1月も早くも半ばですね。先週日曜 、新年一回目の(き)の図書館だよりは、実は年末に書いておいたものです。スイマセン。で、実際のお正月も図書館だよりに書いた予定どおりに「のんびりとした楽しいお正月」を過ごしていたのですが、年末にものもらい」らしきものが右目に出来てしまい、視野が狭くて運転しづらいし、瞼にずっと小人が乗っているような違和感があって、難儀していました。年末年始は開業医がお休みしている時期だし、救急外来に駆け込むほどには悪くないし・・・とグズグズしている内に、少しずつ良くなってきたのですが、今も少し違和感があり、視野も狭いように感じられて困っています。手の炎症も悪化の一途を辿っていて、痛いし見苦しい限りだし・・・早くスッキリ良くなりたいです。
さて、今回の図書館だよりは先週思わせぶりに書いていた企画展示について書きたいと思います。先週の5日(土)から、「杉本健吉、津島を描く。」 と題した企画展示をスタートしました。展示の目玉は何と言っても、杉本健吉画伯の作品2点。本物です!「なるべく多くの方に作品を観て頂きたい」という持ち主のご厚意のもと、作品2点をお借りすることができました。本物の作品だけが持つ「力」に触れて頂ける絶好の機会かと思います。3月初めに作品をお返しする予定ですので、2ヶ月弱の短い期間の展示となる予定です。お見逃しなく!
また、作品と合わせて、グラフィック・デザイナーとしての画伯の仕事ぶりや、画伯の母校・津島第一尋常小学校について、画伯がよくスケッチした天王川公園についても写真を交えて紹介しています。以前にも図書館だよりに書いたことがあるのですが、杉本健吉画伯は私にとって小学校の大先輩にあたる方です。“母校愛”を込めて原稿を作成しましたので、こちらは気軽に覗いて頂ければと思います。
サッカーでは、アジアカップ始まりましたねー。初戦は硬かったですが、前半と後半で切り替えて、勝ち点3をきっちり取ったのは良いスタートではないでしょうか?しかし、今週はグランパスの守護神・楢崎正剛選手の引退発表が個人的には最大のニュースでした。昔、グランパスの練習を友人と観に行った帰りに、信号待ちをしていたら隣の車線に楢崎選手の車が停車した、なんて事もありました。懐かしいです―。もちろん、試合ではここには書ききれないほど沢山の思い出があります。有難う、そしてお疲れ様でした。サッカー選手としては引退ですが、もちろんサッカー人生は続きます。グランパスのファンとしては、これからもあなたのでっかい背中を応援していきます。同い年だから敢えて書きますね。まだまだ、これから、だよね!
新年明けましておめでとうございます。つい先日、「2018年最後の図書館だより」と書いたばかりのような気がしますが、2019年も6日が経ってしまいました。
年末は、久しぶりに演者となったクリスマス会(多くのご来場、心より感謝申し上げます)の頃から、怒涛のスケジュールとなってしまい、非常に慌ただしい毎日を過ごしていました。しかし、自分にとっては「大きな仕事」を何とか年内に終わらせることができてホッとしています。また、慌ただしい中でも風邪をひかずに新年を迎えることができて、本当に良かったです。おかげで、のんびりとした楽しいお正月を過ごすことができました。先ほどから思わせぶりに書いている「大きな仕事」については、来週の「図書館だより」でお知らせする予定ですので暫しお待ち下さい。いつもながら、引っ張ってスイマセン。
さて、今回は別の告知を。年内開館最終日の12月28日、コーナー7では少し早めに「1月の本」 をスタートしました。津島市出身の選手も走った“箱根駅伝”にちなんだ「駅伝」の本、初夢にちなんだ「夢」の本(←こちらは「夜に見る夢」とともに「昼に見る夢」もあわせてご紹介しています)、この時期に積極的に食べたい「野菜」の本、そしてすぐに役立つ「冷え取り」の本、1月6日「色の日」にちなんだ「色」の本などを並べています。毎月、月替わりの本を紹介している「コーナー7」では、皆さんに気軽に本を手に取って頂くことを願って作成しています。ごゆるりとお楽しみ頂ければ嬉しいです。
もうひとつ告知を。今月、実はミニコーナーも担当しています。「笑門来福」というタイトルで「笑い」をテーマとした本を集めました。人を笑わせることができる人、仕事へのリスペクトを込めてコーナーを作成しましたが、こちらも本で「初笑い」して頂ければなぁ、と思っています。
ここまでは完全に業務連絡となっていますが、お正月明け早々にサッカー日本代表はアジアカップを戦っています。この「図書館だより」が掲載される頃は、テレビに向かって応援しているはず。アジア王者、獲りましょう!!
年が明けてからは「言ノ葉ヲ聴ク。―追悼2018―」 の次のコーナー作成がスタートしています。以前から「図書館だより」では少し書いていますが、次は“攻め”の内容を予定しています。まだお知らせできる段階には程遠いのですが、少しでも良いコーナーとなるよう、業務の傍ら毎日テーマについて猛勉強していますので、2019年もどうぞ宜しくお願い致します。
さて、先週 の続きです。みうらじゅんさんの番組収録参加のために日帰りで出掛けた東京では、他に三菱一号館美術館と東京スカイツリーに行ってきました。優先順位としては①みうらじゅんさん②三菱一号館美術館③東京スカイツリー、の順でしょうか?
ではまず、第2位の三菱一号館美術館について。今年4月に放送された、BS日テレ「ぶらぶら美術館・博物館」の「明治・昭和にタイムスリップ!丸の内・名建築めぐり」の回で建物の佇まいを観て以来、「いつか行きたいなぁ」と思っていた美術館です。今回の急な東京行きでどこか寄れるところを・・・と調べてみると、三菱一号館美術館は東京駅から徒歩5分。おぉ、ここなら開館と同時に入館すれば、番組収録に間に合う・・・というわけで、朝イチで行ってきました。
美術館では「フィリップス・コレクション展」が開催中でしたが、展覧会のサブタイトルに「全員巨匠!」とあるように、ゴッホやピカソ、モネ、セザンヌ、ドラクロワらの作品を一挙に観ることができて、とても幸せでした。都会は苦手なので住みたくないのですが、東京に美術館が多いことは羨ましいかぎりです。やはりアートについては、実際に自分で足を運んで、この目で観ることが何よりも大切なことだと思いました。また三菱一号館美術館といえば、ミュージアムショップ「1894」。噂にたがわぬお洒落なショップ・・・時間がなくてゆっくり買い物出来なかったのが、今も少し悔しいです。銀行営業室を復元したクラシック・カフェ「1894」にも行けなかったし、美術館近辺の「エシレ」のお店などの素敵なお店も寄れなかったので、また三菱一号館美術館へは行きたいなぁと思います。
では、最後にオマケで寄った「東京スカイツリー」について。収録後、このまま帰るには少しもったいないくらいの時間の余裕がありました。しかし、フェルメール展は来年大阪で観るつもりだし・・・。うーん、東京でしか観られないもの・・・と考えて寄ったのがスカイツリーでした。3連休の真ん中の日であったにも関わらず、オープンから少し時間が経ったせいか「40分待ち」の掲示。実際には30分そこそこで展望台へのエレベーターに乗ることができました。感想は・・・うーん、「高いところ」と「物凄く高いところ」では、景色にそれほど変わりがないのではないだろうか?・・・というもの。でも、夜景はとっても綺麗でしたよ!ところで東京スカイツリーの制服は、私がファンの「ミナ・ペルホネン」の皆川明さんのデザイン。うーん、これは可愛かったなぁ。もちろんショップで“東京スカイツリー限定”ミナ・ペルホネンのグッズをいっぱい買ってしまいました。
さて、今回が日曜担当(き)にとっては、2018年最後の「図書館だより」となります。今年一年を振り返ってみると・・・「忙しい」という言葉は、「心が亡びる」と書くので、書かないように、そして言わないようにしているので・・・そうですね・・・「慌ただしい」一年でした(まだ終わっていない大仕事も抱えているので、過去形で書いてしまうのはヘンなのですが・・・現在、面白いモノを作るために頑張っているところです!)。傍目には、充実しているように見えていたのかもしれませんが、ボロが出ていないだけだということは、自分自身が一番理解しています。来年2019年は、本をたくさん読んで、しっかりと学ぶ一年にしたいと思っています。今年は、おそらく読書量としては40年と少し生きてきた中で、生涯最低冊数だったと思います。受験生だった頃より本を読んでいないとは、我ながら反省しきりです。
思いがけない暖かさから一転、先週から冬本番の冷え込みが続いていますね。私は、半分は雪国の血が流れているので(もう半分は南国の血ですが)、今年の冬の暖かさは「楽だなぁ」とは思うものの、正直に言うと物足りなさも感じていました。伊吹おろしも吹き、いよいよ冬本番です。寒さに負けないよう、気を引き締めていきたいと思います。原稿、来週こそは進めるぞっ(つまり今週は進みませんでした・・・)!
さて、時間がなくてずっと書けなかった話を今回こそ書きます。今を遡ること1ヶ月ほど前の11月24日(土)、憧れのみうらじゅんさんにやっと会うことが出来ました!
ある日いつものように、みうらさんのオフィシャルサイトをチェックしているとNHK・BS1「最後の講義 みうらじゅん」公開収録の聴講生募集の告知が掲載されていました。
「最後の講義」とは、様々な分野の第一人者に「もしあなたが“最後の講義”を行うとしたら、どんなメッセージを届けたいですか?」というテーマで講義を行い、大学生(ではない私も今回応募出来ましたが)に聴講してもらい、その内容を番組として放送するというもの。これまでに西原理恵子さんや生物学者の福岡伸一さん、「マツコロイド」などのアンドロイド研究で知られるロボット工学者の石黒浩さんなどが登壇しており、私は西原さんと福岡さんの回のオンエアをたまたま観ていました。ちなみに、この「最後の講義」の元祖ともいえるのは、カーネギーメロン大学のランディ・パウシュさん。余命半年を宣告された彼がユーモアを交えて行なったものが元祖となっています。パウシュさんの講義については『最後の授業 ぼくの命があるうちに』 (289.3/ハ)という、この図書館でも所蔵している本に詳しく書かれていますので、興味のある方はこちらをご覧下さい。私も10年近く前に読みましたが、今も当時の感動を鮮明に憶えている一冊です。
さて、前置きが長くなりましたが、収録日に私は仕事が休み、しかも東京へ日帰りで行ける時間帯の収録。「これは行かねば!」と気合いを入れて応募しましたが、見事に落選。そうか、大学での講義形式の収録だから、きっと若者が優先なのね・・・と思いつつも「キャンセル待ち」の申込みを受付しますと書いてあったので、全く期待せずに「キャンセル待ち」を申し込んでおきました。すると、収録2日前の22日(木)、帰宅してスマホを見ると「お席の用意ができました。ただし後方のお席になります」のメールが届いていたのです。わぁー、嬉しい。後ろでも全く構わん!・・・というわけで、急きょ東京へ行くことになりました。
案の定、渋谷で道に迷ったものの無事に会場へ辿り着き、受付を済ませて指定されたとおりに後方の席に座っていると、係の方に「前の席に空きが出てしまったので、前の方に移動して下さい」と声を掛けられました。え、嘘?いいの!?・・・、と思いつつ移動すると、何と中央の前から2列目の席。うっわ、むっちゃラッキー!というわけで、初M・Jは見事“神席”となったのでした。放送前にネタバレしてしまうので、講義の内容はここには書きませんが、オープニングから圧倒されました。みうらさん、とても格好良かったです~。来年の放送が今から楽しみです。
さて、東京までせっかく行くのだから、と他にも2ヶ所ほど立ち寄ったのですが、スペースに余裕もなくなったので、これは次回に。いつもながら、引っ張ってスイマセン。
12月1日(土)、めでたく名古屋グランパスのJ1残留が決まりました!!この日、私は出勤日。いや、休みであってもパロマ瑞穂スタジアムのチケットは、とっくにソールドアウト(なぜ、収容人数の多い豊田スタジアムでの試合ではなかったのか、今でも不思議に思っています)。たとえ仕事が休みであっても瑞穂スタジアムでは応援できません。というわけで、NHK-BSの試合中継を録画し、仕事中ですがほんの少しだけ魂を瑞穂へ飛ばして声援を送っていました。
帰宅して録画しておいた試合を観ると・・・うーん、劇的な幕切れ・・・奇跡の残留・・・いや、正直これでよく残留できたな・・・、というのが私の感想。とはいえ、結果が全てのプロの世界。奇跡だろうが、まぐれだろうが、J1残留はとにかく喜ばしいことです。感動の瞬間に立ち会い、選手と共に残留を祝った生観戦のサポーターが少し羨ましかったですが、自宅でしみじみと残留の喜びを噛みしめていました。来年こそは、スタジアムへ一緒に応援に行こうねー、Hちゃん。
さて、このグランパス。実はここのところ、マーケティング戦略でも注目を浴びており、先日のテレビ東京系サッカー番組「FOOT×BRAIN」でも、“いま名古屋が熱い!一歩先のグランパスの集客戦略とは!?”という特集が組まれていました。集客イベントなどを地道に開催した結果、今年は主催17試合で年間40万人という観客動員を達成したとか。一般的には、成績と観客動員数は比例するといわれているのですが、ギリギリでJ1残留を決めたチームとは思えない集客力です。素晴らしい!かつての「グランパスはお金あるから有名な選手はいるけど、お客さん入ってないねー」と言われ続けていた時代を知っている者としては嬉しいかぎりです。行きと帰りの電車が混んでしまいますが、これからも満員のスタジアムでグランパスを応援したいものです。来シーズンもみんなで盛り上がりましょう。
さて、今シーズンでグランパスのレジェンド・楢崎選手、玉田選手のグランパス退団が決まりました。同い年の楢崎選手もついにグランパスを去る日が来たかと思うと、やはり寂しさを感じます。お疲れ様、そして本当に有難う。2人は現役を続けると伺っているので、今後の活躍も応援しています。でも次に会う時は、グランパスのユニフォームじゃないんだね・・・。
さて、なかなか書けない「憧れのあの人」にやっと会えた話は、また次回以降の「図書館だより」でゆっくり書こうと思います。引っ張ってスイマセン。ほか、話題のクイーン映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観た話や、ようやく名古屋城へ行くことができて「青松葉事件の碑」に手を合わせてきた話など、私の近況ネタも少しずつ溜まってきていますが、こちらもまた今度ゆっくりと。気がつけば12月も10日です。とにかく、展示原稿を書かなくてはいけません!焦っても仕方がないと思いつつも、焦るなぁ、しかし・・・。時間があれば、愛知県図書館で開催されている「奥山景布子の世界」ミニ展示をチェックしに行きたいのですが、今は難しそうです。県図書館では、どんな関連図書を紹介しているのか、気になって仕方がないのですが・・・。
一昨日の11月30日(金)にコーナーの引っ越し作業がひとまず完了しました。カウンター横の書架(以前はDVDが並んでいた棚)、向かって左側がコーナー7「12月の本」 、右側がコーナー8「言ノ葉ヲ聴ク。―2018追悼―」 となっています。コーナーの模様は、津島市立図書館HPの「新着情報」からも見て頂くことも出来ますので、宜しかったらご覧下さい。
引っ越し作業のために1ヶ月のお休みを頂いたコーナー7ですが、今後は以前と同じく毎月のテーマに合った本を紹介していく予定です。充実したコーナーとするため努力を重ねていきたいと思いますので、宜しくお願いします。また、コーナー8・9についても(運用上2つのコーナー番号を使い分けていますが、同じコーナーと考えて頂ければと思います)、皆さんに本との出会いを楽しんで頂けるようなコーナーを作っていきたいと考えています。コーナーのネタのストックは幸いにしてまだまだ持っていますので、今後ともご期待下さい(←わー、言ってしまった!)。内容はまだ書きませんが、次回コーナーは攻めたい、と秘かに思っています。とはいえ、大急ぎで進めなくてはならない仕事が急きょ入ってしまったので、個人としては気忙しい12月となりそうです。うーん・・・12月こそは、自分や家族、友人、その他の人との時間を大切にしよう、と誓っていたのですが(毎月誓っているかもしれません)・・・しかし、これは仕事です。責任を果たすため、集中して取り組みたいと思います。とにかく、ここで愚痴っている暇があるなら原稿を書かなくては、ですね。
さて、コーナー作成の裏話も少しだけ。コーナーを作るにあたって、毎回悩むのがコーナータイトルです。私には残念ながら、大喜利や即興の才能は全くなく、また神様が降りてくることはないので、毎回ひたすら考えることによってタイトルを作っています。今回も・・・、
「言ノ葉ヲ聴ク。―2018追悼―」
「言ノ葉ヲ読ム。―2018追悼―」
「言ノ葉ハ語ル。―2018追悼―」
・・・のどれが良いのか、最後の最後まで迷いに迷いました。結局「聴ク」を採用しましたが、今でもこれが正解だったのかはよく分からないままです。
また、今回のコーナーを作るにあたって、インスピレーションを与えてくれたのは2人の詩人でした。1人目は日本を代表する詩人・谷川俊太郎さん。詩集『シャガールと木の葉』 に収録されている詩「読む」と「言葉は」の2篇が、コーナーの構成を考えるヒントとなりました。『シャガールと木の葉』は当館でも所蔵していますので、興味ありましたらご覧下さい。
