コーナー8「館と園に出かけようよ。」

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早いもので、今年もまた夏がやって来ました。

コロナ禍も落ち着きつつある今年の夏は、どこかへ出かけたい、遊びに行きたい!!……と、考えている方も多いかと思います。
そこで、今回お届けするのは「お出かけ本大特集」。

その中でも、美術館、博物館、図書館をはじめとする「〇〇館」、そして動物園、植物園、公園など「〇〇園」にちなんだ本を集めてみました。
身近な場所から、憧れの異国まで……。図書館の本で「お出かけ」を楽しんでみませんか?

美術に出かけようよ。

美術館に出かけようよ。

『〈あの絵〉のまえで』 原田 マハ

47都道府県に必ず美術館がある日本は「美術館大国」。その気になれば、日常的にアートに触れることができる環境といえます。この小説は、国内に実在する美術館を舞台に、実際に観ることができる一枚の絵を前にした時の、心の動きを描く短篇集です。あなたにとっての〈あの絵〉を探しに、出かけてみませんか?

『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』表紙

『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』 川内 有緒

「白鳥さんと作品を見るとほんとに楽しいよ!」友人マイティの一言で、全盲の美術鑑賞者・白鳥健二さんとアートを巡る旅を始めた著者。「じゃあ、なにが見えるか教えてください」……作品を前にした白鳥さんのこんな言葉からはじまる、アートを「耳」で見る白鳥さんの美術鑑賞は、それまで見えていなかったことを見せてくれるとともに、誰かといっしょに作品を見ることの楽しさも教えてくれます。

『美術館へ行こう ときどきおやつ』表紙

『美術館へ行こう ときどきおやつ 伊藤 まさこ

多くの人で賑わう大型企画展も良いですが、居心地の良い小さな美術館で、のんびり気分転換……という楽しみ方はいかがでしょう?この本では、日本全国の24の小さな美術館をご案内。鑑賞後のお楽しみには「おやつ」をどうぞ♪

『警備員さんと猫 尾道市立美術館の猫』表紙

『警備員さんと猫 尾道市立美術館の猫 にごたろ

どうしても美術館に入りたくて侵入を試み続ける茶トラ猫「ゴッちゃん」&黒猫「ケンちゃん」と、2匹の侵入を必死で阻止する警備員さんの攻防が繰り広げられる尾道市立美術館。2017年から続く、この「負けられない戦い」を漫画化した作品。“アート好き”にも、“ネコ好き”にもオススメの一冊。

足をのばして文学にも出かけようよ。

『死ぬまでに一度は訪ねたい東京の文学館』 増山 かおり

夏目漱石や太宰治ら文豪の記念館だけでなく、漫画やアニメ、映画や演劇など親しみやすいジャンルのものや、日本一美しい本棚といわれる「モリソン書庫」がある「東洋文庫ミュージアム」まで、全60館の「文学館」を幅広く紹介するガイドブック。文学館をもっと味わう方法として、「長袖&靴下で出かけよう」など、著者からのアドバイスも親切で、“文学館愛”に溢れています。

動物に出かけようよ。

動物園に出かけようよ。
『飼育員さんのすごいこたえ』表紙

『飼育員さんのすごいこたえ』 淡路ファームパークイングランドの丘

「淡路ファームパークイングランドの丘」では、来園した子どもたちが(時には大人も)、動物について質問できる「質問回収ポスト」が話題です。「サルのお尻はなぜ赤いの?」、「ヘビはなんで足がないの?」といった質問だけでなく、「生き物はなぜ生まれたのですか?」、「ネコとパパはどっちがえらいの?」など、哲学的な質問にも飼育員さんがイラスト付きで回答しています。ちょっと覗いてみましょう♪

『市立ノアの方舟』表紙

『市立ノアの方舟』 佐藤 青南

小説の舞台は、関東北部に位置する地方都市・野亜市。市役所に勤める磯貝健吾は、市のお荷物とよばれ、廃園が噂される「野亜市立動物園」の園長を命じられます。動物の知識がない磯貝は「素人園長」と飼育員に反発されますが、動物園の存続に向けて、動物園を立て直すことを決意。さて、改革の行方は……?

