2020年02月09日の図書館だより

2020年02月09日(日)

 先週木曜日、2月6日にコーナー9「地球を読む。」がスタートしました。「さよなら、2019。」に「さよなら」する日がついに来た、ということです(このネタずっと温めていました!)。毎年恒例となっている一年の振り返り企画でしたが、多くのご利用を頂き有難うございました。

 新しくスタートしたコーナー9「地球を読む。」は地球環境問題をメインテーマとしつつも、私たちと同じく地球に住む仲間=生きものや植物についての本、それらが題材となっている小説を並べています。また、私の大好きな牧野富太郎先生(高知県の牧野植物園にも行ったくらいファンです)の『牧野富太郎 なぜ花は匂うか』や、バージニア・リー・バートンの絵本『せいめいのれきし』、テレビ番組「プロフェッショナル仕事の流儀」、「情熱大陸」にも出演した獣医師・齊藤慶輔さんの『野生の猛禽を診る 獣医師・齊藤慶輔の365日』などを紹介させて頂きました。

 実は、コーナーを作成するにあたっては「年間計画」などは全く立てておらず、そろそろ考えなくては・・・という時期に集中して取り組み、一気に完成させています。今回は記録的な暖冬が続いていることがコーナー作成のきっかけとなりました。紹介文にも書いたのですが、暖冬は「ラク」だけど何か「ヘン」じゃないか?・・・という個人的な違和感、オーストラリアの山火事、17歳の環境活動家グレタさんの訴え、今年のグラミー賞を制覇した18歳の歌手ビリー・アイリッシュの曲「All the good girls go to hell」等々も考えるヒントとなりました・・・と書くとなかなか格好良いのですが、私も小説中心に本を読んでいる人間なので、知識ゼロからのスタート。いつもながら大慌てのコーナー作成でした。

 今回はもう一つ、狙いというか、裏テーマがありまして・・・それはズバリ「4類(背ラベル400番台の本)をもっと読んでほしい!!」というもの。新刊書の棚を外れて一般書の棚に並んでしまうと、なかなか手に取って頂けない4類ですが、大型書店では平台に並んでいる本も沢山あり、「もったいないなぁ~」と普段から感じていたのです。というわけで、コーナーの棚で目立つように紹介してみました。気軽に手に取って頂ければ、とても嬉しいです。

 さて、ほんの数日前の2月4日の朝日新聞朝刊に「図書館でレジ袋問題を考えた」という中学生の投書が掲載されていました。「考えてみれば、図書館の利用者はレジ袋を使わずに本を持ち帰る。それができているのだから、買い物の時も使わなくて済むのではないか。」という投書・・・何だか感激してしまいました。この頃は自分よりもはるかに若い世代に教えられることが沢山あり、それがとても嬉しく感じられます。歳取ったなぁ、私。

 長くなりましたが、最後に私がはるか昔に知人から頂いた本レイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』(この図書館では所蔵していなかったため紹介できなかったのですが・・・)から一節を紹介して、今回の「図書館だより」は終わりとします。知人がどんな思いでこの本をくれたのかは今となっては分かりませんが、レイチェル・カーソンがこの本の中で語っている“「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではない”という言葉は、私にとって大切な言葉となりました。気付けば2週連続でコーナー告知の「図書館だより」となってしまったので、次回はもっと軽めに近況を書こうかな、と思っています。

 -地球の美しさについて深く思いをめぐらせる人は、生命の終わりの瞬間まで、生き生きとした精神力を保ち続けることができるでしょう。

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