もう1人の詩人はカナダ出身のシンガーソングライター、レナード・コーエン。彼の代表作「ハレルヤ」の一節が、コーナータイトルを作るきっかけとなりました。公式録音されたものだけでも300以上のバージョンがある有名な曲なので、聴いたことのある方も多いかと思いますが、「ハレルヤ」の一節を紹介して今回の「図書館だより」は終わろうと思います。この曲は、歌詞の言い回しが難解なことでも知られており(和訳も多くの訳が存在します)、伝わりにくい点も多いかと思いますが、曲の持つ雰囲気だけでもお伝えできれば、と思います。
神の名をみだりに唱えるなと言うが
私はその名前さえも知らない
もし唱えたとしても あなたには関係ない
すべての言葉には炎のような輝きがある
どれを聞いたか問題ではない
聖なるハレルヤも 壊れたハレルヤでも
ハレルヤ
どんな言葉にも光り輝くものがあるだろう
おまえがどっちを向いていても構わない
2018年も、残すところあと1ヶ月。悲しいことですが、今年も多くの方との別れがありました。遺された言葉に耳を澄ましてみてはいかがでしょうか。
さて、今週の図書館だよりは先週の予告通り、徳川美術館で開催された「徳川慶勝が見た幕末と尾張inやっとかめ文化祭」について書きたいと思います。
私は集合時間より早く到着しているタイプの人間です。この日も、開場20分前に徳川美術館に到着していたのですが、講演会場に向かうと行列が出来ているではありませんか!(後日、奥山景布子先生のブログ「けふのおくやま」を見ると、当100名定員の予定が150→180と増えて、机を取り払い椅子ぎっしり並べた、とありました)・・・最前列を狙っていたのに不覚です。しかし、何とか前から2列目の席を確保し、講演会がスタートしました。
講演会では、近いうちに賞の名前は言えないけれど、もうひとつ賞を受賞されることを(「本屋が選ぶ時代小説大賞」のことでした。先週も書きましたが改めておめでとうございます!)サプライズ発表して下さった奥山先生―。「『葵の残葉』大河ドラマ全50回構想」、素晴らしかったです。図書館でご講演頂いた時よりもさらにパワーアップされて、輝いておられました。徳川美術館の原学芸員(お噂通りのマシンガントークと毒のあるツッコミが素敵でした)との当意即妙のやり取りもとても楽しく、先生の「どんどん撮影して、#高須四兄弟を大河ドラマに、で拡散して下さいね」の言葉に、私もスマホを片手に熱写です!熱写、熱写っと・・・・・・ん、何だかスマホが熱い・・・と思った瞬間、スマホが全く動かなくなってしまいました。―う、嘘でしょ?と思いましたが、現実です。現在は、「スマホが燃えて煙が出なくて良かった、そして先生に迷惑を掛けなくて良かった」と心から思っていますが、ショックな出来事です。この日は久しぶりに公衆電話を使い(公衆電話の使い方、何とか覚えていました)、家族に事情を説明して最寄り駅まで迎えに来て貰いました。
後日、A社の力と私の負担金で講演会の画像が一部復旧できました。思ったよりもデータ復旧出来たなぁと思い、画像を確認するとスマホが最後に撮影した写真に写っていたのが、何と名古屋城の青松葉事件の碑!・・・って怖すぎるわ。しかし考えてみれば、青松葉事件には何かとお世話になっているのに一度も伺っていない・・・近いうちに、必ず手を合わせに伺おうと思います。
というわけで、復旧できた画像から、まず講演会の模様を
そして、奥山先生と慶勝公の貴重な2ショットをご紹介します。
高須四兄弟、そして幕末の尾張については、確かにここのところ新聞でよく目にします。11月5日の朝日新聞朝刊では、北海道の土産物「サケをくわえた木彫り熊」は明治の初めに旧尾張藩が開拓した八雲町で、農場経営した徳川義親がスイスで木彫り熊を購入し広めたエピソードが大きく掲載されていました。また、11月14日の読売新聞朝刊では、歴史学者・磯田道史さんのコラム「高須藩 人材輩出の謎」が掲載されており、京都の古書店でたまたま発見した古文書に高須松平家藩主家族が松茸狩りを楽しんでいたことが発見されたと紹介されていました。そういえば、私はよくあの辺りの山へ体力作りがてら歩きに行くのですが、先日「松茸山です・立ち入り禁止」の札が貼られたロープで囲まれた一角がちらほらありました。皆さんも“高須四兄弟を大河ドラマに”、ドンドン広めていきましょう。
徳川美術館では企画展「徳川慶勝の幕末維新」が開催されており、こちらもしっかり観させて頂きました。徳川慶勝公着用の「フロックコート」が展示されていたのですが、大柄な私にはとても着られそうもない子ども服のようなサイズ・・・こんなにも細くて小さな肩でこれほど大きなものを背負っていたのかと思うと、改めてこみ上げてくるものがありました。この日は「蓬左文庫古書市」も開催されていたので、こちらも帰りに覗いてみると、明治時代の津島町の地図が300円で売られていました。あまりにも安くて少し悲しかったので、講演会の記念に買ってみました。何かの役に立つとは、あまり思えませんが・・・。
来週はコーナー引っ越し作業の裏話を書こうと思います。その次の週は、ついに憧れのあの方にお会いできた話を書く予定です。ふふふ。
さて、長くなった今回の図書館だよりですが、最後にお悔やみを。先日、元・名古屋グランパスGM久米一正さんが亡くなられました。グランパス初優勝の最大の功労者は間違いなく久米GMです。忘れもしない2011年―、久米GMの講演会が開催されると聞いて申し込んでいたのですが、講演会の直前に東日本大震災が発生し、講演会はやむを得ず中止となりました。今でも、あの幻の講演会を思うことがあります。グランパス初優勝は、あなたなくしてはあり得なかったです。本当に有難う、そしてグランパスをこれからも見守っていて下さい、そしてたまに叱ってやって下さいね。さぁ、来週12月1日(土)は運命のJ1最終節。来年もJ1でグランパスを観たいっ!
蔵書点検も無事に終了し、昨日から通常通り開館となりました。昨日17日(土)は、「本のリサイクル」 初日と重なったこともあり、多くの方にご来館頂き有難うございました。
さて、この特別整理休館明けから図書館入口ガラスケースの一部を使って、新たな企画展示をスタートしました。津島市出身の絵本作家・画家の伊藤秀男さんの作品『町のけんきゅう』 を題材に、懐かしい津島を紹介する展示です。題して、「『町のけんきゅう』を研究する。」 。
『町のけんきゅう』の作中で描かれている喫茶店や酒蔵、商店などを、地図や写真、商標などと併せて紹介する展示となっています。私は写真がとても下手なのですが、今回は幾つか私がスマホで撮影した写真も使っています。年齢を重ねた方には「懐かしい津島」を、若い方には「賑やかだった在りし日の津島」を旅して頂ければ、と願っております。
展示原稿はスイスイと作れたら格好良いのですが、相変わらず、悩みに悩んで、考えに考えて・・・で作成しました。1ミリでも良いものを作りたい―、それだけを考えて取り組んでいますが、難しいものだなぁ、といつも思います。今はまた別の原稿を書いているのですが、こちらもゴールが見えなくて四苦八苦しているところです。とはいえ、仕事としてやっている以上、当然ながら〆切もあるので頑張ります。
今回の展示をご快諾下さった伊藤秀男さんに、この場を借りて改めて深く感謝申し上げます。原稿を書いている時、伊藤秀男さんの力強い絵に背中をグイグイ押して頂いたように思います。有難うございました!私にとっても、今回の展示原稿作成は学ぶことが多く、たくさんの「気づき」をもたらしてくれました。この「気づき」を今後の仕事にも役立てていかなくては、と改めて身の引き締まる思いでおります。
来週の「図書館だより」では、徳川美術館で開催された「徳川慶勝が見た幕末と尾張inやっとかめ文化祭」に参加したことと、講演会の途中でスマホが壊れた怪奇現象について書きたいと思います。最後に、奥山景布子先生、「本屋が選ぶ時代小説大賞」受賞決定、おめでとうございます!!
秋がいちだんと深まり、朝晩冷え込む季節となりました。さて、先週に引き続き北海道旅行の話です。
前回は、モエレ沼公園の話で終了してしまったので、ここから一気にスピードアップしたいと思います。モエレ沼公園宛に葉書を出したところ、先日ポストカードを頂きました。とても嬉しいです!今後とも、イサム・ノグチを通じたご縁を大切にさせて頂ければと思っておりますので、宜しくお願いします。雪のモエレ沼公園、いつか必ず伺います。
さて、2日目は小樽→余市観光を楽しんできました。小樽では、特に予定はしていなかったのですが観光遊覧船に乗ってきました。私は船が好きです。ロープウェイとかもわりと好きです。旅に出ると小さな乗り物に一度は乗りたいと常々思っているので、予約していなかったにも関わらず遊覧船に乗って、運河沿いの美しい景色を観ることが出来て幸せでした。余市ではニッカウヰスキー工場見学ツアーに参加してきましたが、案内のお姉さんの説明が素晴らしくて感心させられました。ご案内下手の私としては見習わなくては!余市ニッカウヰスキー工場限定のお土産も購入できたし、良い思い出ができました。
3日目は飛行機の時間を気にしつつ、札幌市内の円山動物園に行ってきました。この動物園、何と入場料が大人1人600円。さらに年間パスポートは、たったの1000円というビックリ価格!2回動物園に行けば元が取れるとは驚きです。お目当てのシロクマは全くダイブしてくれず、ユキヒョウもこちらを向いてくれなくて少し残念でしたが、小さな動物園ということで動物たちとの距離が近くて楽しかったです。
それにしても、北海道は美味しい食べ物がいっぱいですね。3日間という短い旅でしたが、ルイベや鰊のきりこみ、札幌のジンギスカンに小樽のお寿司、ルタオの15日限定シュークリーム、味噌ラーメンに白い恋人ソフトクリーム、六花亭のパイやよつ葉のパンケーキ等々、北海道の味覚をしっかりと満喫してきました。人気店でもそれほど並ばずに入店できたのは地震の影響かなぁと思いましたが、北海道の食べ物はどれも美味しいです!また行きたい、そして食べたいです。
私は一人旅が多いのですが、今回は珍しく連れがいました。少し離れた場所に住む友人とは、久しぶりにじっくり呑んで喋りました。友人はなかなか耳の痛いことも言ってくれますが(だからこそ友情が続いているとも考えられます)、楽しいお酒となりました。有難う、(ニ)さん。懐かしい「動物のお医者さん」の実地検証も出来たし、とても楽しかったよ。
さて、明日から図書館は蔵書点検作業のため特別整理休館に入ります。図書館利用者の皆様にはご迷惑をお掛け致しますが、17日(土)に再会できることを心より楽しみにしております。
今を遡ること2週間ほど前、北海道を旅してきました。
2泊3日の短い旅でしたので、あちこち廻ることは出来なかったのですが、幾つかの目的地を決めてスケジュールを組んで、旅を楽しんできました。目的地のひとつは、札幌市内のモエレ沼公園。モエレ沼公園の基本設計を担当したのはイサム・ノグチ-、津島市出身の詩人・野口米次郎の息子です。
秋の北海道は気候の変化が目まぐるしく(旅の途中で雨上がりの虹を2度見ました)、モエレ沼公園では雨に降られてしまいましたが、「セイコーマート」でビニール傘を購入して、広い公園をのんびり歩いてきました。青空と芝生を楽しみにしていたので、雨が降り出してがっかりしていたのですが、天候のためかほとんど人を見かけず、とても静かで、なおのこと美しいように思われました。「公園そのものが芸術作品」とは聞いていましたが、実際に目にして、そして自らの足で歩いてみて、ようやくその言葉の意味が分かったように思います。旅に出て良かった、心からそう思いました。
モエレ沼公園には幾つかの施設がありますが、そのうちの一つ、ガラスのピラミッドは日曜ということもあり、幾つかのイベントが開催されていました。イベントを楽しむ子どもたちの賑やかな声を聞き、「子どもが集まる庭園にしたいね」と語っていたイサムも喜んでいるのだろうな、と思いました。子どもたちの賑やかな声が響く場所から少し離れた静かな3階に「イサム・ノグチギャラリー」があり、じっくりと展示を観てきました。展示では、イサムの言葉が幾つか紹介されていたのですが、「人の役に立つものができたら、芸術家として一番嬉しい」という言葉が印象に残りました。「生まれた時から、僕にはファミリーと呼べるものはなかった」と語っていたイサムの孤独が伝わってくる言葉だなぁ、と思いました。それにしても、札幌には4度も足を運んでいるのに、父の故郷・津島へは一度も来ていないとは!うーん、少し寂しいです。モエレ沼公園とイサム・ノグチについては、私のヘタな説明よりも『イサム・ノグチとモエレ沼公園 建設ドキュメント1988-』 を読んで頂くとよく分かりますので、こちらをお読み頂ければと思います。
さて、好きな場所に行くのは旅の楽しみの一つですが、金沢に行った時は鈴木大拙館に行くことをいつも楽しみにしています。私にとって鈴木大拙館はとても居心地が良くて、庭でボーっと時間を過ごす時はいつも無上の幸せを感じます。この鈴木大拙館の設計を担当したのは、建築家の谷口吉生氏。谷口吉生氏の父親は、同じく建築家の谷口吉郎氏。この名前を聞いてピンと来る方もいるかもしれませんが、谷口吉郎氏はイサム・ノグチと共に、慶応義塾大学の萬來舎を共同設計した建築家です。自分にとって大切な場所が、こうして繋がっていることをとても不思議に思います。世界はとても広くて、そして狭いものですね。ちなみに、萬來舎とイサム・ノグチについては『萬來舎 谷口吉郎とイサム・ノグチの協奏詩』 に詳しく書かれていますので、興味をお持ちになった方は、こちらの本をご覧頂ければと思います。
ところで、私は旅に出た時はその土地にちなんだ本を読むのを楽しみにしているのですが、今回の旅では城山三郎さんの『冬の派閥』 をずっと読んでいました。この作品は幕末の尾張藩が舞台となっており、主人公は『葵の残葉』 と同じく徳川慶勝。30年程前に書かれた作品ですが、『葵の残葉』その後ともいえる明治維新後の尾張藩の北海道開拓移民について詳しく描かれている作品です。奥山先生の講演会前に勉強のために読む予定で文庫本を購入していたのですが、どうしても読む時間が取れずにそのままとなっていました。結果的に、北海道の広大な大地を感じながら作品を読むことが出来て、幸せな読書となりました。ちなみに、とある人には「旅先でも本ですか!?」と驚かれたこともありますが(笑)。
次週も北海道旅行の続きを書く予定です。次回は、北海道の美味しい食べ物について、そして全くダイブしてくれなかったシロクマについてなどを書きたいと思っています。
今回は、まずお悔やみをお伝えしたいと思います。先日、今年5月から「英語で楽しむおはなし会」 を担当して下さっていた、ボランティアの加藤さんが急逝されました。私事ではありますが、ご家族の方から亡くなられたことをお報せ頂いた日は休暇中で、新聞に訃報が掲載された日が3日ぶりに出勤した日でした。
つい2週間ほど前に、相互貸借で取り寄せた英語の絵本について、カウンターでお話させて頂いたばかりでしたので、突然の訃報にとても驚きました。その日も、いつもと変わらず少女のように微笑んでおられました。「今度のおはなし会、また宜しくお願いします」と、お伝えしたのが最後の会話だったのかと思うと、早すぎるお別れに胸が潰れるような気持ちになりました。
もっとお話させて頂きたかった、もっともっと多くのことを教えて頂きたかった、と思います。ご家族の方に「英語のおはなし会、いつも楽しんで練習していました」というお言葉を頂き、加藤さんご自身が一番無念だっただろうと気付かされました。改めて、心からお悔やみを申し上げます。そして、本当に有難うございました。
以下の図書館だよりは、かなり以前から用意してあったものです。前掲の文章とは趣が異なりますが、宜しければご一読下さい。
先週の「図書館だより」 の続きのような話です。10月7日(日)に豊田スタジアムでサッカー観戦をした、という話を書きましたが、この試合のキックオフは午後4時。うーん、微妙に遅い・・・午前中にどこか寄ろうかな、と考えていると、いつもお世話になっている多治見のお店からDMが!しかも500円割引券付き。実は、多治見(JR中央線)→高蔵寺(愛知環状鉄道)→新豊田、の交通アクセスを利用すると、混雑する地下鉄に乗らずに豊田スタジアムまで行くことが出来るのです。というわけで、これまでも何度も書いていますが、また多治見に行ったという話となります。
この日は夏の名残りを感じさせる暑い日で、かき氷を食べていたら蚊にくわれてしまいました。その後、いつものお店で買い物をしていると、突然、棚から商品がポロリと落ちました。え、ぶつかってないけど・・・、と思っていると、お店の方が「地震じゃない?」。わぁ、確かに揺れてる!この日の地震は、多治見が震源地の長野に割と近かったせいか、いつまでもフワフワ揺れていて気持ち悪かったです。肝心の買物は、秋物が買えて嬉しかったのですが、地震に驚いたためか店員さんと大事な話をするのをうっかり忘れて帰宅してしまいました。「大事な話」とは、そう9月に最終回を迎えたNHK朝ドラ「半分、青い。」の話です。
多治見を含む東濃地区は「半分、青い。」のロケ地となっており(お店の方の母校でもロケが行われていたそうです)、今回はお店の方と「半分、青い。」について語り合うのを楽しみに伺っていたのです。実は私、密かに「半分、青い。」の秋風先生にドはまりしていまして、『秋風羽織の教え 人生は半分、青い。』という本まで書店で購入してしまったほど。最初は、大ファンのM・J(みうらじゅんさんのことです)に似てるなぁ~、という程度だったのですが・・・、「心を動かされることから逃げるな。そにには、真実がある」、「半端に生きるな。創作物は人が試される。その人がどれだけ痛みと向き合ったか?喜びを喜びとして受け止めたか?」、「創作は…物語を作ることは自身を救う。物語には人を癒すチカラがあるんだ。」等々、秋風先生の言葉にグッときてしまい、放送を毎回録画して楽しく観ていました。お店の方と、「半分、青い。」の深~い話をするのを楽しみにしていたのに、地震に動揺して忘れてしまうとは!・・・余りにも悔しいので、冬が来る前に、もう一度多治見に行こうと考えています。