『会いに行ける動物めぐり PHOTO BOOK』表紙

『会いに行ける動物めぐり PHOTO BOOK』

現地で活躍するフォトグラファーや、動物たちの担当飼育員さんが撮影した、動物たちのベストショットを集めて掲載。毎日、動物たちを見守る飼育員さんたちの愛情は、写真だけではなく、ライオンの「きぼう」、テングザルの「ゲンキ」など(「個体名なし」という動物もいますが……)、飼育員さんたちがつけた動物たちの名前にもあらわれているようで、名前を眺めるだけでも個人的にはグッときてしまいます。

Let’s go!植物にも出かけようよ。

『そらみみ植物園』

『そらみみ植物園』 西畠 清順

書名に「植物園」とありますが、植物園ガイドの本ではありません。植物の話が、そらみみのように聞こえ、ふと気づくとあなたの心の中に植物園ができている……というイメージで読んで頂きたい、植物エッセイ。プラント・ハンター西畠清順さんが、摩訶不思議な植物の世界をご案内します。さて、あなたの頭の中にはどんな植物園が完成しましたか?

『f植物園の巣穴』表紙

『f植物園の巣穴』 梨木 香歩

「f植物園」に園長として転任してきたばかりの主人公・佐田豊彦は、歯痛に悩まされています。ある日、植物園の椋の木の巣穴に落ちてしまいます。そこは、現在と過去の境界があいまいな異世界でした。穴の中で、主人公が遠い記憶を掘り起こしていく不思議な冒険の物語。

図書に出かけようよ。

図書館に出かけようよ。
『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』表紙

『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集 福井県立図書館

ここ数年で最もメディアに取り上げられた図書館本といえば、この本ではないでしょうか?本のタイトルや、著者名の覚え間違いを集めた福井県立図書館のHPの人気コーナーを書籍化した本です。司書と利用者のやりとりをユーモアたっぷりのイラストで紹介するほか、図書館での本の探し方のコツも掲載されています。

『れんげ野原のまんなかで』表紙

『れんげ野原のまんなかで』 森谷 明子

図書館を舞台にした連作ミステリ。新人司書・文子がこの春から配属されたのは、秋庭市のはずれにある「秋庭市立秋葉図書館」。ススキ野原のど真ん中に建つ、のんびりのどかな図書館ですが、図書館を訪れる人々が様々な謎を投げかけていきます。季節の移り変わりと主人公の成長を優しく描く作品。続編の『花野に眠る 秋葉図書館の四季』も併せてオススメです。

『日本の最も美しい図書館』表紙

『日本の最も美しい図書館』 立野井 一恵

「美しい」をキーワードに、全国各地の図書館から41館を厳選し、紹介しています。歴史的な建物を今も大切に使い続けているレトロ図書館から、著名な建築家が手掛けた最新図書館まで、日本中の美しい図書館の写真を眺めていると、図書館を巡る旅も楽しいかも……と思います。

こちらもオススメ!映画にも出かけようよ。

『波の上のキネマ』 増山 実

尼崎で祖父が開業した映画館「波の上キネマ」を継いだ主人公・安室俊介は、あるきっかけで祖父の前半生に興味を持ち、南へと向かいます。祖父は絶海の孤島で過酷な労働を強いられていましたが、そこには映画館があったといいます。なぜ祖父はそこへ行ったのか、どのように脱出し、なぜ映画館をはじめたのか?歴史と人生、そして映画館を描いた小説です。

