2020年10月12日の図書館だより

2020年10月12日(月)

 秋に入ったとはいえ、まだ時折暑く感じる時があります。蚊はしぶとく人の血を吸うのに必死に飛び回り、蟻は甘い食べ物の欠片を見つけると、どこからともなく現れます。夏が終わったと油断しているのは人間だけかも知れません。

先週遅めの昼食を取っている時、ふとテレビをつけると高村薫原作のドラマがやっていました。元刑事で今は大物代議士の運転手をしている男のミステリードラマで、話に引き込まれて最後まで観てしまいました。後で原作が気になったので調べてみると、『地を這う虫』という短編集の中の「父が来た道」が元となっているとの事でした。最初の点が少しずつ最後の点へと繋がる重厚な話の展開の中に、人のぬくもりを感じさせる良いドラマでした。

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