秋、真っ盛りですね。というわけで、「芸術の秋」と「スポーツの秋」にちなんだ話を一つずつ書いてみようと思います。
まずは「芸術の秋」について。10月8日、名古屋ボストン美術館が閉館しました。「閉館」という結論に至ったことについて思うことは多々ありますが、やはりきちんとお別れを言いに行くべきだと思い、「ハピネス~明日の幸せを求めて~」を観に行ってきました。閉館が近いこともあり、平日だったにも関わらず館内はなかなかの混雑。たくさんの「幸せ」が展示されていましたが、大きく宣伝されていた曽我蕭白の作品が一番心に残りました。
美術館が好きです。観ている人が同じものを観ているのに、それぞれが別のことを思っている―、そんな空間にいると居心地良く思います。アートを愛する一人として、30分程電車に乗れば到着する身近な美術館が閉館してしまうのは、とても残念に思います。
続いて「スポーツの秋」について。先週の日曜10月7日、豊田スタジアムまで名古屋グランパスの応援に出掛けてきました。結果はご存知の通り1-2の負け。肌のシミを気にしつつ、西日に照らされながら一生懸命応援した身としては悲しいかぎりです。この敗戦で順位も16位と転落してしまい、またしてもJ2降格圏へ。「多くは望まない、頼むからJ1に残留してくれ」と願うばかりです。
さて、サッカー好きの私はこれまでサッカーについては「読むもの」ではなく「観るもの」というポリシーを貫いてきました。選手や監督の自伝はよく読みますが、小説や戦術についての本となると「いやいや、読むヒマあったら1試合でも多く観るべきでしょう」という考えでした。
しかし、今年出版された津村記久子さんの小説『ディス・イズ・ザ・デイ』 には驚かされました。素晴らしかったです。架空のサッカー下部リーグのサポーター達が描かれているのですが、サッカーがある日常を心から楽しんでいることが伝わり、グッときました。贔屓のサッカーチームを応援し続けることは、まるで人生みたいだと思います。「自分ではない誰か」を応援すること、そして支えることは、ある意味で人を救っているのではないかと思います。
ここのところ、先週の意気込みはどこへやら?・・・つまり、スランプに陥っているようです。いつまでも、やれるようになった事だけをやっていても進歩はありませんし、他人のせいにも出来ません。私は逃げることは嫌いなので、ひたすら向き合うことで前に進みたいと思います。
10月も、あっという間に1週間が経とうとしています。うーん、早い・・・。さて、今週はコーナー7「10月の本」 について書きたいと思います。
10月の記念日にちなんだ本として、「あかりの日」にちなんだ「あかり」の本(19日からの「第1回 尾張津島お月見灯路」も楽しみですね)、「めがねの日」にちなんだ「めがね」の本などを紹介しているほか、10月=神無月(出雲では神在月)ということで「出雲大社」の本や、「食欲の秋」にちなんだエッセイ集などもざっくりと紹介しています。
また、「ノーベル賞」の本では、 10月1日に本庶佑・京都大学特別教授のノーベル医学・生理学賞受賞が発表されたため、当館が所蔵している本庶先生の唯一の著作『岩波講座--分子生物科学 11』 を受賞決定翌日に早速コーナー7に並べてみました。1991年出版の少し古めの本ですが、報道を見て興味をお持ちになった方には是非手に取って頂ければ、と思っています。
コーナーで紹介している本は、図書館へ本を借りに来て下さった方が「あと一冊」と思った時に、手に取って頂くことを目指して紹介しています。普段は手に取らないような本との出会いのきっかけの場となれば望外の喜びですが、気軽に楽しんで頂ければ、といつも思っています。
さて、つらつらと書いてきたコーナー7ですが、この「10月の本」を最後に引っ越しします。また、引っ越し作業に伴い「11月の本」はお休みさせて頂く予定です。12月に「新たな場所」でお会いしましょう。
変わっていくこと、変わらないこと、色々とあります。「変化」を前にして、いつも頭に浮かぶのは「変化し続けること」を自分に課し、「安全な場所に着地したと思った途端、もう死んだも同じ」と公言していた私の尊敬するアーティストのこと。私はその境地にはとても至りませんが、「変化すること」に対しては、その姿勢を見倣って常に前向きでありたいと思います。
先週の図書館だよりに、リフレッシュする時間と家族を大切にする時間を持ちたいと書きましたが、スケジュールを考えるとそろそろ難しくなってきました。きっちり気合入れて、コーナー関係の仕事を再開したいと思います。
9月も今日で終わりですが、台風が心配な一日となりそうです。大きな被害が出ないことを祈るばかりです。
さて、少し早めの9月28日からスタートしたコーナー7「10月の本」についても書きたいところですが、今回の図書館だよりは、先週の予告通り「奥山景布子先生・里帰り講演会」 について書こうと思います。
最初に、奥山景布子先生が津島市出身だと知ったのは、4月の新田次郎賞発表の新聞報道でした。その後、夜中によくラジオを聴いている母が「ラジオ深夜便」で奥山先生の出演された回をたまたま聴いていて「津島市出身の作家さんが話していた」と言うので、NHKインターネットラジオ「らじるらじる」を聴いたり(現代は便利な世の中ですね)、NHK「まるっと!」に出演した回を見たりして、素敵なお話をされる方だなぁ、と思っていました。その後、6月に書店のサイン会で先生にご挨拶させて頂いてからは、あっという間に講演会の日が来たように思います。
講演会当日、津島駅の改札に先生が降りてこられた時の感激は、きっと一生忘れないだろうと思います。講演は、会場の控室で聴かせて頂きました。先生の「津島の思い出」が温かいものばかりだったこと、本当に嬉しかったです。以前、新聞で『葵の残葉』は7年という歳月をかけて執筆したと伺いました。このようにして世に出る「本」を私たちは普段この手で扱っているのだ、と身の引き締まる思いがしました。講演会の模様は、年末にクローバーテレビでノーカット版が放送される予定です。講演会に参加された方も、惜しくも整理券を入手できなかった方も、都合がつかなくて参加出来なかった方も、お楽しみに!
奥山景布子先生のブログ「けふのおくやま」で紹介されていましたが、講演会終了後に津島神社までご一緒させて頂きました。先生の隣で、手を合わせるなんて有難いことだなぁ~と思いながらも私には気掛かりが・・・実は私、手ぶらで車に乗ってしまったので、お賽銭を入れることが出来なかったのです。帰宅してから心配になってきたので、講演会の次の日(私はこの日はお休み)にもう一度津島神社へお参りしてきました。先生が購入した「勝守」の白色バージョンを講演会の思い出と、「これまでの自分に勝つことができるように」という願いを込めて私も購入しました。
奥山先生が津島市出身だと知ってから、講演会まで僅か5か月。物事が進む時はこんなに速いのか・・・と思いながら、置いていかれないように必死で走り続けた毎日でした。講演会前は、講演会が終わったら「燃え尽き症候群」になってしまうのではないか、とひそかに心配していたのですが、まだまだやりたい事もやらなくてはならない事も沢山あるし、モチベーションも保てているので、10月はリフレッシュする時間と(夏の間放ったらかしにしていた)家族を大切にする時間を少しだけ持ちたいと考えていますが、図書館利用者の皆さんに楽しんで頂けるような企画を考えていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願いします。最後に、奥山先生本当に有難うございました。また、お会いできることを心より楽しみにしています。
オマケとして後日譚を。講演会の模様は、26日(水)に中日新聞朝刊に掲載されていましたが、我が家は別の新聞を購読しているので、26日の仕事帰りにコンビニで購入することにしました。私普段あまりコンビニに行かないのですが、夕方のコンビニはなかなかの混雑で、レジも行列が出来ていました。2台開いているレジには、高校生にも見える童顔の男性店員さんが2人。1人の店員さんは沢山購入した職人さんらしき人の弁当を温めるのに四苦八苦していて、もう1人の店員さんも大変そう。うわぁ、行列できると焦るよねぇ、と同じ接客業で働く者として同情している内に私の順番が来ました。中日新聞朝刊をレジに出したところ「50円になります」と店員さんが言うではありませんか!私は少し悩んだものの「えーっと、朝刊だけど50円でいいですか?」と聞くと、店員さんは物凄く小さな声で「・・・ありがとうございます・・・130円になります」と言いました。うぅん、気にしないで。最近、私は心が「おばちゃん」なので、若い店員さんにエールを送って店を出ました。中日新聞朝刊、無事に購入出来て良かったです。
今日は「奥山景布子先生・里帰り講演会」 当日です。講演会については、次週の「図書館だより」で舞台裏を盛り込んでたっぷりと書く予定です。昨年書いた「サラメシ舞台裏日誌」 よりは短めの話となりますが、すでに沢山溜まっている面白いエピソードも紹介したいと思いますので、ご期待下さい。
今回の「図書館だより」は先週の予告通りコーナー9「図書館文化祭」 について書きたいと思います。先週は空白となっていた展示スペースですが、無事に「『津島』を描いた画家・杉本健吉」が完成しました。この展示を作成するにあたっては、杉本美術館に多くのご協力を頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。
今回の展示は、あくまで「津島と杉本健吉」に焦点を当てたため、取り上げることが出来なかったのですが、杉本画伯といえば私が好きなエピソードがあります。それは志賀直哉が杉本画伯に送った手紙について。少し長いですが、その手紙を紹介します。
杉本健吉君は日展で続けて賞を貰い、急に世間に認められ、挿絵に装丁に今は流行児となっている。杉本君の家族の多いことを知る私は物質的な意味で、これは大変いい事だと思っているが、画家として杉本君の為に、別に喜ばしい事とは思っていない。何故なら、杉本君はこれから本当の絵を描けば描く人で、今までの絵は世間に認められるに丁度いいうまさに達したというに過ぎないからである。杉本君の絵のうまさは分かり易いうまさだ。感じをよく掴んで、それを要領よく画面に現す技術は却々鮮やかなものである。それ故、杉本君は現在の技量だけでも、日本で稀な才人という事が出来るが、然し、私の杉本君に望むところはもっと大きい。いまのところで止まっていては通俗作家に終わる危険がなしとしない。この危険区域を杉本君が早く出抜ける努力をされることを望んでいる。
この手紙を、杉本画伯は自身への戒めとして自宅のアトリエに掲げておられたそうです。創作の気構えを教えられるような素晴らしい手紙だと思いました。まだ企画段階ですが、杉本画伯については年度内にもう一度特集展示を予定しています。気長にお待ち頂ければ、と思います。
「図書館文化祭」は、音楽をテーマとした「音楽会」と、美術をテーマとした「美術展」+「『津島』を描いた画家・杉本健吉」という、三部構成となっています。音楽も美術も大好きな私にとって、今回の原稿作成は「大変だけど楽しい」作業となりました。個人的には、「音楽会」で自分の好きなアーティストの曲を登場させたかったのですが、紹介できる本が見付からなかったため、泣く泣く断念。悔しかったので、小タイトルとして曲名を使いましたが、気付いた方はいますか?
さて、こうして展示は無事に完成しましたが、次は「10月の本」です。こちらは本当に時間がないのでかなり焦っていますが、NHK「みんなで筋肉体操」のようにしっかり自分を追い込みたいと思います。
ここ数週間、日曜日の「図書館だより」はほぼ告知と化していたので、今回は久しぶりに私個人の近況を書こうと思います。
先週9月8日(土)、カメラマン・鋤田正義さんのトークショー「鋤田正義 SPECIAL TALK!」に参加してきました。鋤田正義さん、という名前を聞いてもピンと来ない方も多いかと思いますが、デビッド・ボウイの「Heroes」や、YMOの「Solid State Survivor」などのアルバムジャケットや、今年カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した是枝裕和監督の作品スチールを手掛けていることでも知られている写真家で、昨年は鍬田さん自身のドキュメンタリー映画も公開されました。私にとっては憧れの存在です。
憧れ、といっても写真そのものだけではなく(作品も勿論大ファンですが)、その生き方、そして行動力を尊敬していて、大変影響を受けました。鋤田さんの自伝『THE SHOOT MUST GO ON』は何度も読み返しました愛読書です。そんな憧れの方のトークショー・・・。ここのところ私は非常に慌ただしく、スケジュールを考えると厳しいなぁ、とも思ったのですが、鍬田さんも御年80歳。しかも、名古屋に来てくれる事は奇跡だよね・・・と思い、参加することにしたのです。
いやぁ、本当に行ってきて良かったです。直筆サイン入りカタログが抽選に当たって購入することが出来たことも嬉しかったですが、鋤田さんご本人のお話がとても良かったです。「先生」と呼ばれるよりも「鋤田さん」って呼んでくれた方がいい、とにこやかに語りつつも、「『ものをつくる人』ならば、自分から動かなくては本当に面白いものは見付けられない、言われてやっているだけは何も探せない」という鋭い話もあり、やはり凄い人だ、と改めて思いました。
さて、ここからが本題―。トークショーから時間を遡ること数時間前のこと。トークショーが行われる場所から徒歩10分ほどの会場で、デビッド・ボウイのポートレイトを集めた「BOWIE:FACES展」が開催されており、午前中はこちらを観に行きました。小さな会場の午前中ということもあり、来場者は片手で数えるほど。おかげでゆっくり作品を鑑賞できるなぁとのんびり会場を歩いていると、関係者らしき人が急に増え・・・あれ?と思っていると、何と!鋤田さんご本人が現れたのです。関係者らしき人達の話に耳を傾けると、鋤田さんは新幹線で名古屋に到着したばかりで、そのまま会場に寄られたそう。うわー、ご本人だぁ、と思ってボンヤリ見ていると、来場者の人と気さくに話しているではないですか!私は「人見知り」とはかけ離れた性格なので、よし自分も!と思い、握手をして頂き、2ショット写真を撮って貰いました。2ショット写真、「図書館だより」で公開しても全然構わないのですが、私個人の宝物として大切にしたいと思います。鋤田さんは、柔らかな手と黒々と輝く丸い瞳の持ち主でした。そして、この人の前にはかつてボウイ本人が立ち、この瞳はボウイ本人を映した瞳なのか、と思うと鳥肌が立ちました。有難うございました、鋤田さん。これからのご活躍も応援しています。
ひとつお知らせを。14日(金)から、音楽と美術についての本を集めた「図書館文化祭」 と題したコーナーをスタートしました。今回はスペースがなくなったので、次回以降の「図書館だより」できちんと書きたいと思いますが、まずお詫びを。今回、展示原稿制作が間に合わなかったため、未完成のまま「図書館文化祭」をスタートしています。来週こそ現在空いているスペースにも展示しますので、ご容赦下さい。
さて、先週日曜9月9日(日)の奥山景布子先生の講演会整理券配布にあたっては、開館前から多くの方に並んで頂き、感謝申し上げます。気が付けば、講演会まであと1週間となりました。本当のところ、一番楽しみにしているのは私なのかもしれませんが、参加して頂く皆さんに楽しんで頂けるよう頑張りますので、当日は宜しくお願い致します。これまで敢えて触れていませんでしたが、当日は司会進行役を務めさせて頂く予定です。最近とみに滑舌が悪いので、発声練習しておいた方がよいかも。とりあえず、こんな本を借りてみました。
・『司会・幹事段取りの仕方 話し方マナー演出のコツがわかる』
・『地域活動・同窓会・サークル あいさつ・司会進行の事典』
うーん、これで上手くいくのかな??とにかく、来週の講演会は全力を尽くします。
先週は、台風21号の上陸、そして北海道での震度7の地震、とあらためて自然の猛威について考えさせられる一週間となりました。
私は大阪の大学に通っていたため、今回の台風で大きな被害を受けた大阪には、友人が多く住んでいます。TVの台風情報を見ていると「友人の住む町」や「行ったことある場所」が登場することが多く、胸が痛くなるような思いで一日を過ごしていました。幸いにも、友人、そして友人の家族に大きな被害はなく(とはいえ、ブルーベリー畑が壊滅的な被害を受けてしまったり、保育園の窓ガラスが割れてしまって休園になったり、など困っていることもあるようですが)、「まぁ、みんな元気だし、ゆっくり元に戻すわ」という言葉に逆に励まされてしまいました。
さて、話が変わりますが、1ヶ月ほど前の8月11日(土)NHK・Eテレで放送された「SWICHインタビュー達人達」は、『かいけつゾロリ』シリーズの作者・原ゆたかさんと、ももいろクローバーZの百田夏菜子さんの対談でしたが、皆さんご覧になられたでしょうか?