『藤森照信のクラシック映画館』 藤森 照信

昭和30年代には7000軒を超えた映画館も、今では多くが消えてしまい、昔ながらの姿をとどめる映画館は100軒に満たないといわれています。この本は、消えゆく「クラシック映画館」の歴史を、建築史家・藤森照信さんが丹念に掘り起こし、解説。地方にわずかに残る「クラシック映画館」探訪記も読みごたえがあります。

博物に出かけようよ。

博物館に出かけようよ。
『世にも奇妙な博物館 未知と出会う55スポット』表紙

『世にも奇妙な博物館 未知と出会う55スポット 丹治 俊樹

“博物館とは知ることの喜びにあふれた場所である”と語る著者が、北海道から沖縄まで自らの足で取材した55の博物館を案内する、博物館ガイド。知られざる偉人の存在を伝え、コレクション魂を見せつけ、シリアスな戦争の歴史を教えてくれる……あなたも、博物館で「未知」と出会ってみませんか?

『ミュージアムグッズのチカラ』表紙
『ミュージアムグッズのチカラ 2』表紙

『ミュージアムグッズのチカラ』(1) (2) 大澤 夏美

著者は、ミュージアムショップはただの売店ではなく、ミュージアムグッズは雑貨にあらず、といいます。ミュージアムグッズには、「作り手=博物館」の大切にしたいもの、守りたいものの魅力が込められています。本を読み終わったらぜひ、博物館に足を運んでみて下さい。「博物館ってこんなところだったんだ !」と新鮮な発見があるはずです。

『博物館の少女 怪異研究事始め』表紙

『博物館の少女 怪異研究事始め 富安 陽子

明治16年の上野の博物館を舞台にした小説。両親を亡くした大阪の道具屋の娘・イカルが東京へやって来ます。ある日、ひょんなことから上野の博物館で古蔵の整理の手伝いをすることになりますが、収蔵品である“黒手匣”が持ち去られていることに気づきます。“黒手匣”に隠された秘密とは?

『恐竜の魅せ方』表紙

『恐竜の魅せ方』 真鍋 真

今年話題となっているのが、国立科学博物館で開催されている特別展「恐竜博2023」。この本では、前回「恐竜博2019」の舞台裏を紹介。臨場感ある巨大な恐竜全身骨格標本の組み立て方のコツや、正確な復元画を描く工夫、さらにはフィギュアやチラシの作成、音声ガイドの演出まで、恐竜を「魅せる」仕事の魅力が詰まっています。

さらに!にも出かけようよ。

『日本の夢の洋館』 門井 慶喜

作家・門井慶喜さんが、日本各地の美しい洋館30軒を紹介。「洋館」は、明治以降の日本近代史を語る「物言わぬ証人」。この本を読めば、きっとあなたも洋館を訪れたくなるはずです。小説『屋根をかける人』『東京、はじまる』や、作家・万城目学さんとの対談『ぼくらの近代建築デラックス!』もオススメ。

水族に出かけようよ。

水族館に出かけようよ。
『驚愕!竹島水族館ドタバタ復活記』表紙

『驚愕!竹島水族館ドタバタ復活記』 小林 龍二

愛知県蒲郡市にある竹島水族館は、ペンギンもイルカもいない、古くて小さな水族館。2010年度には、年間の来場者数が12万3000人と過去最低を記録し、閉館も噂されていました。しかし、2019年度に過去最高の47万人まで来場者数を増やし、見事な復活を果たします。さて、その舞台裏は??数々のアイデアは、他の仕事に就く方にも参考になるはずです。

『さかなクンの水族館ガイド』表紙

『さかなクンの水族館ガイド』 さかなクン

四方を海に囲まれた日本は、100を超える水族館がある「水族館大国」。この本は、さかなクンの「魚愛」がギョギョっと詰まった水族館ガイド。館ごとの個性を楽しむ、飼育員さんに質問してみる等、さかなクン流の水族館の楽しみ方も教えてくれます。水族館に、そして感動に会いに、レッツ・ギョー !!

