2017年12月01日の図書館だより

2017年12月01日(金)

先週、相互貸借で借りたちょっと厚めの本を読みました。
タイトルは『表象とアリス』
不思議の国のアリスを翻訳と挿絵で考察した、アリス関係の学術書の中でも結構珍しい本です。
しかし(す)的にはやっときたか!という感じです。色んな人のアリスを見比べて見たかったのですよー!

ただお値段が6000円とお高いので、中身を見てから考えようと取り寄せたのはいいのですが、中身を見たら見たで「めちゃくちゃ字が細かい!文章が難解!けど痒い所に手が届く内容…けどもうちょっとカラーページ欲しいかも。いやでも…」と迷いが強まってしまいました。
うう…財布の紐を緩めるか否か…。

……………ん?最近出費の話しかしていないような。き、気のせいですね!!話を戻しましょう!

そうそう、アリスの絵と言えばテニエルが一番有名で著作権が切れているので使いやすいですが、(す)は断然ラッカム派。
人物デッサンや場面構成は彼の方がお上手、と思っています。
あと日本ならではのアリスも可愛いですよ、芳村椿花さんの描かれたアリスはおかっぱ頭でなんと着物を着ているのです!小さくしか書かれていないので全体図が見られないのが残念ですが、国立国会図書館のデジタルコレクションで見ることができるのでぜひ見てください!

あと翻訳の方では当時の日本の子どもたちに親しみを持ってもらうようにと「アリス」を「愛ちゃん」「美ちゃん」「綾子さん」「マリコちゃん」などの日本名で翻訳しているのも、その当時ならではの発想で面白いです。今翻訳したら絶対「アリス」としかならないですもん。
クッキーもお饅頭と訳していたり、チェスは将棋だったりで苦労しているなあとしみじみ…。

と書いていたらA4用紙半分近く埋まってしまった…。このあたりでお開きにします!

『不思議の国のアリス完全読本』(桑原 茂夫∥著) (B/930.2/ク)
『子ども部屋のアリス』(ルイス キャロル∥作) (933.6/キ)

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