“読書離れ”という言葉が定着してしまったこの頃ですが、『かいけつゾロリ』シリーズは図書館でも大人気。番組では、子どもたちに最後まで飽きずに本を読んでもらうための工夫や仕掛けを、原ゆたかさん本人が語っていて大変に興味深かったです。特に、ハリウッド映画のシナリオ構成を研究し、独自に起承転結のチャートシートを作成して、チャートシートに当てはめる型で物語を作るというエピソードには驚かされました。やはり「努力なくして・・・」ということですね。
また、子どもたちに楽しんでもらう工夫を重ねることに対して、原さん自身は批判も多く受けたと番組では率直に話されていました。このような批判について、いつも思うのは「ノートライ、ノーエラー」ということ。トライしてエラーした人は、トライしなかった人より評価されるべきです(ましてや、原さんの工夫はエラーでもありませんし)。何もしないで批判だけする人間には絶対になりたくない、と私はいつもそう思っています。
「子どもの頃の読書」について振り返ると、(年齢がバレてしまう話なのですが)『かいけつゾロリ』は私より年下なので、子どもの頃に読むことはありませんでした。しかし、子どもの頃から「何を読んだらいいのか分からない」と悩んだことは一度もなかったように思います。母に、子どもの頃に私がどんな本を読んでいたのか訊くと、母は障害のある私の兄のケアで忙しくて時間に余裕がなかったため、私に本を薦めるようなことは全くなかった気がする、との事。さらに、子どもの頃から自分で本を選んで勝手に読んでいたので放っておいた、そうです。うーん、確かにそうだったかもね・・・。
身内の話を書くと、とっても怒られるのですが、母と私の共通の趣味の一つが「読書」。子どもの頃は「これを読みなさい」と薦められることは全くなかったのですが、大人になってからは「あの本は良かったねぇ、○○さんは天才だよ」とか、「このシリーズ、最近余白が多くない?文字サイズも大きいし」など、短いながら本の感想を話すことも多く、母から教えられることも沢山あります。「本を読みなさい」と言われることはなかったけれど、「楽しそうに本を読んでいる後ろ姿を見ていたから、本が好きになった」のは間違いないと思います。
最後に大切なことを。9月23日(日・祝)に開催される「奥山景布子先生“里帰り”講演会」 にあたって作成した特設コーナー「ようこそ奥山景布子先生」 を、奥山景布子先生ご本人のブログ「けふのおくやま」 で紹介して頂きました。大変に嬉しいかぎりです。この場を借りて、あらためて奥山先生に感謝申し上げます。
まだまだ暑い日が続きますが、9月となりました。早いものです・・・。というわけで、コーナー7では「9月の本」 がスタートしました。9月ということで、「月(つき)」の本や「敬老」の本、「防災」の本といった9月定番の本をはじめ、9月6日が「黒の日」に当たることから、黒にまつわる本ばかり集めた(どんな本が並んでいるかはコーナーをご覧ください)「黒」の本、土偶と埴輪の違いにも少し触れている「古墳」の本など、今月もさまざまな本を並べています。気軽に手に取って、本との出会いを楽しんで頂ければ幸いです。
さて、「9月の本」がスタートする少し前の8月28日(火)整理休館日に、「ふじいろ文庫」のリニューアル を行い、場所も移動しました(育児コーナーの裏です)。リニューアル後の「ふじいろ文庫」は、野口米次郎や金子光晴、稲葉真弓さんといった、「旧・ふじいろ文庫」でも取り上げていた方に、伊藤秀男さん、幅允孝さん、杉本健吉画伯、イサム・ノグチ、そして奥山景布子先生を加えた津島ゆかりの8名の方の作品と、津島についての本を集めたコーナーへと生まれ変わりました。
新しい「ふじいろ文庫」は、“津島をもっと好きになる一冊、探してみませんか?”というコンセプトで作成しました。「郷土資料」という言葉からイメージされる“硬い”、“難しい”イメージから離れて、皆さんに「津島」を楽しんで頂けるコーナーを目指していきたいと考えています。今回のリニューアル作業を行う過程で、私も自分の生まれ育った津島を改めて学ぶ機会を得ることができましたが、まだまだこれからです。「ふじいろ文庫」は完成したのではなく、今後も更新することが大切だと考えています。また、今後の「ふじいろ文庫」での企画展示についても、頭の中では色々と考えていますので、気長にお待ち頂ければ、と思います。
また、今回の「ふじいろ文庫」リニューアルに当たっては、伊藤秀男さん、幅允孝さん並びに有限会社BACH、杉本美術館、そして奥山景布子先生に多くのことをご教示頂きました。深く感謝申し上げるとともに、改めて今後とも宜しくお願い致します。
「ふじいろ文庫」リニューアルと同時に「ようこそ奥山景布子先生」 と題した特設コーナーを設置しました。9月23日(日・祝)に図書館で開催される「奥山景布子先生“里帰り”講演会」にあたり作成したコーナーです。奥山先生の作品はもちろん『葵の残葉』関連本も並べています。また、入魂(!)の展示、ご覧頂ければ嬉しいかぎりです。
先日、さくらももこさんが亡くなられました。追悼としてコーナー7に「追悼・さくらももこさん」 と題したコーナーを作成しました。さくらももこさんへの私の思いは「『まるちゃん』と私たち」と題してコーナー7に掲示しましたので、こちらをご覧頂きますようお願いします(津島市立図書館ホームページからもご覧頂けます)。
今回はコーナー告知のみの業務報告のような「図書館だより」となりました。最初にも書きましたが、9月となりました。23日の奥山先生の講演会 も近づいています。とても楽しみです。しかし講演会までには、大きな山ひとつと、小さめの山をいくつか、まだ越えなくてはいけません。“時間が幾らあっても足りない”、そんな9月となりそうですが、精一杯頑張ろうと思います。
思いがけない再会に驚く、というドラマのような出来事がありました。といっても、再会したのは「人」ではなく「歌」です。再会した歌のタイトルは「集まれ『南っ子』」。
このタイトルを目にしただけで、ピンときたあなたは・・・南小の卒業生ですよね?
この歌は、私の母校・津島市立南小学校で、全校集会や行事の際に長く歌われてきた歌で、校歌とはまた別の歌。1番の歌詞を紹介すると・・・
一、恰好つけてる男の子
かわい子ぶってる女の子
わんぱく泣き虫いるけれど
みんな仲良し元気だぞ
という、なかなかエッジの効いた歌詞。ちなみに3番まであります。歌詞を読んでいると、自然とメロディーが頭に浮かびます。そりゃ、6年間も歌っていたから当然のこと。遥か昔の○十年前の現役小学生だった当時も歌っていて、ちょっと歌詞が厳しくないか・・・と密かに思っていたのですが、この歌なんとまだ現役なのです。21世紀においても後輩たちによって歌い継がれているのです。ビックリ!
この歌に再会したのは、1ヶ月ほど前のこと。とある用事があり、母校にお邪魔した際に『昭和五十七年 百十年の回顧 [津島市立南小学校]』 という郷土資料を寄贈して頂いたのですが、パラパラと頁をめくっていると、懐かしの「集まれ『南っ子』」の歌詞が掲載されていたのです。
伺ったところによると、「集まれ『南っ子』」はフォークソング世代だった当時の教員達によって作詞・作曲されたそうです。ちなみに、作詞・作曲を担当された先生の一人、堀田房夫先生が書かれた『ゴキブリ先生奮闘記 一年松組ゴキブリ学級の三六五日』 も、当館の郷土資料として所蔵しています。どちらも郷土資料のため貸出はできませんが、館内で閲覧して頂けます。本を通じて、懐かしい「あの日」に再会してみてはいかがでしょうか?
来年、南小は創立150周年を迎えると伺いました。校歌も落ち着いたいい曲ですが、「集まれ『南っ子』」は南小卒業生なら、さらにグッとくるはず。創立150年の記念にSNSなどで呼びかけて、集まった大勢の人で歌ってみるとスペシャルな体験になりそうだなぁ、と思いました。
そういえば、「歌」だけではなく「人」にも最近再会しました。新聞をめくっていると、今から20年近く前に大変お世話になった医師のK先生が「日本骨髄バンク」の新理事長に就任したという記事が掲載されていました。うーん、懐かしい。相変わらずオシャレだなぁ。―先生、ご無沙汰しております。おかげで何とかやっています。当時、間違いなく「人生の底」にいた私を支えて下さり、本当に有難うございました。日赤を定年退職された後も、現役を貫いておられるのですね。今後ますますのご活躍を心から応援しています。自分も頑張りますね!
“高校野球でも、愛知県・高知県・石川県、と応援する県が3つもあるなんて、とても贅沢なことだなぁ、と思います”と、「図書館だより」に書いたのは、つい先週 のこと。何と、そこから僅か1週間で3チームとも敗退してしまいました!しかも、石川県代表・星稜も高知県代表・高知商も、愛媛県代表・済美高校を相手に敗けてしまうという非常に残念な結果。星稜に至っては、タイブレークの延長13回、史上初の逆転サヨナラ満塁本塁打という歴史的な敗戦…。勝負の世界で「勝者」と「敗者」が存在するのは当然のことですが、やはり悔しいものです。
さて、ここのところ高校野球のことばかり書いていましたが、久しぶりにサッカーの話を。何と、名古屋グランパスが5年ぶりの4連勝!見事に最下位を脱出しました。2週間前の「図書館だより」 で、名古屋グランパスを信じて応援すると書いたものの、内心では「こりゃ、難しいな。来年またJ2かぁ~」と思っていたのですが、まさかの快進撃です。やったー、嬉しいっ!
7月下旬の移籍期間にグランパスに新加入した5人が先発する現在のチームは、「シーズン前半とはまるで別のチーム」、「金に飽かせた補強」と言われていますが、何と言われようがJ2に落ちるわけにはいかないのです。また、補強に成功したのも快進撃の一因ですが、W杯中断期間のキャンプで戦術、特に守備を叩きこんだこと、シーズン前に加入したジョー選手がようやくチームにフィットしてきたことが、快進撃の最大の理由だと思います。
名古屋グランパス・風間八宏監督の指導力については、『伝わる技術・力を引き出すコミュニケーション』 という本に詳しく書かれていますので、興味のある方は是非こちらもご覧下さい。サッカーに興味がない方でも、人を指導する立場にある方、管理職に就く方であれば楽しんで頂ける一冊かと思います。あぁ、スタジアムに応援に行きたいなぁー。もう少し涼しくなって、仕事のメドがつかなくては難しそうですが。
気が付けば8月も半ばを過ぎようとしています。空を見上げれば、夏の終わりを思わせる高い空が広がっています。物凄いスピードで時が過ぎていき、自分だけが置き去りにされているように感じることも多いこの頃です。気持ちばかり焦りますが、一つ一つを積み重ねるように仕事を進めていければ、と思います。
今夏、めでたく第100回を迎えた夏の甲子園。高校野球、盛り上がっていますね。皆さんご覧になっていますか?
現在、コーナー8で展開している「図書館体育祭」 で、全国高等学校野球選手権第100回記念大会、そして1957(昭和32)年の津島商工・甲子園出場を取り上げたこともあり、今年は時間が許すかぎり高校野球のTV中継を観るようにしています。
8月5日(日)、開会式の始球式には、元・星稜高校の松井秀喜さんが登場。組み合わせ抽選の結果、第1試合は星稜(石川)対藤蔭(大分)の組み合わせとなり、奇しくも松井秀喜さんは母校・星稜高校のキャッチャーを相手に始球式を行うことになりました。「これは観なくては!」と録画予約しておき、帰宅してから始球式を観ました。松井秀喜さんの投球は残念ながらワンバウンドでしたが、エスコート役の少年や後輩である星稜高校ナインに向ける柔らかな笑顔がとても素敵だなぁ、と思いました。
さて、“星稜高校”そして“松井秀喜”と並べば、思い出すのは1992年の“松井秀喜5打席連続敬遠”(ちなみに、この言葉はWikipediaの項目にもなっています)。ここのところ、「図書館だより」ではよく書いていますが、私の母は石川県の生まれ。そして、私の父は高知県の生まれ―。
ここで、高校野球に詳しい方なら気付くかと思いますが、“松井秀喜5打席連続敬遠”の相手校は、高知県代表・明徳義塾高校でした。当時、わが家にピリリとした空気が流れ、両親が「卑怯者」、「ルールでは間違ったことをしていない」とやり合っていました。父が亡くなって20年近く経とうとする現在では、全て懐かしい思い出ですが、高校野球とは斯くも人を熱くさせるものか、と当時思ったものです。
1ヶ月以上前のことですが、高知県に住む伯母が「竹島梨」という梨を送ってくれました。とても水分が多くて、冷やして食べると暑さが吹き飛ぶ美味しさでした。梨と一緒に入っていたチラシに「四万十川のほとりで、きれいな空気と太陽をいっぱい受けて育ちました」と書かれていました。四万十川のほとり、しばらく行ってないけど行きたいなぁ、と思いました。
子どもの頃は両親の田舎が遠くて、なかなか行けないことを寂しく思っていました。おじいちゃん、おばあちゃんと同居している友人や、すぐに会いに行ける距離に親戚がいる友人をいつも羨ましく思っていました。しかし、大人になった現在では、自分に縁のある場所が幾つもあることを誇りに思います。そして、高校野球でも、愛知県・高知県・石川県、と応援する県が3つもあるなんて、とても贅沢なことだなぁ、と思います。
8月1日(水)、久しぶりにグランパスが勝ちました!何と、16試合ぶりです。そんなに勝っていなかったのか!・・・と今さらビックリしましたが、ともあれ勝利はめでたいこと。何とかJ1に踏みとどまってほしい、と心から願っています。涼しくなったら必ずスタジアムへ応援に行くから、それまで何とか頑張ってくれー。
さて、8月に入りましたね。というわけで、コーナー7では「8月の本」 がスタートしました。8月ならではの「冷たいおやつ」の本や、「お盆」の本、山の日にちなんだ「山」の本などを並べています。また、8月4日が「箸の日」でもあり、「橋の日」でもあることから、思い切って二つ並べてみました。「箸」も「橋」も、どちらも気軽に楽しんで頂ければ、と思います。さて「8月の本」で、毎年力を入れているのが「平和について」の本。
先週も書いたのですが、祖父が書いた自伝は「兵士だった頃」について、かなり詳細に書かれています。徴兵検査を受けた際に「合格」という判を背中に押されて、自分は牛や馬みたいだな、と思った話や、入営したばかりで何も分からない頃に「整理整頓がなっていない」と上官からビンタされた話は、孫である私が読むにはつらい内容です。身近に戦争について語り、書き残してくれた祖父の存在もあり、「8月」は私にとっては特別な月です。「平和について」の本、ぜひ手に取って頂ければと思っています。
今年の夏はとても暑いですが、先日帰宅するとキッチンの花入れに栗の枝が生けてありました。枝には栗の毬が二つ付いています。「おぉ、栗。こんなに暑いけど、秋みたいだねぇ」と言うと、「うん。暑いけど、秋みたいで良いでしょ?」と返ってきました。うん、すごく良い、と思いました。毎日とても忙しく、季節の変化に鈍感になっていますが、こうして毎日を積み重ねて夏も過ぎていくのでしょう。8月の本が終われば、次は9月の本です。まだ暑い9月となるでしょうが、図書館を訪れた方に少しでも「秋」を感じて頂けるような本を紹介できれば、と思っています。
毎日暑いですね。今年は体温を越える気温が続いているので、夏がわりと好きな私でも厳しいなぁ・・・と思います。しかし、この季節はやらなくてはならない事があります。それは、暑中見舞い葉書を書くこと。毎年、少し面倒くさいなぁ、とも思いますが、親戚や友人の顔を思い浮かべてポストカードを選び、簡単なものですが文章を書いてポストに投函するのは楽しいもの。メールやSNS(←私はやってないのですが)も便利ですが、葉書は「何か」が届くような気がして、今でもわりと書きます。
葉書を出そうとすると、いつもよく分からなくなるのが切手代。「今、葉書って何円切手だっけ?」「えー、知らん。50円じゃ届かんわねぇ」という会話をいつも母としているような・・・。ネットで見ると、現在の葉書の料金は1通62円。62円・・・この数字どこかで聞き覚えがあるなぁ、と思い少し調べると、平成元年(消費税3%導入)~平成6年(消費税5%導入)までの手紙の切手代が62円でした。
ということは、家の中に62円切手があるかも・・・と、引き出しを探すと沢山の62円切手、そして60円切手が見つかりました。わぁー、懐かしい。けれど、何故こんなに沢山の切手があるのだろうか・・・そう考えると、その頃よく祖父と手紙のやり取りをしていたことを思い出しました。
数年前に亡くなった石川県の祖父は、職業柄か(お坊さんでしたので)筆まめな人で、孫の私宛によく手紙や葉書をくれました。祖父は、子どもを「子ども扱い」するということが全くない人で、時事問題や宗教、人生について書かれている手紙は、子どもの私にはわからないも内容も多かったのですが、「おじいちゃんから手紙が来た」ということがとても嬉しかったものです。
筆まめだった祖父は後年、自費出版で自伝を作りました。私の母は家を建て替える際にうっかり本を失くしてしまったのですが、叔父が私にプレゼントしてくれたので、私の手元に一冊あり、今でも折に触れて読み返します。大正の終わりに生まれた祖父の青春時代は、当然ながら戦争についての記述が多く、「兵士だった頃」についても祖父らしい率直な文体で書かれています。今の私よりも若い年齢の祖父が、宮古島で終戦を迎える日まで、どのような体験をして、どんなことを思ったのか・・・自伝を読むたびに、平和な世に生きていることに感謝の念を抱きます。
夏休みは、毎年祖父宅に遊びに行っていたので、夏が来ると祖父のことを思い出すことも自然と多くなります。畑で獲れたばかりのトウモロコシを高校野球の中継を観ながら、親戚や従兄弟達と賑やかに食べた記憶は、今でも私にとって宝物です。
ワールドカップはフランスの優勝で幕を閉じました。個人的にはクロアチアを応援していたので少し残念ですが、良い試合がたくさん観られて楽しいワールドカップでした。前回、恐ろしく強かったあのドイツがグループリーグで敗退してしまったように、サッカーの歴史はこれからも動きます。今回のワールドカップは守備陣の活躍が印象に残りましたが、次はこの守備陣を突破する強烈な「個」が現れるはず。4年後が楽しみです。
ワールドカップの閉幕とともに、サッカー観戦漬けの毎日も終了しました。サッカー観戦は試合を観始めると一瞬も目を離せません。つまり、90分+αは他の事は全くできなくなります。4年に1度のこの祭典が終わるといつも思います・・・この90分+αを何か別のことに使っていたら、きっと別の人生を生きていただろう、と・・・。まぁ、こんな事を考えるのは、いわゆる「ワールドカップ・ロス」なのかもしれませんね。
ワールドカップも終わったので、Jリーグが再開しました。水曜日、グランパスは浦和レッズ相手によく頑張ったけれど負けてしまいました。うーん、何とかJ1にとどまってほしい!仕事が進んで時間の余裕ができ、さらにもう少し涼しくなったらスタジアムへ応援に行きたいと思います。グランパスの成績も非常に心配な状況となっているので、応援に行くために少しでも仕事を進めようと日々取り組んでいます。
最近、「かけた分しか返ってこない」という言葉を目にしました。何をかけたか、の部分が全く書かれていないのが、この言葉の怖いところ。時間、お金、手間・・・、あるいは思いつくもの全てをかけろ、という意味かと思います。というわけで、しっかり集中して、全てを「かけて」仕事を進めていきたいと思います。いっぱい「返って」くるといいのですが、こればかりは今後の努力次第でしょうか。
先週、西日本を記録的な豪雨が襲い、200人を超える方が亡くなりました。被災状況を伝える毎日の報道に胸を痛めています。豪雨で亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。また、被災された地域は現在、猛暑に襲われていると伺いました。復旧作業で大変な時に猛暑とは、想像を絶する苦労かと思います。重ねてお見舞い申し上げますと共に、一日も早い復旧を願っております。
この地域でも、先週土曜日7月7日は大雨でした。私はこの日は休みで、趣味の水泳に行った後、市内で用事を片付けていたのですが、津島駅近くの商業施設「F」で買い物中にふと窓の外を見ると、信じられない程の大雨!・・・これでは外に出られないな、と雨宿りがてら買い物をし、暫くして雨が落ち着いたので外に出ると、駐車場が冠水しているではないですか!う、嘘でしょう、と一瞬固まったものの、何とか帰らなくては、と覚悟を決めて運転することにしたのですが、帰り道もタイヤが水没してしまう程の冠水。「車が壊れるー!」と悲鳴を上げながら運転しました。私はカーナビの説明書をろくに読んでいないので、どういったシステムでそうなるのかがさっぱり分からないのですが、カーナビが5分おきくらいに「特別警戒情報を受信しました」と喋ることにもビクビクしました。心配していた愛車は無事だったようで、今も元気に走ってくれていますが、あの日の運転を思い出すと今もドキドキします。
話はまるで変わるのですが、7月12日、全国高校野球選手権・西愛知大会で「津島対津島北」という、サッカーでいう「ダービー・マッチ」がありました。現在コーナー8「図書館体育祭」 で津島商工野球部の甲子園出場について展示しているので、担当者として津島北(元・津島商工)をこっそり応援していたのですが、21安打の猛攻を受けて5回コールド負けとは非常に残念です。7月13日の朝日新聞朝刊には、両校の主将が元・チームメイトだったことなどが詳しく掲載されていて、興味深く読みました。試合終了後に、敗れた津島北の主将が「頑張れ」と言うと、津島の主将が「お前たちの分も頑張る」と返したエピソードがグッときました。「あさのあつこさん、もしくはあだち充さんが自分の中に降りてきてほしい」と願いながら、展示原稿と格闘した頃を思い出しました。
さて、この図書館だよりを書いている時点(13日)では、ワールドカップも残り2試合、決勝と3位決定戦のみとなりました。応援していたイングランドが負けてしまったのでガックリしましたが、あと2試合しっかり楽しみたいと思います。大会も終盤になり、試合の間隔が空いてきたので、睡眠不足がかなり改善されて体はラクになったのですが、あと2試合という淋しさをヒシヒシと感じます。とはいえ、そろそろ巻き返さないとマズいことになっている仕事が山積みとなっているので、ワールドカップ閉会後はひたすら仕事に励もうと思います。今年の夏は働こう!
