今日は10月31日。ハロウィン当日です。
なんとなくアメリカ発祥のような雰囲気のハロウィンですが、由来は古代ケルトの宗教行事で、2000年以上前から行われていました。その古代ケルトの宗教では、1年の始まりは11月1日。つまり10月31日は、日本でいうところの大晦日だったんですね。この新年を迎える際に行なわれていたのがサウィンのお祭り、これがハロウィンの起源になっています。
このお祭りは秋の収穫祭であり、死者の魂が家族や親族を訪ねてくる日。この時に、同時に悪霊も出てきて家畜や作物を荒らしたり、子供をさらったりなどの悪行の限りを尽くすと信じられていました。だから人間の子供がさらわれたりしないように、悪霊の仲間だと思わせるために悪魔や魔女の格好をさせた、というのが仮装の始まりだそうです。
ならば、かぼちゃの提灯、ジャック・オ・ランタンは?
これは「ジャックの灯り」といい、悪霊を寄せ付けない魔よけの明かり。
ジャックって誰?どうしてかぼちゃなの?と言いますと……なんと最初はかぼちゃじゃなかったんです!
じゃあ元々はなんだったのかというと、カブです。大きなかぶ、の蕪。
その昔、悪いことばかりをしていたジャックという男が、悪魔を騙して自分を地獄に連れて行かない約束をさせました。その後ジャックは寿命でこの世を去りましたが、生前に悪いことばかりをしていたので天国には入れてもらえません。しかし悪魔に約束をさせたために地獄にも行けず、かといって現世にも戻れないジャックは暗い闇の中に取り残されてしまいます。
悪魔にお願いをしてなんとか灯りをもらい、道に転がっていたカブをくり抜いて灯りを中に入れたジャックは、真っ暗なあの世とこの世の境目を今もさまよっている……というのがジャック・オ・ランタンの由来だそうです(諸説あります)。
自分を騙した奴に灯りをあげるなんて、悪魔って意外と優しいな?(論点はそこじゃない)
ハロウィンの文化がアイルランドからアメリカに伝わった時、カブはアメリカでは馴染みがなかったため、手に入れやすかったかぼちゃで作るようになったんですね。
結果的にかぼちゃになってよかったと思います。
だって、カブのジャック・オ・ランタン、怖いんです!見た目が!そりゃ悪霊も来ないよ!!
ご興味のある方は「ジャックオランタン カブ」で検索してみてください。これは子供が泣くやつだ……
暗闇の中にこれだけが浮かんでいたら私も泣くかもしれないです。
可愛くなってよかったね、ランタン……
『ハロウィンのかぼちゃ』(紙芝居・あき)
『マイ・ヴィンテージ・ハロウィン』マリオン ポール/著 386ホ
『はりねずみのルーチカ〔6〕』 かんの ゆうこ/作 K913カ6