今年もあと1か月となりました。「ありがとう」と「さようなら」の気持ちを込めて、今年亡くなられた方々の本をご紹介します。ぜひご覧下さい。
小澤 征爾さん(指揮者) 2月6日逝去
1935年、旧満州奉天(現中国藩陽)生まれ。幼少からピアノを始め、桐朋学園で指揮者の斎藤秀雄に学んだ。卒業後に渡仏し、59年にブザンソン国際青年指揮者コンクールで1位に。73年に38歳で名門ボストン交響楽団の音楽監督に就任。30年近い活動を通じて世界的な評価を確立し、「世界のオザワ」と呼ばれる存在となった。
2002年、ウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任。10年に食道がんの手術を受け、断続的に休養期間を挟みながら、晩年まで精力的な活動を続けた。
ただぼくが願っていることは、いい音楽を精いっぱい作りたいということだけだ。
小澤 征爾『ボクの音楽武者修行』(新潮文庫刊)
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鈴木 健二さん(元NHKアナウンサー)
3月29日逝去
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加藤 幸子さん(作家)
3月30日逝去
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中尾 彬さん(俳優)
5月16日逝去
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吉田 ルイ子さん(写真家)
5月31日逝去
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宇能 鴻一郎さん(作家)
8月28日逝去
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大山 のぶ代さん(声優)
9月29日逝去
宗田 理さん(作家) 4月8日逝去
1928年、東京都生まれ。現愛知県西尾市で育つ。1979年に作家デビュー。1985年に子どもたちが力を合わせて大人たちと戦う『ぼくらの七日間戦争』がベストセラーとなり、映画化された。「ぼくら」シリーズは約40年にわたって50作以上を発表し、累計2000万部を超える人気作となった。
作家生活を通じて子どもたちを応援する姿勢を貫き、90代になっても積極的に執筆を続けた。自身の体験から戦争反対を表明してきた。
「おとなって、どうして子どもにうるさく言うのかな?」
「そりゃ、いいおとなにしたいからさ」
「いいおとなって何?」
「えらい人の言うことをよく聞く人間だ」
「それがいいおとな?バッカじゃねえのか」宗田 理『ぼくらの七日間戦争』(角川書店)
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松岡 正剛さん(編集工学者)
8月12日逝去
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鳥山 明さん(漫画家)
3月1日逝去
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高階 秀爾さん(美術評論家)
10月17日逝去
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ルース・ガネットさん(児童文学作家)
6月11日逝去
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篠山 紀信さん(写真家)
11月4日逝去
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古田 一晴さん(書店員)
10月10日逝去
佐々 涼子さん(ノンフィクション作家) 9月1日逝去
1968年、神奈川県生まれ。異国で亡くなった人の遺体や遺骨を遺族の元に届ける仕事に密着した『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』で2012年に開高健ノンフィクション賞を受賞。14年には東日本大震災で被災した製紙工場の復興を描いた『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』を出版。終末期がん患者を7年越しで見つめた『エンド・オブ・ライフ』は20年の本屋大賞ノンフィクション本大賞に選ばれた。
22年12月に発病を公表後、闘病を続けていた。
今日は私も次の約束をせず、こう言って別れることにしよう。「ああ、楽しかった」と。
佐々 涼子『夜明けを待つ』(集英社インターナショナル)
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駒形 克己さん(デザイナー)
3月29日逝去
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野口 武彦さん(文芸評論家)
6月9日逝去
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服部 幸應さん(料理評論家)
10月4日逝去
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五百旗頭 真さん(政治学者)
3月6日逝去
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斎藤 栄さん(作家)
6月15日逝去
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ピーコさん(ファッション評論家)
9月3日逝去
梁 石日さん(作家) 6月29日逝去
1936年、大阪市生まれ。在日コリアン2世として生まれ、高校時代から詩作に熱中。経営していた印刷会社が29歳で倒産し、多額の借金を抱えたことなどから創作を離れ、職を転々とする。
81年、タクシー運転手時代の経験を生かして書いた『タクシー狂躁曲(当館未所蔵)』で小説家デビュー。93年に崔洋一監督により「月はどっちに出ている」の題名で映画化され、大ヒットした。98年、実父をモデルに極道も恐れる狂暴な男の栄光と転落の人生を描いた『血と骨』で山本周五郎賞を受賞。ビートたけしさん主演で2004年に映画化され、多くの映画賞を受けた。
人は出会うべくして出会うのであり、人生の偶然は、ある時間がたってみると、その人間の意思や行動と密接な関係にある。その意味で人との出会いは、ある必然性を持っているといえるのだ。
梁 石日『異端は未来の扉を開く』(アートン)
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唐 十郎さん(劇作家)
5月4日逝去
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山本 弘さん(SF作家)
3月29日逝去
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新川 和江さん(詩人)
8月10日逝去
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赤松 良子さん(官僚・政治家)
2月6日逝去
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ポール・オースターさん(小説家・詩人)
4月30日逝去
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小山内 美江子さん(脚本家)
5月2日逝去
大崎 善生さん(作家) 8月3日逝去
1957年、札幌市生まれ。82年に日本将棋連盟に就職。「将棋世界」誌編集長時代の2000年に『聖の青春』で作家デビュー。幼少期から難病と闘い、羽生善治さんのライバルとして将来を嘱望されながら29歳で亡くなった棋士・村山聖さんの生涯を描き、新潮学芸賞を受賞、映画化された。
01年に専業作家となり、『将棋の子』で講談社ノンフィクション賞、02年に小説『パイロットフィッシュ』で吉川英治文学新人賞を受賞した。
人は、一度巡りあった人と二度と別れることはできない。なぜなら人間には記憶という能力があり、そして否が応にも記憶とともに現在を生きているからである。
大崎 善生『パイロットフィッシュ』(KADOKAWA)
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和歌山 静子さん(絵本作家)
1月8日逝去
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星野 富弘さん(詩人・画家)
4月28日逝去
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さとう わきこさん(絵本作家)
3月28日逝去
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福田 和也さん(文芸評論家)
9月20日逝去
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せな けいこさん(絵本作家)
10月23日逝去
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山藤 章二さん(イラストレーター)
9月30日逝去
フジコ・ヘミングさん(ピアニスト) 4月21日逝去
1932年、スウェーデン人の父と日本人の母との間にドイツ・ベルリンで生まれる。母の手ほどきで5歳からピアノをはじめ、17歳でピアニストとしてデビュー。東京芸大卒業後、国立ベルリン音楽大学へ留学。卒業後、演奏家として順調なキャリアを積む中で、重要な演奏会の直前に風邪をこじらせ、聴力を失い、ピアニストとして不遇の時代を過ごす。
99年、波乱の半生を描いたNHKのドキュメンタリー番組が反響を呼び、デビューアルバム『奇蹟のカンパネラ』が200万枚を超える大ヒットに。「魂のピアニスト」と賞賛され、90歳を過ぎても世界を舞台に活躍を続けていた。
おカネがなくなったら、家具も何もない部屋で、トランクの上にカップを置いてお茶を飲んでいたあの頃の生活に戻ればいいだけ。私の使命は音楽を人々に届けること。
フジコ・ヘミング『くよくよしない力』(秀和システム)
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柚木 沙弥郎さん(染色工芸家)
1月31日逝去
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リサ・ラーソンさん(陶芸作家)
3月11日逝去
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中川 李枝子さん(児童文学作家)
10月14日逝去
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矢玉 四郎さん(児童文学作家)
7月14日逝去
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高橋 秀実さん(ノンフィクション作家)
11月13日逝去