うーん、負けてしまいましたね。日本対ベルギー。
サッカーで、「たら」「れば」の話をしても仕方ないのですが、2-0とリードした時点で、「守る」のか「攻める」のかを徹底できないまま、エデン・アザールやデ・ブルイネを自由にさせてしまったことが良くなかったですね。また、ベルギーの選手交代は、敵ながら狙いのはっきりとした見事な交代でした。
色々と思うことはあるのですが、グループリーグ第3戦・ポーランド戦で「0-1」となった後にパス回しで時間を稼いだことに批判が集中したことが、選手・監督の心理に微妙に影響してしまったのかな、と思います。あくまで私の考えですが、「守る」のも「攻める」のも、どちらでもアリだったと思います。ただ、どちらかを徹底できていなかったのは、本当に良くなかった。「本気のベルギーが見られた」と喜ぶよりも、「勝つ可能性のある試合を落としてしまった」というのが私の感想です。以前、TV番組「アナザースカイ」で紹介されていた、棋士・羽生善治さん自身の座右の銘「運命は勇者に微笑む」という言葉が頭に浮かびました。もっとやれたはず、です。2020年東京五輪、2022年カタールW杯では、さらに上を目指して頑張ってほしいです。
さて日本は敗退しましたが、ベスト8が揃いましたね。個人的には、イングランドが「PKで勝った」ことが最大の驚きでした。2日連続早起きして応援した甲斐がありました。この呪いが解ける瞬間をリアルタイムで観られる瞬間が来るとは!メッシ擁するアルゼンチンも、クリスチアーノ・ロナウド擁するポルトガルも、ベスト16で姿を消しました。そういえば、クリスチアーノ・ロナウドは、以前「Cry Baby」と呼ばれるほど、大事な試合で負けてしまうと号泣していましたが、今回は淡々としていましたね。前回のEUROを制しているから、代表のキャリアについてはある程度満足しているのかな?それはともかく、今夜から(この原稿は7月6日に書いています)、いよいよ準々決勝です。試合が少なくなると、寝不足の日も少なくなるので体はラクになるのですが、やはり寂しくなります。
ここのところ、私の図書館だよりはW杯観戦記となっているので、少しは図書館らしい話も。先日放送されたNHK「美の壺」は図書館がテーマとなっていましたね。「美の壺」らしく、建物のデザインについての内容がほとんどでしたが、どの図書館もそれぞれコンセプトがありオシャレでした。私としては、書架にどのような本が並んでいるのかが非常に気になったので、もうちょっと書架をしっかり映してほしかったです。それにしても、いくら大学図書館とはいえ、24時間365日開館している図書館があるとは!驚きましたが、学生さんにとっては理想的な環境といえるのでしょうね。
今日から7月ですね。7月・8月の2ヶ月間は、図書館の閉館時間は午後7時となります。夕涼みがてら、夏の夕暮れ時を図書館で過ごしてみてはいかがでしょうか。
さて本来であれば、今日7月1日からスタートする、コーナー7「7月の本」 ですが、図書館は土曜・日曜は慌ただしく、コーナー準備にかける時間を捻出することが難しいことや、29日金曜には図書館行事もあったため、7月には少し早い6月28日(木)からスタートしました。「まだ6月じゃないの?」と突っ込まれた皆さん、ご容赦下さい。
「7月の本」では、夏到来ということで、「ゆかた」の本や「夏野菜」の本、歌舞伎での初演日にちなんだ「四谷怪談」の本、パリ祭にちなんだ「パリ」の本など、硬軟織り交ぜて並べています。皆さんにとって「7月」が楽しい1ヶ月となれば、と思ってコーナーを作成しました。気軽に覗いて、手に取って頂ければ嬉しいです。
さて、サッカーW杯もいよいよグループリーグの全日程が終了。日本代表は、第3戦ポーランド戦を0-1で負けたものの、「1勝1敗1分」という成績で辛くもグループリーグ突破。今から22年前の1996年、同じく西野朗監督が率いたアトランタ五輪では「2勝1敗」と今大会よりも良い成績でありながら、得失点差が響きグループリーグで敗退してしまったことを記憶している私としては(年齢がバレますが)、この試合は感慨無量―。日本代表の成長を感じました。時間の経過を遅く感じる展開でしたが、「つまらない試合」ではありません。長谷部投入、の場面では鳥肌が立ちました。グループリーグ突破への執念と、日本のしたたかさを感じる試合だったと思います。
日本以外に目を向けると、前回王者・ドイツの敗退が今大会一番の波乱でしょうか?3年11ヶ月ほとんど負けたことのなかったチームが、たった3試合でW杯を去ることになり、改めて短期決戦の難しさを感じました。アルゼンチンの苦戦を波乱の一つに挙げる方も多いでしょうが、私にとってこれは予想通り(マラドーナの暴れっぷりは「期待以上」でしたが)。個人的には、グループリーグ敗退してしまったもののアイスランドの大健闘が印象的でした。人口35万人(日本で一番少ない鳥取県の約56万人より少ない)、サッカーの伝統もなければ、世界的な選手もいない、代表チームの監督は歯科医も兼業している小さな国の大冒険は、サッカーという競技の素晴らしさを改めて教えてくれました。今も思い出しただけで泣けるくらいです。私も、アイスランド人ではないけれど、スタジアムで「バイキング・クラップ」をやりたかった!
さてこの先、グループリーグをスイスイと突破したチームが勝ち上がるのか、はたまたギリギリ突破したチームが苦しみを糧にして勝ち上がるのか、目が離せません・・・というわけで、当面は寝不足が続きそうです。ここから先は負けたら終わり、延長戦もあり、の一発勝負です。その中に日本も残っているなんて幸せ過ぎるくらいです。いやぁ、楽しみ♪
おっと、あやうく書き忘れるところでした。現在、コーナー8では「図書館体育祭」 と題し、スポーツをテーマにした特集展示を行っています。もちろん、サッカーに関する本や小説も紹介していますので、図書館でもW杯をお楽しみ頂ければ、と思います。日本代表の応援と合わせて、こちらも是非。
いきなりですが、まずはお詫びを。先週金曜にスタートしたばかりのコーナー8「図書館体育祭」 について、原稿にいくつかミスがあることが判明しました。なかでも、津島商工の甲子園1回戦のスコアの表記が誤っていたのは痛恨のミス!・・・反省しきりです。今回の誤植は、図書館利用者の方にお教え頂いたので、速やかに訂正をすることができました。改めてお礼申し上げます。また、他にも展示原稿について不明な点や疑問点がございましたら、お声を掛けて頂けると助かります。もちろん、感想もお待ちしております。
さて、日本対コロンビア。見事、日本が勝ちました。少し前の図書館だよりに「期待されていない時の代表は意外に強い」と書いたのが的中しましたよ。やったー!本日深夜0:00~は、グループリーグ第2戦・日本対セネガルです。張り切って応援しましょう、・・・というわけでW杯も佳境に入り、私の睡眠不足もピークを迎えつつありまして、飛蚊症と肌荒れがひどいことになっています。とはいえ、4年に1度のお祭り。楽しまなくては!
最後に、16日(月)の大阪北部の地震について。私は大学の4年間、大阪に住んでいました。10代の何も知らない若者だった私を温かく迎えてくれた大阪、そして大阪の人たちには、今も感謝の気持ちしかありません。大阪は、思い出いっぱいの大切な場所です。
こちらでもかなり揺れて驚きましたが、揺れが強かった地域として「大阪」の名が出た時には、まさに足元が揺らぐような思いがしました。地震当日は、停電になっている可能性がある時にメールを送っても迷惑だろうと思い、次の日に友人達にメールを送りました。こういう時にはやはり悪い想像ばかりしてしまい、「大変な時だから返信不要です」と書いたものの、返信が届くまではドキドキしていました。幸いにして、友人、そして友人の家族は皆元気そうで、通勤に3時間かかったことや、慌てて子どもを抱っこしたら地震にビックリした子どもが鼻血出していたことや、座卓しかなくて潜りこむ場所がなかったことなどを教えてくれました。こんな時にも、笑かそう(←あえての大阪弁です)とする精神に改めて敬意を抱きつつ、友人達の無事に一安心しました。
地震発生から間もなく一週間ですが、まだ大阪では避難生活を余儀なくされている方が大勢いらっしゃると伺っています。被災された方に改めてお見舞い申し上げます。そして、亡くなられた方に心よりお悔やみを申し上げます。
さて今回は、先週予告したとおり、15日(金)にスタートしたコーナー8「図書館体育祭」 について書きます。
掲示したPOPにも書いているのですが、先日開幕したサッカーW杯→甲子園100回大会→ラグビーW杯→東京オリンピック・パラリンピックと、今後しばらくスポーツのビッグイベントが続くことから企画したコーナーです。スポーツが題材となっている小説や選手の自伝、トレーニング術などの本を幅広く集めて並べていますので、気軽に手に取って頂ければ嬉しいです。
少し舞台裏をお話すると、コーナー作成にあたって最初に手掛けるのが「リスト作り」。私としては、この「リスト作り」こそが、コーナー作成では最も大切な作業だと考えています。今回のような図書館中央のコーナーの場合は300冊(コーナー7で展開している「〇月の本」では200冊が基本となります)は準備しておきたい・・・というわけで、思いつくかぎりの検索をかけてリストを作ります。今回は、2020年東京五輪を取り上げているので、東京五輪で実施される全競技の本を準備したかったのですが、残念ながら「近代五種」と「射撃」の本がどうしても見付けられず、少し悔しい気持ちです。また、リストを作成して本を集めたものの本の状態が悪くて出せなかった「名作」もあり、こちらも非常に残念な気持ちとなります。この辺りが書店で展開されている「フェア」との違いでしょうか。
前回の「維新八景」 でも紹介した「郷土・津島」ネタ。今回もご用意しました!今回取り上げたのは昭和32(1957)年、津島商工高校(現在の津島北高校)の甲子園出場。今から61年前のお話です。津島商工ナインの大活躍と津島市民の騒動を写真とともに紹介していますので是非ご覧ください。いつもながら展示スペースには限りがあり、紹介出来なかったエピソードも幾つかあります。津島商工野球部のユニフォームが同校紡績科の学生による手作りだったことや、津島市以外でも祖父江町などで壮行会が行なわれたこと、津島商工が有力校として紹介されなかったこと・・・などについては泣く泣くカットしました。また今回の「津島商工・甲子園出場」については昨年行なわれた「地域に親しむ講座・津島商工の甲子園出場60年」から、多くの資料提供を受けています。改めて、資料提供のお礼を館長に、そして「本集め」や「展示資料の作成」を手伝って下さった図書館職員にも感謝の言葉を伝えたいと思います。
というわけで「図書館体育祭」はこうして完成の運びとなりましたが、恥ずかしながら「図書館体育祭」の作成に予想以上の時間がかかってしまい、次回コーナー7「7月の本」の準備が手つかずとなっています。ここから2週間弱で頑張って仕上げますので、ご期待下さい。
もうひとつお知らせを。「体育祭」の後は「文化祭」ですよね。秋からは「図書館文化祭」を予定しています。こちらも気長にお待ち下さい。
いよいよ、6月14日のサッカーW杯開幕が近づいてきました。4年に1度の夢舞台がもうすぐやって来ます。さて、今回は先週の予告どおりサッカーについて、じっくり書きますね。
日本がはじめてW杯に出場したのは、今から20年前の1998年。年齢がバレてしまう話ですが(もうとっくにバレてますけど・・・)、あの頃は学生でした。友人達と狭いアパートに集まって、大騒ぎしながらTV観戦したのをよく覚えています(ご近所の皆さん、ごめんなさい)。当時のエース・中田英寿選手は同い年で、私たちの世代のヒーローでした。―あれから、ずいぶん時間が経ちました。誰にとっても同じ長さの月日は流れて、時間だけはいっぱいあって暇を持て余していた無邪気な若者だった私たちも年齢を重ねました。徹夜でのTV観戦は「次の日のこと」を考えれば無理ですし、集中力も低下しているので1日に観られるのは1試合が精一杯です。しかし、こうしてW杯が近づくと、あの頃一緒に夢中になっていた友人たちと久しぶりに連絡を取り合い、お互いの近況を報告しがてら「代表」について語り合うのも、W杯の楽しみの一つです。
さて、私のノスタルジーはともかく、23人の代表が決まりましたね。井手口選手、久保選手、浅野選手・・・、といった最終予選の“功労者”たちは揃って落選。代わって、3度目のW杯出場となる選手が多く選ばれました。色々と言われていますが、本番で点を取れば、全ての評価はひっくり返ります。気づけば半年も勝利から遠ざかっている日本代表ですが、2010年の南アフリカW杯の時のように「期待されていない時の代表は意外に強い」というジンクスに期待しましょう!
