東日本大震災からもう五年経ってしまいました。
あの時のことは今でも忘れられません。
当時の私はまだ高校生で、テスト週間だったため午前で学校が終わり、一人自宅学習をしていました。
最初はいつものめまいかな?と思ったのですが、電球の紐がひどく揺れているのを見てすぐに「これは地震だ!!」と確信し、物が倒れてつぶれてしまわないように、すぐさまペットである文鳥の鳥かごを抱きしめ、その場で座り込んで揺れが止まるのを待っていました。
しばらくして揺れが落ち着いたので、速報を見ようと思いテレビをつけてみると悲惨な光景がテレビに映し出されていました。
いろんな中継画面に切り替わるテレビを見ながら「あ、ここさっき家が建ってたとこだ…」「さっき車がここを猛スピードで逃げてた…」と刻々と変わるテレビの画面を呆然と見ていることしかできませんでした。
その後、家族とは連絡も取れてほっとしましたが、一人ずっと家の隅から動けませんでした。
次の日にテレビを見てみるとその時に観た映像の、全て流され何もない現在の姿が映し出されて胸が苦しくなったことを思い出します。
「「もう街に戻ってきてもいいんだよ」と言われても、私たちが避難した先で過ごした五年という月日はそう簡単に戻れるものではない」と聞きました。
確かにそうです。五年間過ごした避難先での学校や職場があります。
戻るか、残るか。五年経った今が一番選択し辛い時でしょうね… (す)
『「あの日」、そしてこれから』 (高橋 邦典∥写真 文) (K/369/タ)
『3・11から考える「家族」』 (真鍋 弘樹∥著) (367.3/マ)
『3・11後を生きるきみたちへ』 (たくき よしみつ∥著) (K/369/タ)