図書館だより

 

2020年05月11日(月)

*現在臨時休館中です。ご迷惑をおかけして申し訳ございません。*

紹介図書『すごいぞ台湾』 アーク出版 509.2ス

 今回のコロナ禍で世界各国の対応の仕方は様々です。そんな中、感染防止対策で早くから徹底した対応を取り、世界中から高く評価を得た台湾。台湾といえばグルメや観光といったイメージが強いですが、今回の一件で台湾は一体どんな場所なのだろうと思い少し調べてみました。まず、領土は36,000k㎡と九州の面積に近く、反対に、人口は約2337万人と1000万人ほど多く人口密度のかなり高い地域です。そんな日本よりも小さな所で現在イノベーションが盛り上がりを見せています。この本は現在注目されている台湾の企業とその技術を紹介した内容です。

台湾の企業は、意志決定のスピード、企業間との連携が強みとされ、それを駆使した最先端の技術をどんどん進めています。中でもIoT(Internet of Things)によって糖尿病患者の血糖値を管理するサービスや、学校でのあらゆるデジタル機器をつないだコントロールセンターで一括に管理するシステムなどが紹介されており、台湾のIT技術の高さがうかがい知れる一冊となっています。

 

2020年05月10日(日)

 ~津島市立図書館は現在、臨時休館中です~

 とってもお久しぶりの「図書館だより」は、臨時休館中の図書館で書いています。「臨時休館」については色々なことを思い、様々なことを考えますが、今回の「図書館だより」は最近読んだ本についてのみ書きたいと思います。

 この職業に就いていて「今さら」なのですが、「人に本を薦めるのは難しいなぁ」といつも思っています。その半面、人から本を薦められるのは、とても嬉しかったりします。まぁまぁ長い年月にわたって本を読んでいると、やはり手に取る本の「範囲」が狭くなってしまうので、視野が広がりとても助かります。さらに、これはとても良くないことですが「読んでいないのに、読んだような気になっている」本も多々あります。

 今回は、とある方にお薦め頂き、かつ「読んでいないのに、読んだような気になって」いた一冊、森鷗外『高瀬舟』ついて、ほんの少しですが書きたいと思います。

 舞台は江戸時代。弟殺しの罪を犯した下人・喜助と、護送する同心・庄兵衛について描かれる、とても短い(文庫本で15ページほど)小説です。「安楽死」がテーマとなっていることでも知られています。無駄をそぎ落とした文体が美しい短い作品なので、自分でも文庫本を購入して繰り返し読んでいます。最近、再読していて気になったのが、「わたしが小さい時に二親が時疫でなくなりまして、弟と二人あとに残りました」と話していたこと。この作品も「時疫」が生んだ悲劇を描いていると考えさせられました。

 「今読まれるべき小説」なのかもしれない、と思います。気になった方はとても短い話ですので、本編を読むことをオススメします。

『山椒大夫・高瀬舟 他四編』 森鷗外/作

 

2020年05月09日(土)

※図書館は現在、臨時休館中です。
ご迷惑をお掛けしておりますが、どうぞご理解とご協力いただきますようお願いいたします。

みなさん、お久しぶりです!いかがお過ごしでしょうか?
私は家にいる時間が増えたので、断捨離と大掃除をするいい機会!と考えていたのですが、全くやる気スイッチが入らず・・・。
というわけで、毎日なにかしらお菓子や料理を作っています。
簡単なものばかりなのですが、新しいレシピや、作ったことがないお菓子や料理を試作するのが楽しくて、ちょっとハマっています。

そんな毎日で思い出したのが、『大っきいおかず小っちゃいおかず』(ケンタロウ∥著 講談社
)です。
最初の出会いは図書館。
料理をはじめたばかりの頃で、借りて帰って家でいくつか作ってみたら、変わった材料を使ってないのに簡単でおいしくて感動し、自ら担当された器と料理のスタイリングも素敵で、ことあるごとに写真集のように眺めたりするほど気に入ったのでした。
あまりにも気に入り、自分でも本を購入して、当時はこの本を大活用させてもらっていました。
タイトルの「大っきいおかず」は主菜、「小っちゃいおかず」は副菜のことで、この他にも汁物やデザートなどのレシピも載っているので、これらを組み合わせて献立を決めたりしたこともありました。
「これならできる!家ごはんの1週間 買い物はまとめて週末にしよう!!」というコンセプトの章もあり、買い物に出掛ける日を減らすよう推奨されている今の時期には、特に参考になりそうです。

今回、本を紹介することになって、久しぶりにページをめくったら、ざらっとした画用紙のような紙質や、手にした時の軽さ、A4変型判のやや大きめのサイズ感、少し採光が暗めの写真の色合いやアングルも好きだったことを思い出しました。
紙の本には、紙の本ならではの魅力がありますね。