また、今回も私が応援しているグランパス出身の選手が何人か選ばれており、入団会見の頃から成長を見守ってきた選手が世界の檜舞台で活躍することもW杯の楽しみの一つです。グランパス入団会見でスベリまくっていた吉田選手が、まさかイングランド・プレミアリーグでレギュラーとして活躍し、日本を代表するDFに成長するとは・・・。ところで、そのグランパスの調子は最近かなり悪くて悲しい日々を送っています。6月6日に行われた天皇杯2回戦では、アマチュアの奈良クラブにPK敗け・・・。これはヤバイ!W杯期間中に当然Jリーグは中断するので、この期間に名将・風間監督が立て直してくれることを祈るばかりです。
最後におまけを。数年前に、お笑い芸人にして芥川賞作家の又吉さんが話していた「サッカーチームを文豪で作ったら」がツボだったので、W杯直前のこのタイミングで紹介してみたいと思います。
(FW)太宰治 芥川龍之介
(MF)夏目漱石 三島由紀夫 坂口安吾
(サイドMF)泉鏡花 坂口安吾
(DF)谷崎潤一郎 森鴎外 志賀直哉
(GK)井伏鱒二
さすが、高校時代にサッカーでインターハイにも出場したことのある又吉さん。納得の人選です!しかしこの話、本読む人で、かつサッカー好きの人にしか分からないだろうなぁ。
さて、来週はサッカーW杯も関係する新しいコーナーについて書きたいと思います。というわけで、「維新八景」 は間もなく終了します。長らくのご愛顧を感謝申し上げます。現在、新しいコーナーの原稿作りが佳境に入っています。スケジュールは相変わらず厳しいですが、少しでも良いものを作りたいと思います。
ここのところ雨の日が多いと思っていたら、6月になりましたね。というわけで、コーナー7は「6月の本」 になりました。
日々の暮らしに役立てて頂きたい「梅しごと」の本や「衣替え」の本をはじめ、“ジューンブライド”にちなんだ「結婚式」の本、ハワイのキラウエア火山が噴火する前に原稿を書いていた「火山」の本、6月29日のビートルズ初来日にちなんだ「ビートルズ」の本などを紹介しています。硬軟織り交ぜて並べていますので、気軽に手に取って頂ければ幸いです。
「6月の本」の原稿を書いていて、個人的にグッときたのが「特殊相対性理論」を発表した日=6月30日にちなんだ「アインシュタイン」の本。物理は全然理解出来なかった私ですが、アインシュタインの数々の名言はとても心に残りました。展示スペースに限りがあるため、2つの名言しか紹介できませんでしたが、他にも『怒りは、愚か者の心の中にだけ存在するものです』や『どうして、自分を責めるんですか?他人がちゃんと必要なときに責めてくれるんだから、いいじゃないですか』などの言葉はとても心に残りました。ちなみに、私のお気に入りは『6歳の子供に説明できなければ、理解したとは言えない』というもの。肝に銘じたいと思います。
もうひとつ、コーナー7についてのお知らせを。先週、作家の津本陽さんが亡くなられました。コーナー7では「追悼・津本陽さん」を特集しています。代表作『下天は夢か』やお人柄が偲ばれるエッセイなどを紹介しています。こちらも手に取って頂ければ、と思います。改めて、謹んでお悔やみ申し上げます。
さて、現在「維新八景」の後のコーナーの準備作業中です。次回コーナーは「スポーツ」をテーマにした特集を予定しており、6月のサッカーW杯に間に合わせようと準備しています。毎週のように書いているので恥ずかしい限りなのですが、スケジュールはなかなか厳しい状況です。しかし、私は本が好きで、サッカーも好きな人間なので、自分のことを好きなことを仕事にしている幸せな人間だなぁ、と思っています。目の下の「クマ」の色が少しずつ濃くなってきていますが・・・、しっかり集中してベストを尽くしたいと思います。
来週は、ついに23人の代表が決定したサッカーW杯について書きたいと思っています。
先週、「SUKITA~刻まれたアーティストたちの一瞬~」という映画を観てきました。映画、といってもドキュメンタリー作品で、主役は写真家・鋤田正義さん。デヴィッド・ボウイの代表作「Heroes」のアルバムジャケットを撮影した写真家として有名な方です。
鋤田正義さんは、ポートレート写真の名手として知られていますが、映画を観ていてつくづく考えさせられたのは「信頼すること」の大切さ。目の前の相手をリスペクトする心なくして、このような作品を生み出すことはできないのだと思いました。鋤田さんはもちろん作品も素晴らしいのですが、今年80才になられるとは思えない子どものようにキラキラと輝く黒い瞳が何よりも素敵で印象に残りました。ところで、映画にはカンヌ映画祭でパルムドールを獲得したばかりの是枝裕和監督や、主演したリリー・フランキーさんも登場していて、少し驚きました。こうやって世界はゆるやかに繋がっているのでしょうね、きっと。
さて、少しは図書館についての話も。先々週の金曜、5月18日に放送されたNHK「ドキュメント72時間」は、松山市立図書館の移動図書館を取り上げた「島へ 山へ 走る図書館」でした。ご覧になった方も多いと思いますが、3000冊に近い本を積んで過疎化が進む山間部から、フェリーに乗って島へ渡り、本を届ける3日間に密着した内容です。私たち図書館員は、日頃多くの利用者の方に本を貸出していますが、利用者の方がどのような理由で図書館に足を運んで下さるのか、どんな本を読みたいと思っているのかを直接伺うことはできません。番組では、インタビューという形で移動図書館を利用されている方が紹介されており、自宅が火事になり大切なものを失ってしまった方、家族を亡くされた方、東日本大震災に遭われて転居して来られた方が出演されていました。放送を見て、改めて思ったのは「人には色々な事情がある」ということ。本は何のためにあるのか、そんな答えも見つからないまま図書館で働いていますが、少しでも人の気持ちに寄り添う本を紹介できれば、と思います。
最後に、今週は久しぶりにサッカー界にとって嬉しいニュースが飛び込んできました。イニエスタ選手、ヴィッセル神戸入り―。サッカーが「うまい」とはどういうことなのか、「良い選手」とはどんな選手なのかを知りたかったら、イニエスタ選手のプレーを見ることです。・・・私もヴィッセル神戸の試合、生観戦したいなぁ。
さて、来週は日本代表戦、そしてロシアW杯日本代表23人の発表もあります。現状は、かなり厳しいスケジュールですが、W杯を目標に気合を入れて仕事に励みたいと思います。
早くも5月20日。あと10日ほどで6月になってしまいます。うーん、残念ながら予定していたスケジュールの半分も仕事が進んでいません。そろそろ自分を追い込んでいかなくてはいけないなぁ、こりゃ。今後しばらくは、年々落ちていく集中力との戦いの毎日となりそうです。
と、仕事面では反省しきりなのですが、先週の日曜日に美術館を2ヵ所ハシゴしてきました。少し前の新聞に、単眼鏡で美術鑑賞すると細部まで鮮明に観ることができるという記事が掲載されており、私はこう見えても影響を受けやすい性格なので(素直な性格、とも言います)、思い切って購入したばかり。この日が単眼鏡デビューです。
最初に出掛けたのは、豊田市美術館「ブリューゲル展・画家一族の系譜」。ブリューゲル、といえば「バベルの塔」を思い浮かべる方が多いと思いますが、「バベルの塔」を描いたピーテル1世亡き後、ブリューゲル家は子・孫・曾孫と150年続く画家一族として活躍しており、今回の展覧会は「ブリューゲル家」の名作ぞろい。しかも、個人所蔵の作品がほとんど。個人所蔵の作品は保存状態が良いものが多く、あまり目にすることができないと知り、豊田市美術館までは遠いのですが出掛けてきました。この日は屋根の下を歩いていても濡れるくらいの大雨。ここのところ、「door to door」の生活を送っていたのですが、久しぶりに靴下まで濡れてしまいました。風邪をひかなくて良かったです。
それにしても、豊田市美術館は建物が格好良いです。駅から歩くと、間もなく美術館、というあたりで坂道になるのですが、この緩やかな傾斜もワクワク感を募らせます。作品としては、前回コーナー「五輪ノ書(平昌オリンピック&パラリンピックを特集したコーナー)」でも紹介した、カーリングをやっている場面も描かれている『鳥罠』という作品や、20㎝×20㎝に満たないサイズの銅版画作品が単眼鏡で見ると人物の表情まで観ることができ、とても面白かったです。豊田市美術館は、7月17日~翌年5月31日まで、改修工事のため休館となります。お休みは寂しいですが、「鑑賞空間の質の向上のため」の改修工事と聞くと、リニューアルオープンがとても楽しみになります。
2ヶ所目は、ボストン美術館「ボストン美術館の至宝展」。ボストン美術館は、今年度末での閉館が決まっていることもあり、今回の展示はゴッホやモネなど、オールスターキャストといえる展示。10mの長さを誇る「九龍図絵」も、モネの「くぼ地のヒナゲシ畑」もとても良かったのですが、「郵便配達人 ジョセフ・ルーラン」が心に残りました。原田マハさんの小説『たゆたえども沈まず』 は、ゴッホとゴッホを支え続けた弟・テオのエピソードが描かれていますが、小説の中にはジョセフ・ルーランも登場しています。ゴッホとテオの間で郵便配達人として手紙を運んだルーランは、ゴッホにとってかけがえのない存在。ゴッホにとっての「天使」とも例えられる人です。というわけで、単眼鏡でしっかり「ルーラン」を観てきました。瞳の青色が表現できないほど美しかったです。いつか「星月夜」を生で観たいな、と改めて思いました。
こうして絵を観ていると、「この人には、世界はこのように見えるのか」とふと気付き、世界が広がるような気持ちになる時があります。目を覆いたくなることも多い日々ですが、世界には「まだ観るべき美しいもの」があると信じたいと思います。
先週の土曜に、春日井市の愛岐トンネル群へ青モミジを観に行ってきました。愛岐トンネル群は、年に2度だけ春と秋のモミジの美しい季節に5日間ほど特別公開されている廃線跡で、私はこれまで秋には何度か出掛けたことがあったのですが、春ははじめて。年々、来場者が増えていると伺ったので、開門の9:30までに到着するように早起きして(早起きはいつものことですが)出掛けてきました。
青モミジは、見学料大人1人100円(保険料)で観させて頂くのが申し訳ないほどに美しかったです。写真も一応撮ったのですが、撮影の腕が全くないのでお披露目できず残念。この特別公開に合わせてイベントもたくさん行われており、トンネルコンサートでは尺八や馬頭琴を演奏している方、上半身裸で熱唱している方、「コンドルは飛んで行く」を演奏されている方など、なかなかシュールな景色が広がっていて、こちらも面白かったです。
JR中央線・定光寺駅から多治見駅まではすぐなので、4月の「たじみ陶器まつり」に行ったばかりなのですが、再び多治見にも寄ってきました。昼食をまだ済ませてなかったので、さてどこで食べようかな、と馴染みのお店を数軒廻ってみたのですが、あいにくどこも満席。うーん、お昼時だからね・・・と思いつつ、通りに目を向けると見たことのない小さな蕎麦屋さんが。メニューなどは入口に出ていないけれど、お腹も空いたきたので入ってみると・・・これが、絶品の蕎麦屋さん!うーん、お蕎麦を食べるためだけでも、また多治見に行きたいくらい。ちょっとケチって「二八蕎麦」を頼んでしまったので、次回は「十割蕎麦」を頼みたいと思います。ほかにも、この日は暑かったので今年はじめてのかき氷を食べました。今年はじめてのかき氷は「巨峰」。我ながら渋いチョイスだと思いました。
多治見では、いつもお世話になっている洋服屋さんにもお邪魔して、お店のブログに掲載されていて気になっていた服を買うことができました(在庫1点でした!)。4月にお店に伺った時に、4月からのNHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」のロケが店主さんの母校であったという話をしていたので、その「半分、青い。」の話や、年々食べられる量が減ってきて寂しい話など、服とは全く関係がない話をしました。これから多治見は猛暑の時期になるので、しばらく行けないのが残念です。早く秋になってほしいなぁ。
さて、その「半分、青い。」ですが、主人公2人が私と同じ誕生日であることや、私が子どもだった頃と時代が重なるので当時の流行が懐かしくて、毎回録画しています。しかし残念なことに、ここのところ夜すぐに眠くなってしまう体質になってしまったので、毎日の放送には到底追いつけず、やっと子役から俳優さんにバトンタッチしたところ。近ごろ年齢のせいか、或いは弱ってきているからなのか、子役のスズメちゃんが片耳を失聴し、河原で幼馴染の律クンに向かって「私が泣いたら、お母さんが泣くから泣けない。」と号泣する場面でグッときてしまいました。「うん、そりゃ泣けないよね・・・」と思うやら、「律クンがいて良かったね、スズメちゃん!」と思うやらで。朝ドラ観ていない人には、さっぱり分からない話でごめんなさい。でも、何となく伝わるかな?
今日は5月6日です。ゴールデンウィークも今日でおしまい、という方も多いのではないでしょうか?今年のゴールデンウィークは、天候に恵まれたお出掛け日和が続きましたね。
私もゴールデンウィーク前半に、石川県白山市→福井県あわら温泉→金沢→能登、の順で北陸をぐるりと廻ってきました。北陸、とくに石川県といえば「弁当忘れても、傘忘れるな」という言葉があるほどに雨が多い土地なのですが、旅行中の3日間は奇跡の晴天!・・・私は自分のことを「雨女」だと思っていたのですが、いつからそんな「持っている人」に変身できたのか、不思議に思います。とはいえ、旅行中に天気が良いのは有難いこと。あれほど美しい色の日本海を見たのは、はじめて。一生忘れないだろうな―、と思います。他にも、美しいものを見たり、おいしいものを食べたり、大好きな人と会ったり、と充実した旅となりました。心身ともにリフレッシュできたので、仕事も頑張らなくては、と思っています。そろそろ、コーナー9「維新八景」 の次のコーナーの準備を始めなくてはいけない時期ですしね。
さて、最初にも書きましたが5月です。というわけで、コーナー7は「5月の本」になりました。「♪夏も近づく八十八夜~」にちなんだ「お茶」の本、母の日にちなんだ「母」の本、5月12日がナイチンゲールの誕生日にあたることから「看護」の本、愛鳥週間にちなんだ「鳥」の本など、硬軟織り交ぜて並べていますので、気軽に覗いて頂ければ嬉しいです。
もう一つお知らせを。現在、図書館入口通路では「天王祭能人形展」を行っています。展示にともない、コーナー7では、能・人形・天王祭についての本を紹介しています。すべて貸出できる本を並べていますので、こちらも手に取って頂ければと思います。天王祭は「宵祭・巻藁船」だけではありません。今年は、「朝祭・車楽船(だんじりぶね)」も楽しんでみてはいかがでしょう。「布鉾」のご利益にあやかることができるかもしれませんよ、ふふふ。
と、先週の金曜日までにここまでを書いていたのですが、昨日5月5日にあわら温泉の老舗旅館「べにや」で火災が発生し、国登録有形文化財の建物を含む本館などが全焼しました。私には「べにや」のような高級旅館は高嶺の花ですが、ゴールデンウィーク中の災厄に言葉もありません。旅館「べにや」従業員の皆様、そしてあわら温泉関係者の皆様に心からお見舞い申し上げます。
先週の土曜日、隣県の小さな山をウォーキングしてきました。目当ては八重桜・・・だったのですが、こちらは残念ながらほとんど散っていました。しかし、モミジの鮮やかな若葉が黄緑色に輝き、さらに山を眺めるとポンポンと散らしたように山藤が咲いていて、大変に美しかったです。新緑を楽しむ良い一日となったのですが、この日の気温は7月上旬並み。暑かった!熱中症にならなくて良かったです。
さて、先週月曜4月23日のNHK「プロフェッショナル・仕事の流儀」は北海道の書店店主・岩田徹さんが取り上げられていたので、録画して観ました。岩田さんは、1万円という予算でお客さん1人1人にあった本を選び出す「1万円選書」というサービスで有名な方。現在、「1万円選書」は予約3000人待ちという人気になっているそうです。スゴイ!