『アクアリウムにようこそ』表紙

『アクアリウムにようこそ』 木宮 条太郎

市役所の観光事業課に勤めはじめて3年目の由香は、ある日「市立水族館 アクアパーク」へ、1年間の出向を命じられます。イルカ課の配属となり、餌やり・トレーニング・水質管理など、裏方としての仕事を少しずつ覚えていきますが、可愛がっていた一番古株のイルカ「C1」が突然体調を崩してしまいます……。水族館の舞台裏もちょっぴり覗ける小説です。

あわせて昆虫にも出かけようよ。

『昆虫館はスゴイ! 昆虫館スタッフの内緒話(1)』表紙

『昆虫館はスゴイ! 昆虫館スタッフの内緒話(1) 全国昆虫施設連絡協議会

北は北海道から、南は与那国島まで、全国昆虫施設連絡協議会に所属する全国22の昆虫館に勤めるユニークで個性豊かなスタッフが、それぞれの「推し虫」や、昆虫の楽しみ方や魅力、プロが自慢する飼育スゴ技、そして昆虫館への熱~い思いを語った一冊。好評につき、第2巻も刊行されています。

ひとっとび!科学にも出かけようよ。

『全国宇宙科学館ガイド』

日本全国の宇宙、そして宇宙開発に関する展示のある科学館76館を紹介するガイドブック。宇宙は人類にとって、探求し、挑戦する憧れの場であると同時に、地球という惑星の豊かさを教えてくれる場です。身近な科学館に足を運んで、最新の宇宙開発に触れてみませんか?きっと、ワクワクに出会えるはずです。

地に出かけようよ。

『遊園地に行こう!』表紙

『遊園地に行こう!』 真保 裕一

私鉄沿線の田園地帯に広がる人気の遊園地「ファンタジア・パーク」。ここで働くスタッフたちの奮闘、そしてパークを舞台に巻き起こった事件が描かれる小説。夢の世界を作り上げるために、真心を尽くすスタッフたちの姿に胸が熱くなります。

『図説なつかしの遊園地・動物園』表紙

『図説なつかしの遊園地・動物園』 生田 誠

全国47都道府県の昭和戦前から1970年代までの遊園地・動物園を、パンフレットや入場券、絵葉書とともに紹介する本。懐かしの「犬山遊園」から、現在も大人気の「ナガシマスパーランド」まで、近隣の遊園地も掲載されています。「子どもの頃に連れてってもらった遊園地」と再会してみませんか?

いっしょににも出かけようよ。

『国立公園を旅する』表紙

『国立公園を旅する』 日本国際放送

日本の自然の中でも、特に優れた風景や生態系を有する地域は「国立公園」に指定されています。この本では、北は自然の神秘とアイヌ文化に触れられる「阿寒摩周国立公園」から、南はケラマブルーとよばれる美しい海を擁した「慶良間諸島国立公園」まで、地域に根付く文化や風習、歴史とともに国立公園の魅力を伝えます。

公園にも出かけようよ。

イチオシ!にも出かけようよ。

『パラダイス・ガーデンの喪失』 若竹 七海

2020年秋、葉崎市の海を見下ろす崖の上にある個人庭園「パラダイス・ガーデン」で身元不明の老女の自殺死体が発見されます。この死体は誰で、なぜこの庭園で死んでいたのかー?葉崎署の二村貴美子警部補は捜査に乗り出すが、詐欺、誘拐、窃盗など葉崎市に隠されていた謎が次々と浮かび上がっていく。庭園を振り出しにビターな物語が進むミステリ。

『いつか行ってみたい世界の美しい庭園』 MdN編集部

「アランフェス協奏曲」で知られる王宮の庭園「アランフェス王宮」や、「キューケンホフ公園」の100種450万株が咲き誇るチューリップ園など、世界中のいつか行ってみたい庭園を集めて紹介する本。クロード・モネら歴史的人物の愛した庭園から、世界遺産にも登録されている庭園まで、憧れの庭園を散歩してみませんか?

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