 

2020年05月08日(金)

※津島市立図書館はただいま臨時休館となっております。ご理解とご協力をお願い致します。※

6日から「図書館だよりで本の紹介をせよ!」との事で。
読書は大好きですが、読書感想文などの「本の感想を第三者に伝える」という行為が大の苦手な(す)…。もう躓いています。
かっちりしっかりした感想ではなく、ゆるーい感じになってしまうと思うのですが、どうか生暖かい目で見てください…。

さて、早速ですが。
紹介する本が何も日本文学である必要はないのでは?と思ったので、私は『世界の夢の図書館』という世界の図書館を紹介している本を紹介します。

簡単にいうと図書館の写真集です。
とっても色鮮やかで美しい世界各国の図書館がページをめくる度に現れて、もう眺めているだけで目の保養です!
なぜ海外の図書館はこうも造形美・建築美が凄まじいのか。
王宮では?というような図書館がまあたくさん!色や光の使い方が上手なのかなあ。
ただちょいちょい「ここの本どう取るねん」という高い本棚もあるのですが、背の高い外国人さんなら問題なく取れるのでしょうかね?

なかなかいいお値段の本ですので「手が出しにくいなあ」と思った方は、開館しましたらぜひうちへどうぞ!
所蔵しております!↓

『世界の夢の図書館』(エクスナレッジ) (010.2/セ)

 

2020年05月07日(木)

※図書館は現在、臨時休館中です。
 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけしておりますが、どうぞご理解とご協力いただきますようお願いいたします。※

みなさん、お久しぶりです。
さっそくですが、私が今回、紹介したい本はこちら。
『恐い間取り』(松原タニシ/著 二見書房)です。
残念ながら、こちらの本は当館には未所蔵の本ですが、今年の夏に映画が公開予定となっておりますし、
映画の公開前には2巻も発売されるとのことで、実は注目している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

さて、こちらの本は、事故物件住みます芸人として活動されている松原タニシさんが、
自身が事故物件に住んでいた時の体験や、事故物件に住んでいる人への取材などをまとめたものです。
今回紹介させていただくにあたって、久しぶりに読み返しましたが、なかなか怖くてゾッとします。

最近、気温が高い日が続いて、まだ春だというのに暑いですね。
映画公開前の予習をかねて、少し暑くなってきた今からこちらの本を読んで、涼んでみませんか。

 

2020年05月06日(水)

再度の臨時休館からもうすぐ1ヶ月、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
Twitterではときどき呟いておりましたが、図書館だよりとしては久しぶりの更新です。

図書館はまだ臨時休館中ですが(6日現在、15日までの予定)、まだまだ長くなりそうなおうち時間の本選びの参考にもしていただければと、本の紹介をメインに、今日からまた少しずつ更新を再開していきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
 
 
さて、臨時休館中は分散出勤ということで、おうち時間の初めに布マスクを作りました。
手縫いで作ると思った以上に時間がかかるのですが、その間は本も読めません。
ということで作業中は、ずっと見ようと思っていたアニメを流していました。
と言っても『舟を編む』、『風が強く吹いている』、『逆転裁判』、『のだめカンタービレ』…という図書館員っぽい? 無難なラインナップですみません笑
ですが、どれも丁寧に作られていてとても良かったです。機会がありましたらぜひ。

…前振りが長くなってしまいました。
本の紹介が本題ですが、どちらも有名な作品なのでご存知の方も多いでしょうから少しだけ……

『舟を編む』は辞書作りにかける編集者たちのお仕事小説。
お仕事小説は好きなジャンルですが、舞台が出版社、しかも辞書編、小説好きが嫌いなはずがない…!
本編とは直接の関係がありませんが、アニメ版で監修を務められた飯間浩明さんが書かれた児童書を、今年の学年別おすすめ本にする予定です。

『風が強く吹いている』は、メンバーの大半が長距離初心者のチームで箱根駅伝出場を目指す青春小説。
初心者がいきなり箱根に出られるのか…と読み始めたときは思ったのですが、ハイジさんの少しずつステップアップを目指す指導が巧みなのとその筆致で、最後までぐいぐい読んでしまいました。

『舟~』でもうすぐ10年、『風強』にいたっては来年で15年(!)と刊行から(初読から)年数が経っていますが、今でもときどき読み返そう、と思うくらい好きな作品です。
アニメ版は置いていませんが、実写版映画のDVDもありますので、よろしければ合わせてどうぞ。
 
 
『風が強く吹いている』三浦しをん(新潮社)同DVDはこちら
『舟を編む』三浦しをん(光文社)同DVDはこちら
『逆転裁判~時間旅行者の逆転』円居晩(早川書房)
(↑こちらは文庫オリジナルのノベライズです)