お客さんの人生に寄り添う1冊を選ぶ、と紹介されていましたが、どれだけの本を読めばそのような選書が出来るのかを考えると、本当に頭が下がります。番組では、エアロバイクを漕ぎながら本を読んでいる場面が放送されていましたが、自分も運動不足解消と読書時間捻出のためにやってみようかと一瞬思いました。
また、番組の中で中学校の図書室に16万2千円の予算で選書をする場面が紹介されていましたが、どの本も中学生に戻って読んでみたくなる本ばかりでした。以前、見学させていただいた図書館で「クリスマスの贈り物」という企画展示がされており、「あなたに読んでもらいたい1冊」を選んでラッピングした本の貸出をしていましたが、自分用ではなく、会ったこともない人のために本を選ぶのは本当に難しいものだと思います。「人のために本を選ぶ」ということを考えさせられる番組で、大変勉強になりました。
先週、4月20日にミュージシャンのAvicii(アヴィーチー、と読みます)が亡くなっていたというニュースが流れました。EDMが流行り始めた頃、よく分からない音楽だなぁ、と思っていましたが、2013年に発表された彼の「Wake Me Up」を聴いた時に「これは名曲だ!」と思いました。それ以来、今でも運転中などによく聴きます。まだ28歳。あれほどの才能―、死んでしまってどうするんだ、と悲しい気持ちになりました。地上では得られなかった安らかな心でやすんでほしい、と心から願っています。
昨日、(い)さんも書かれていましたが、突然夏がやって来たような暑さとなりましたね。先週の月曜にウォーキングを兼ねて、天王川公園に八重桜を観に出掛けたのですが、肝心の八重桜は散っており、藤の花が早くも咲いていました。先日、朝日新聞の朝刊にも載っていましたが、今年の藤の見頃はかなり早くなりそうです。藤まつりに行かれる方には、GWの前半をオススメします。あるいは今週末でも良いかもしれません。
さて、サッカー・ロシアW杯まであと2ヶ月となったところで、ハリルホジッチ監督が電撃解任されました。私をはじめとする多くのサッカーファンの口から出た言葉は「今かっ!?」。常日頃からサッカーについては、何が起こっても不思議ではないと思っていましたが、さすがに今回は驚きました。昨日、再来日したハリルホジッチ監督は「私はゴミ箱に捨てられた、こんなに悲しいことはない。」と話していましたが、それよりも通訳の樋渡さんが号泣されていたことが心に残りました。とはいえ、プロのサッカー監督は、常に己の進退をかけて戦う仕事。確かに2ヵ月前の解任とは驚きでしたが、「そういう仕事」ですからねぇ・・・。個人的には、イングランドプレミアリーグ・アーセナルのベンゲル監督の辞任の方が大ショックです。
さて、「『このままじゃヤバイなぁ』と思いつつW杯本番を迎える」のか、「思い切って変えてしまう」の2択で、「変える」を選んだ日本サッカー協会の決断が果たして英断となるのか、今の段階では分かりませんが、良い結果が得られるよう心から願っています。「こと」にあたっては、「火を消す」ために動くことと、「火を点ける」ために動くことがありますが、今回はまさしく後者。実際に試合をする選手の心に火が点いて、良い試合をしてくれればいいなぁと思います。
最後に、なでしこジャパン―。アジアカップ優勝おめでとうございます!!2011年のW杯優勝から早くも7年。2016年にはリオ五輪の出場を逃してしまい、自信を失っているように思えました。今回のアジアカップの戦いを見ていると、一歩ずつ確実に力をつけてきていると伝わってきました。私が思うなでしこの魅力は、何と言っても「応援したくなる」こと。昨年亡くなられた日野原重明先生も、なでしこジャパンの大ファンと伺ったことがあります。きっと、先生も空の上で喜んでおられることでしょう。
4月が早くも折り返し地点を迎えようとしています。3月末頃に非常に慌ただしかったので、とりあえず10日間はのんびりしよう、と心に決めてから15日経っていた、というのが実感です。そろそろ、ギアを変えてスピードを上げなくてはいけませんね。。
少し遅れてしまいましたが、図書館から大切なお知らせがあります。4月から相互貸借本(津島市立図書館以外の図書館からお借りした本)の運用ルールを変更させて頂きました。
大きな変更点は2点。
①相互貸借本のブックポストへの返却はお断りさせて頂くこととなりました。窓口での返却をお願いします。
②相互貸借本は、1冊ずつ津島市立図書館で用意した袋に入れて貸出をします。返却の際も、この袋に入れてお返し下さい。
相互貸借本は、他の図書館の大切な資料です。もちろん、津島市立図書館の本も大切に扱って頂きたいのですが、相互貸借本はより大切に扱って頂くようお願いしたく、4月から運用ルール変更の運びとなりました。ブックポストでの返却が出来なくなることなど不便をお掛けしますが、皆さまのご協力をお願い申し上げます。
さて、4月のミニコーナー「radio star」について書きます。ポップに書いてあるのは、The Bugglesが1979年に発表した「Video Killed The Radio Star(邦題:ラジオスターの悲劇)」の歌詞の一部です。この曲は、MTVで最初に放送されたビデオクリップとしても知られており、曲を耳にすると「あぁ、あの曲」と気づく方も多いかと思います。歌詞を簡単に紹介すると以下のようなものです。
1952年、僕は電波に乗ったあなたを聴いた。
寝転んであなたの放送に一心にダイアルを合わせていた。
僕が若かった時は、あなたは止むことなく伝わってきた。
(中略)
ビデオがラジオスターを殺してしまった。
映像の群れが来て、あなたを殺してしまった。
僕らは巻き戻せない。
余りにも遠くへ来てしまった。
この曲が発表された頃は、もうラジオの時代は終わりで、これからは映像の時代がやって来る・・・と言われていました。しかし、今でもラジオはありますよね!終わってないですよね。さらに言ってしまえば、ラジオを聴く人の数は昔に比べると減ったとしても、人とラジオの距離はより密接になったように思います(2016年に発表された佐藤多佳子さんの『明るい夜に出かけて』 を読んだ時に思いました)。
この曲の歌詞を、あえて「図書館」という場で紹介したのは、「読書離れ」と言われている現在ですが、逆にこれから人にとって本がより身近な存在となる時代が来るのではないか、と思ったからです。もちろん私も含めて本に携わる者が、これまで以上に努力を重ねることが必要となることは言うまでもないことですが。
本もサッカーもアートも大好きですが、洋楽もかなり好きで良く聴いています。私は、自分のことを「好きなものが沢山あって幸せな人間だなぁ」と、いつも思っています。さて、来週はその中の一つ、サッカーについて熱く語りたいと思います。そう、「電撃解任」についてです。
さて、今回こそはコーナー9「維新八景」 について書きます。このコーナーは、今年が明治維新150年に当たる年ということで企画したのですが、歴史に疎い私にとってはひたすら勉強の日々。少しでも、いや1ミリでも、幕末・明治時代に近づくために、自分なりに色々と取り組んでいました。不勉強な点も目立つかと思いますが、利用者の皆さんに楽しんで頂ければ嬉しいです。
先日、利用者の方から「徳川慶勝は、この小説にも載っているのよ。」と声を掛けて頂きました。以前、幕末の尾張・桑名藩についての本を探されていた時に、コーナーに出すためにストックしておいた本を紹介させて頂いた方です。教えて下さった小説は、名古屋出身の作家・城山三郎さんの書かれた『冬の派閥』 。完全に見落としていました!こういった声を掛けて頂けるのは、本当に有難いことです。まさしく「知る」は「喜び」ですね。書名のメモを頂いたので、このメモは「お守り」として大切にしたいと思います。
さて、話は少し遡ります。今回のコーナー作りのため、自宅PCでも外出先のスマホでも片っ端から「明治維新150年」と検索をかけてヒントはないかと探していた時のこと。犬山の明治村で阿川佐和子さんと歴史学者の磯田道史さんのトークショーが開催されることを知りました。これは面白そうだと思い、応募してみると見事に当選!というわけで、25年ぶりくらいに明治村に出掛けてみました。久しぶりの明治村は、私の記憶の中よりも広く、そしてオシャレでした。
阿川さんと磯田さん、そして明治村館長中川さんのトークショーは、大変に面白かったです。トークショーの会場は重要文化財の芝居小屋「呉服座(くれはざ)」。3月までのNHK朝の連続テレビ小説「わろてんか」のロケ地にも使用された芝居小屋でした。当時の人達が、この場所で今を生きる私たちと同じように手を叩き、笑い、楽しんだのかと思うと、それだけでグッときます。お三方の話を聴いて、私も「好奇心」を大切にする姿勢を見習わなくては、と思いました。あと、歴史には興味がない、って言っちゃう阿川さん、可愛らしくて素敵でした。この日の模様は、4月12日発売の「週刊文春」 に掲載されるそうなので、今から発売日が楽しみです。
もう一つ。「維新八景」についてのインスピレーションを与えてくれた友人にも感謝を伝えたいと思います。「今度、明治維新150年についての特集をするんだけど難しくてさ・・・」、と愚痴のような話をしたところ、友人が「みんな明治維新150年って言うけど、江戸幕府終焉150年って意味もあるんじゃないの?」とつぶやいてくれたからこそ、今回の「八景」という視点を持つことができたと思います。集中していると、視野が狭くなってしまうので、こういうこと言ってくれるのはとても助かるよ。いつもありがとー。
簡単に紹介する予定だった4月のミニコーナー「radio star」についてはスペースがなくなったので、次回に書きます。いつもこんな感じでスイマセン。
春です。ここのところ暖かくて、お出掛け日和が続いていますね。天王川公園だけではなく、図書館の桜も満開となっています。お花見もかねて、図書館にも足を運んで頂けると幸いです。
さて、3月27日(火)朝刊に「角野栄子さんアンデルセン賞・作家賞受賞」というニュースが載っていました。日本人の作家賞受賞は、1994年のまど・みちおさん、2014年の上橋菜穂子さんに続く3人目。「児童文学のノーベル賞」ともよばれる、国際アンデルセン賞受賞は素晴らしいことです!・・・というわけで、コーナー7では「祝・国際アンデルセン賞 角野栄子さん」を急遽設置いたしました。簡単なプロフィールと、角野さんの授賞会見での言葉も紹介させて頂きました。この会見が角野さんのお人柄もうかがえる内容で、とても素敵でした。是非ご覧下さい。
もう一つ、コーナーについてのお知らせを。今日から4月です。というわけで、「4月の本」が本日スタートします(現在進行形です)。「エイプリルフール」にちなんだ「嘘」の本、「イースター」にちなんだ「卵」の本、そして4月13日「巌流島の戦い」の本、さらには新生活スタートとともに作り始めた方も多いかと思いまして「お弁当」の本、などを紹介しています。コーナー7では、利用者の皆さんに気軽に手に取って頂けるコーナー作りを日々目指しています。目標は、「本」の敷居を下げること。お楽しみ頂ければ嬉しいです。
先週の図書館だよりで「『維新八景』 については次週に」と載せましたが、スイマセン!スペースがないので、もう一週延期です。来週こそ書きます。もう一つ、メインカウンター近くに設置されている4月のミニコーナー「radio star」を今月担当しています。こちらも、来週簡単に紹介しますので、しばしお待ち下さい。
さて、今日から新年度です。私は毎年暖かくなると身体を動かしたくなる人間なので、そろそろ今年もしっかりと動かしていこうと考えています。ここのところ、集中力がなくなってきた事、さらに非常に怒りっぽくなっている事を深く反省し、もともと趣味であるヨガを自宅でもしっかりやっていこう、と考えています。そのために、自宅練習用のヨガマットを新しく購入しました。「鍛錬とは己と向き合う姿勢でしかない」のです。しっかり鍛えていこうと思います。もちろん、心も。
3月13日、作家の内田康夫さんが亡くなられました。現在コーナー7では「ありがとう、内田康夫さん」と題した追悼コーナーを設置しています。
私は、内田康夫さんの作品を、おそらく、いや間違いなく全て読んでいます。昨年、内田さんは体調不良のため休筆宣言されていたのですが、ずいぶん早いお別れとなってしまいました。「私が書かなくては」と思いながら、追悼の原稿を書きました。展示のため原稿を貼りながら「こんな日が来るとは・・・」という言葉が、頭に浮かんでしまい、涙がこぼれそうになってしまいました。個人的に、思いのある方の追悼コーナーを作るのは悲しいです。
沢山の作品を書いている方です。新刊が出るたびに、いつも楽しませて頂きました。作品を読んでいる時の幸福感、安心感に、私はずいぶん助けられたと思います。心よりご冥福をお祈りいたします。そして、有難うございました。
もう一つ、コーナーについてのお知らせを。つい最近2018年がスタートしたような気がしますが、早くも3月の終わり・・・というわけで、昨年末にスタートしたコーナー8の戌年企画「イヌ×ネコ 七番勝負」 は終了しました。また、1月にスタートした「五輪ノ書」 も平昌パラリンピックが閉会したため、終了しました。イヌとネコの勝負の行方は・・・、貸出冊数ではネコ派の圧勝でしたが、イヌ派の皆さんの愛もばっちり伝わりました。ともあれ、好評のままコーナーが終了するのは、担当者として嬉しいかぎりです。沢山のご利用、深く感謝申し上げます。
21日(水)からは、コーナー9「維新八景」 がスタートしています。今年が明治維新から150年目にあたる年、ということで企画しました。幕末・維新の津島についての特集では、館長はじめWeb担当の(Go)さんにも助けて頂き、有難うございました。この場を借りてお礼を申し上げます。また、コーナーの展示スペースには限りがあるため、ばっさりカットしてしまったアナウンサーとフジヱさんのやりとりはWeb限定で完全版を公開しています。興味のある方は津島市立図書館ホームページをご覧ください。
「維新八景」については、書きたいことが沢山あるので、詳しくは次週に書く予定ですが、今回は少しだけ。「六.文豪誕生」の特集で紹介した漱石の『三四郎』の引用ですが、あの文には続きがありまして・・・
(中略)すると男が、こう言った。
「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より・・・・・・」でちょっと切ったが、三四郎の顔を見ると耳を傾けている。
「日本より頭の中の方が広いでしょう」といった。「囚われちゃ駄目だ。いくら日本のためを思ったって贔屓の引倒しになるばかりだ」
この言葉を聞いた時、三四郎は真実に熊本を出たような心持がした。
・・・現実はなかなか厳しいものがありますが、頭の中はでっかくいこう!と思います。では、新年度も宜しくお願いします。
今から数週間前のこと。新聞に「伏見ミリオン座・来春移転へ」という記事が掲載されていました。2019年春に、現在の劇場から400mほど移転し、スクリーンの数も1つ増やして4つにするそうです。
私は、映画を普段あまり観る方ではありません。基本的には、真冬や真夏の遠くへ出かけるには厳しい気候の時期で、観に行きたい美術展もなく、さらに時間が合えば観に行くかな、という程度。映画館へ出掛けるのは年に数回くらいです。
そんな私が割と贔屓にしているのが、この伏見ミリオン座。伏見駅から徒歩で行ける交通アクセスとコンパクトな建物。そして、「この人達、本当に映画が好きなのだろうなぁ」と思わせる客層・・・。落ち着くのです。とはいえ、建物が手狭になっていることは否めず、劇場のロビーが混雑することもしばしば。建物も美しくなり、スクリーンの数も増える移転は大歓迎です。このままの空気で引っ越してほしいな、と願っています。
そんな伏見ミリオン座に、わりと最近に観に行ったのは「はじめてのおもてなし」というドイツの映画。難民の受け入れに対する問題と家族の再生を描いた映画、と書くと物凄く硬そうな映画ですが、コメディ映画です。楽しみつつ、ドイツの移民問題についてもよく分かるという、一石二鳥の映画。「二極化」や「格差」という言葉が話題になっていますが、「寛容」と「拒絶」という2極だけで、世界は出来ているのではないな、と思わせる一作でした。
名古屋市美術館もあるので、伏見にはたまに出掛けるのですが、伏見といえば「本の世界を旅するホテル」をコンセプトにした「ランプライトブックスホテル名古屋」も最近オープン。ブックカフェも併設されているそうなので、こちらにも非常に気になっています。御園座もリニューアルオープンが近いと聞くと、伏見はこれから盛り上がりそうですね。
最後にお詫びを。現在コーナー7で展開している「3月の本」の「動物園の本」で誤植がありました。日本初の動物園が開園した明治15年は「1982年」ではなく「1882年」です。100年間違えてしまいました。恥ずかしいっ!・・・とはいえきちんと訂正できたのは、本当に有難いこと。教えて下さった利用者の方と(伊)さん、この場を借りてお礼を申し上げます。
先週の土曜日、Jリーグ・名古屋グランパス対ジュビロ磐田戦を観るために、豊田スタジアムまで出掛けてきました。
この日は早春のポカポカとした陽気も手伝い、ホーム開幕戦最多となる38.000人を超える観客。キックオフの1時間前には到着していたにも関わらず、(自由席だったので)空いている席を探すのに苦労しました。昨季、グランパスはJ2に降格したにも関わらず、前年の観客動員数を上回る数字を記録したことをうっかり忘れていました。
さて今回の観戦に先立ち、Jリーグ開幕前に出版された風間監督の本『伝わる技術-力を引き出すコミュニケーション』を購入して予習しました。昨シーズン、「1年でJ1に昇格しよう」と一度も言わなかったと知り、改めて監督の凄みを感じました。サッカーは監督次第というのが私の持論ですが、この持論が正しければ今後も期待大かな?
試合結果は、1-0の完封勝利という私好みの渋い試合。そう、サッカーは沢山点が入れば良いというものではないのです。1-0のまま時間が過ぎていく緊張感のある試合は、やはり見応えがあります。2試合終えただけの時点ですが、何と開幕2連勝で首位に立つことが出来ました。嬉しいー!!
