2019年04月07日の図書館だより

2019年04月07日(日)

 “工事用鋼材 線路に落下 JR紀勢線 上下10本が運休”

 いきなり何事?・・・と疑問をお持ちになられた方も多いかと思います。(い)さんが、アドベンチャーワールドで赤ちゃんパンダ・彩浜の写真撮影に夢中になっていた時から遡ること2週間程前、私もアドベンチャーワールドにいました。しかし、私は彩浜には会えませんでした。何故って??話は「パンダ」という言葉が付かない、ただの「特急くろしお」車内に遡ります。

 私は大阪で学生時代を過ごしたため、今も多くの友人が関西地方に住んでいます。その友人達と久しぶりに会い、美味しいものを食べ、美術館やお寺を観光しよう、と関西旅行に出発したのは3月の中旬のことでした。津島→名古屋→新大阪、までは順調に進み、新大阪から「特急くろしお」に乗車。指定席は満席、自由席乗車口にも長い行列が出来ていました。若者の姿が目立つ乗客の目的地は、おそらくほぼ白浜。みんな、「パンダ、まっしぐら」です。

 ちなみに私は友人夫妻の住む御坊駅で下車し、友人の旦那さんの運転で和歌山観光を楽しむという予定。必ず行く!・・・と密かに決めているのは道成寺とアドベンチャーワールドのみ。何せ出発ギリギリまで私も友人も慌ただしく、待ち合わせの場所と時間、昼・夕食を一緒に食べること、(次の日に大阪で別の友人と待ち合わせをしているため)夜は和歌山市内まで戻ってホテルに一泊すること、を打ち合わせしているだけ。お昼ご飯でも食べながら追々考えようねー、と話していました。

 ところがです。途中の和歌山駅で停車してから、電車がピクリとも動きません。「あれ、どうしたんだろ?」と思っていると、“ただ今、冷水浦駅の線路内に落下物があったと連絡があったため、確認をしております。しばらくお待ちください”と車内アナウンスが流れました。「へー、落下物ねぇ。ま、しばらく待っていれば動くでしょ」と、友人に電車が停まっているので到着が遅れるとメールを送り、ガイドブックを読んでいると・・・“乗客の皆様にお伝えします。線路内の落下物は巨大な鉄の塊であることが判明しました。撤去に相当な時間がかかることが判明したため、この列車は運休とさせて頂きます。乗客の皆様は電車を降りて下さい”と車内アナウンスが流れるではありませんか!車内は「嘘―っ!」と悲鳴のような声が響きます。無理もありません。みんな、パンダまっしぐら、ですから。・・・っていうか、巨大な鉄の塊って何!?・・・電車を降りたものの、駅は払戻しと問い合わせをする人の長い行列です。皆スマホを覗き込んでいますが、大阪まで戻らないと白浜へ行くバスもありません。レンタカーやタクシーはお金がかかるし、そもそも捕まるかどうか分からない。うーん、大変なことになったぞ、こりゃ。

 とはいえ、私は有難いことに友人に事情するため電話をしたところ、和歌山駅まで迎えに来てくれることとなり、宿泊予約していた和歌山駅近くのホテルのロビーでのんびり待つことに。1時間ほど後に友人夫妻ともめでたく会えたのですが、この時間ロスが響いてしまった結果、午後3時までの赤ちゃんパンダ・彩浜の公開には間に合わなかった、というわけです。パンダへの愛が(い)さんと比べて圧倒的に弱かったのかもしれません。今は、自分の乗っている特急に巨大な鉄の塊、もとい鋼材が落ちなくて良かったと心から思っています。ただ、白浜では海の見える温泉に入るつもりだったのですが、これも時間の都合で果たせませんでした・・・やはり無念ですね。

 今回は、トラブルについて書いていたら長いお話となってしまいました。美味しいお蕎麦や道成寺、大人パンダには会えたアドベンチャーワールド、続いての太陽の塔やフェルメール展、そして友人達(←書いていいのかな?)については、またの機会に書こうかな、と思っています。(す)さん、フェルメール展、大阪ならば日帰りでも十分楽しめますよ。オススメします。

ここのところ、暖かくなったかと思えば、また寒くなる、の繰り返しですが、ようやく桜が満開となりましたね。この図書館だよりが掲載される頃は、ちょうど桜を見上げている予定です。ちなみに、明日のこの時間もたぶん桜の下にいるはず。今年の春は、ゆっくりと訪れているようで、まるで「焦ることないよ」と私の肩を叩いてくれているようです。ようやくやって来てくれた春です。ノンビリ楽しむ時間を大切にしたい思います。

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