ところで、この試合。思いがけず、グッときたのがジュビロ磐田の中村俊輔選手。高卒ルーキーで横浜マリノスに入団し、最年少でJリーグMVPを受賞したにも関わらず、日本代表ではトルシエ監督に干されてしまい2002年日韓W杯は落選。その後、イタリア、スコットランドのリーグで活躍し、日本代表の主力に成長した2016年ドイツW杯は体調不良もあって不本意な結果に。横浜Fマリノスに復帰するものの、チームの方針への不信からジュビロ磐田に移籍―、と長々とプロフィールを書いてしまいましたが、中村俊輔選手ももうすぐ40歳。少年の面影の残る細い天才プレーヤー、というイメージから、懸命に手を叩いて味方を鼓舞する骨太なプレーヤーに成長していました。プロ生活20年を越えても「まだ上手くなれる」と戦い続ける姿勢に、見ているこちらがグッときてしまいました。お互いに同じ年月を重ねていい年になってきたけど、まだまだ頑張らなくては、と思いました。
今日は3月11日です。この日に対しての個人的な思いは、コーナー7「3月の本」 の「東日本大震災の本」の紹介で書かせて頂きました。震災から早くも7年。記憶の風化が課題となっている現状に歯がゆさも感じます。震災についての本の出版も減少傾向です。「図書館がやらなくては」と思い、コーナー7で特集を組ませて頂きました。あらためて、被災者の気持ちに寄り添う一日として、今日一日を過ごしたいと思います。
ほんの少し前までは寒い日が続いていたように思うのですが、暖かくなってきましたね。今まで愛用していた毛布が暑い、そして重い!と思う時もあるほどです。天気の変化が激しく、雨の日が増えたり、風が強く吹いたり、と春の気配を感じます。身体を「春」に慣らしていかなくては。
さて、3月です。ということで、コーナー7「3月の本」 がスタートしました。この季節ならではの「卒業式」の本や「ひな祭り」の本、そして3月14日が円周率3.14・・・にちなんだ「π(パイ)の日」ということで「π」の本、3月3日の「桜田門外ノ変」の本、さらには私も大好きな「和菓子」の本。そして、忘れてはならない「東日本大震災」の本など、さまざまな本を並べています。年度末の忙しい季節かと思いますが、手に取って頂ければ嬉しく思います。
さて、先日の新聞に大学生の読書離れについての記事が載っていました。大学生の生活実態調査によると、大学生の半数以上が1日の読書時間を「0分」と回答したそうです。反対に1日の読書時間を「2時間以上」と答えた大学生も5.3%と長時間読書する大学生もおり、二極化が進んでいるとのこと。
とはいえ、大学生の半数以上が読書時間ゼロとは驚きました。私が大学生だった頃は(もうずいぶんと昔のこととなってしまいましたが)、自分も含めて友人も鞄に文庫本の1冊くらいは入れていたように思います。スマホもあるし、バイトで時間もないし、勉強もしなきゃならないし、友人とも会いたいし、本を買うお金も、買いに行く時間もないし・・・、という事情は分かっているつもりですが、大学生の半数が読書時間ゼロとは衝撃的、かつ残念な結果だと思います。
無理して読む必要なんてない、とも思います。しかし、若い頃でなくては、読むことができない本、感じることが出来ない読書体験、というものがあると年齢を重ねてきた今の私は考えています。ゼロをイチにすること、「読書」そして「本」に対しての垣根を下げること。「本」に携わる職業に就いている人間として、考えて工夫していかなくてはならないと思いました。ただ「読書は楽しい」と言っているだけでは、何の発信にもならない、そう考えさせられたニュースでした。
平昌オリンピック、いよいよ今夜が閉会式です。20年前の長野オリンピックを超えるメダルラッシュとなった今大会。競技に打ち込み、ライバルを讃えるアスリート達の姿が本当に素敵でした。図書館Facebookでも紹介していますが、現在図書館では2/17(土)の男子フィギュア・羽生結弦選手が金メダルを獲得した新聞号外を展示しています(将棋の藤井六段の号外も展示しています)。コーナー8「五輪ノ書」 と合わせて楽しんで頂ければ幸いです。「五輪ノ書」は、平昌パラリンピック期間中も継続します。こちらも、しっかり応援しましょう!
しばらくぶりに、アートのお話を少し書きます。1ヶ月近く前のこと。名古屋市美術館へ「シャガール展~三次元から飛び出す恋人や動物たち~」を観に行ってきました。最初は「シャガールか、まぁ何度か観ているから今回はいいかなぁ」と思っていたのですが、BS日テレで放送されていた「ぶらぶら美術・博物館」で山田五郎さんがオススメしていたのと、シャガールの絵は何度か観たことがあるけれど、立体作品は観たことがなかったので足を運ぶことにしたのです。
会場へ入ってすぐ、目立つ場所に飾られていた絵とレリーフの作品名が「誕生日」。シャガールの恋人・ベラが、シャガールの誕生日に花束を持ってお祝いにきてくれた場面を描いた作品です。ベラとシャガールはこの絵が描かれた数週間後に結婚―、という大変にロマンティックな作品なのですが、シャガールと私は同じ7月7日が誕生日。この作品を観ることができただけでも、足を運んだ甲斐がありました!私は、あまり期待せずに出掛けた美術館の方がグッと来ることが多いのですが、今回もまさしくそれ。やはり、アートに関しては(関しても、かな?)実際に足を運ぶことが大切だ、と改めて実感しました。そろそろ暖かくなってきました。熱も下がってすっかり元気になったので、機会を見つけてあちこち出掛けていきたいな、と思っています。
最後にもうひとつ告知を。先週の石牟礼道子さんに続いて、先日亡くなられた金子兜太さんの追悼をコーナー7に追加しました。代表句10句も合わせて紹介していますので、こちらも是非ご覧ください。俳優の大杉漣さんが亡くなられました。音楽とサッカーと猫、私も大好きです。心よりお悔やみ申し上げます。そして、徳島ヴォルティス、頑張れ―!!
皆さん、昨日の男子フィギュアスケート観ていましたか?そう、羽生結弦選手の連覇&宇野昌磨選手の銀メダル。昨日は残念ながら外出していたので、生中継では観られなかったのですが、帰宅後しっかり観させて頂きました。素人なので詳しいところは分からなかったのですが、凄い演技でしたね!周りの方への感謝を素直に語ったインタビューも素敵でした。
コーナー8「五輪ノ書」 では、羽生結弦選手の本『蒼い炎』 『蒼い炎Ⅱ』 を紹介しています。加えて、羽生結弦選手のジュニア時代をモデルに描かれた男子スケート小説『クリスタルエッジ(シリーズ)』 も紹介していますので、こちらも合わせて楽しんで頂ければ・・・、と思います。加えて、銅メダルを獲得した高梨沙羅選手のエピソードが満載の『フライングガールズ』 、『一流アスリートの食事』 、スキー女子ジャンプを題材とした『向かい風で飛べ!』 もオススメです。
しかし、このように本を紹介させて頂いた選手がメダルを獲ると、すごく嬉しいものですね。カーリングも調子が良さそうですし、このまま「縁起の良いコーナー」に育ってくれればいいなぁ、と願っています。
さて、先週は「図書館だより」をお休みしてしまい、失礼しました。実は、先週の金曜から珍しく発熱して、ダウンしていました。私は普段あまり熱が出ないので、発熱はとても久しぶり。震えるほどの寒気がしたり、両膝をはじめとする関節がギシギシと痛かったり(成長痛でまだ背が伸びるかと思いました。まさか!)、ひたすら頭がボーっとして考えごとが全く出来なかったり、・・・といった症状はあったものの、不思議なことに喉の痛みや咳、鼻水といった一般的な風邪症状は皆無。ともあれ、無事に熱が下がり、復帰することができてホッとしています。
と、そんな事情で仕事を休んでいる間に、作家の石牟礼道子さんが亡くなったという訃報が届きました。
常日頃から、“図書館がやらなくてはならない仕事”というものがある、と思っています。亡くなられた石牟礼道子さんの作品を紹介することは、まさにこれ。たとえ本が古くて見栄えがしない地味なものとなっても、ここが“図書館”であるならば、石牟礼さんの作品を紹介するコーナーを作らなくてはならない―、そう思いながら、自宅で療養していました。
というわけで、復帰してすぐコーナー7に「追悼・石牟礼道子さん」を急遽追加しました。代表作『苦海浄土』 についての紹介や、ごく簡単なものですが略歴を紹介しています。「追悼」という形になってしまったのは残念ですが、この機会に是非手に取って頂きたいという気持ちを込めてコーナーを作成しました。普段、私たちがあまり意識しない「生きること」や「希望を持つこと」について、考えるきっかけになれば、と思います。
今日は「立春」。立春には「この日から春が始まる」という意味があるそうです。はじめて聞いた時、素敵な意味だなぁ・・・と思いました。しかし、まだまだ寒いです。来週は、また寒波がやって来るとか!(立春寒波と呼ぶそうです)風邪をひかないように気を付けなくては。
さて、2月に入りました。というわけで、コーナー7「2月の本」 がスタートしています。バレンタイン・デーにちなんだ「チョコレートの本」、節分の恵方巻にちなんだ「お寿司の本」、2月22日(ニンニンニン!)の忍者の日にちなんだ「忍者の本」、他の月より日数が短い2月にちなんだ「暦の本」、変わり種ではフランス・コートダジュールで行われる「レモン祭り」にちなんだ「レモンの本」などを並べています。レモンといえば、私の冬限定健康法が「寝る直前にホット・ハチミツレモンを飲んで、マスクをしたまま寝る」というもの。ここ数年、私が通っているヨガサークルのメンバーさんがお庭で実ったレモンを沢山くださるので、とても助かっています。今年も、「ご自由にお持ち下さい」と札を下げて置いておいたのに誰も持って行ってくれないのよ―、と沢山のレモンを頂きました!おかげでビタミンCには事欠かない生活を過ごしています。ともあれ、「2月の本」気軽に手に取って頂ければ幸いです。
また、それとは別にコーナー8「追悼2017」 が終了し、「五輪ノ書」がスタートしました(「イヌ×ネコ」 は継続しています)。来週から始まる平昌オリンピック・パラリンピック応援企画です。正直、冬季オリンピック・パラリンピックについては、ほぼ知識ゼロの状態からスタートしたので大変でした。司書たるもの、常日頃から知識、話題の引き出しを増やしておかなくてはならない、と反省しきりです。ギリギリとなりましたが、開会式の1週間前に間に合ってホッとしました。今回の「五輪ノ書」、私がこだわったポイントの一つが「主役は選手」というところ。政治的な話題が先行している平昌オリンピック・パラリンピックですが、4年に1度の一瞬に全てをかける選手達を、図書館らしく「本の力」で応援したいと思いながら、原稿を書いていました。思いが届けばいいな、と思います。
というわけで、先週はコーナー替えが続いたのと、おはなし会の担当も重なったので、個人的には超多忙の1週間でした。とはいえ、やり切った感、というか達成感もあります。しかし、2月は28日と短い!「3月の本」、考えていかなくてはいけません。さらに、パラリンピック閉会式(3月18日)後は、大きなコーナー替えを予定しているので、その下調べも始めなくては!しかし、コーナー準備は、新たな本との出会いのチャンスでもあります。「出会い」を楽しみながら、少しずつ進めていきたいと思っています。
津島市立図書館Facebookでも紹介されていましたが、1月20日(土)に郷土史講座「杉本健吉氏を知っていますか?」が、津島市立図書館にて開催されました。講師の浅井厚視先生は、現在津島市立南小学校の校長先生、そして杉本健吉画伯は津島第一尋常小学校(南小学校の前身)の卒業生、さらに何と、私(き)も南小学校卒業生。幸いこの日は休日だったので、母校への愛を胸に秘めて、私もこっそり参加させて頂きました。
恥ずかしながら、というよりも出勤日と重なることも多かったので仕方がないのですが、郷土史講座に参加するのは初めて。講座に参加される方の熱意に驚かされました。大人になってから「学ぶ」ための時間を持つことは、正直なかなか難しいこと。しかし、人生の先輩たちの「学ぶ」姿勢に感動しました。私もまだまだ学ばなくては!
さて、杉本健吉画伯については、「名鉄電車に乗ると、よく中吊り広告で杉本健吉美術館の広告を見かける」くらいの知識しかなく、母校の先輩だったことも今回初めて知ったのですが、浅井先生のお話は大変わかりやすく面白かったです。個人的には「ヒマラヤ美術館」の話が懐かしかったなぁ。何の絵を観たのかの記憶は全くないのですが、ヒマラヤ美術館でエクレアを食べた記憶はしっかりと残っています。そうなんですね、杉本健吉画伯か三岸節子画伯の絵をおそらく観ていたんですね、私。
そして、南小の校長室に飾られているという杉本健吉画伯が小学6年生の時に描いた津島神社の絵の話も興味深かったです。年齢がバレてしまう話ですが(「サラメシ」でとっくにバレてますけど)、私が小学生だった頃の南小の校長室は木造校舎でした。校長室に飾られていた絵の記憶は全くありません。うーん・・・一度拝見したいものです。
実は、南小の通学路で、浅井先生が黄色い旗を持って子どもたちが横断歩道を渡るのを見守っているところを、通勤の途中でよくお見掛けしており、校長先生自らが先頭に立って児童の安全を見守る姿勢を尊敬していました。先日、雪が降った日に、私も久しぶりに歩いて通勤していたところ、浅井先生が雪の中でもいつものように立っておられ、本当に素敵な校長先生だなぁ、と改めて思いました。
そして、これも今回の講座で初めて知ったことなのですが、5年後に南小学校は開校150周年を迎えるそうです。私って、そんな歴史ある学校の卒業生だったんですね。これからも歩みを続ける母校を改めて誇りに思う、そんな一日となりました。
今から1ヶ月以上前のことですが、豊田市美術館へ「ジャコメッティ展」を観に行ってきました。アルベルト・ジャコメッティ。細長く引き伸ばされた人物像で広く知られている20世紀を代表する彫刻家です。
作品を写真では見たことがありましたが、ふと思い立ったので予習なしで出掛けてみることにしました。とても面白かったです。とりわけ印象に残ったのは、指先ほどの小さな作品たち。そのサイズ、うーん・・・ペットボトルの蓋に乗りそうなくらい、と書けば伝わるでしょうか?
シュールレアリスム表現に傾倒したジャコメッティの作品は、一時期マッチ箱に収まるような小さな彫刻になってしまい、大きくしなくては、と大きくしたら、そのまま縦に伸びてしまった、と言われています。本当なの?・・・と思うような話ですが、芸術家の苦悩が伝わるような話です。写真撮影可となっていた大きな作品も、初期のキュビスムの影響が濃い作品も、迫ってくるものがあり、本当に素敵でした。絵、以上に立体物は本物を観に行かなくてはならないのかもしれません。
ちなみに、先々週『ジャコメッティ 最後の肖像』という映画も観てきました。ジャコメッティは完璧主義者といわれています。ほんの数時間と言われてモデルを引き受けた主人公ですが、どんどん延びて18日に・・・しかも、不動の姿勢を強いられます。ちょっとでも動くと「あーっ!」とか叫ばれてしまいます。これは大変。芸術家も悩むけれど、モデルだって悩みます。ちなみに、当のジャコメッティは「悩んでいる状態や絶望している状態が楽しい」という台詞を映画で言っています。凡人の私と芸術家の違いはそこかもしれません。悩んでいるヒマはありません。さくさく仕事を進めていかなくては!
2週連続のアートネタとなりました。余談ですが、豊田市美術館のレストランはオススメです。いつもお値打ちで美味しいものを頂くことができて、幸せな気分になります。
ここ数週間、しもやけの具合が悪く、水泳や温泉という水回りの娯楽が出来なくて非常にストレスを感じています。早く、水にジャブジャブ浸かっても大丈夫な健康な皮膚を取り戻したいものです。映画でジャコメッティのモデルとなっていた主人公は、ストレスが溜まると水泳をしていました。羨ましい・・・私も早く泳ぎたいよー。
毎日寒いですが、冬至を過ぎると一日一日、日が長くなっていき春へと向かいます。この時期はそんな大切な季節。そろそろ、春に向かう準備を始めなくては・・・、と思ったからでもないのですが、先週は名前に「春」の文字が付く浮世絵師の絵を観に出掛けました。
鈴木春信、というのがその絵師の名前です。北斎、写楽、歌麿、国芳・・・あたりに比、メジャーではありませんが、錦絵(にしきえ)創始期を彩った絵師であり、浮世絵の発展は春信なしには語れない、と言われています。といいつつも、私も詳しいわけではないのですが、「空摺(からずり)」や「きめ出し」といった技法を取り上げていた新聞記事を読み、これはどうしても本物を観に行かなくては・・・と思い立ったのです。幸い、名古屋ボストン美術館は名鉄電車一本で出掛けることが出来る距離です。
さて、この二つの技法。「空摺」とは紙に凸凹を付けて着物の模様などを表したもので、「きめ出し」とは紙に凸面を付けて立体感を出したもの。ともに厚みのある高級紙を使ったからこその技法であり、印刷物や画像で見ても分かりにくい技法です。また、現存する春信作品の8割は海外にあるため、日本国内で作品を観ることができる機会は限られており、今回はとても貴重な機会。
実際に観ると、「鷺娘(さぎむすめ)」という作品では、振り袖のひし形の模様が空摺、娘の綿帽子や積もった雪のこんもりとした質感が「きめ出し」で表されていて、とても素敵でした。この立体感は本物を鑑賞してこそ!また、この時代の錦絵は植物から作られた絵の具で摺られており、何とも可愛らしく可憐な色合いの作品揃い。さらに、この時代の「江戸」という土地が持つ幸福感も伝わり、足を運んで良かった、と心から思いました。
ここ数年、実際に足を運んで、自分の目で見ることを大切にしています。「見たような気になること」、「知っているような気になること」が「危険なこと」だと気づいたからです。寒かったり、暑かったり、雨に濡れたり、転んでケガしたり、遠方まで出掛けたのにあまり良くなかったり、ということも実は多々あるのですが、それでも今後も足を運んで、心を動かすことを大切にしようと思います。