2024年10月06日の図書館だより

2024年10月06日(日)

昨日、今日は「尾張津島秋まつり」。この「図書館だより」を書いている時点(4日・金曜日)の週間天気予報によると、土曜・日曜とも天気は良さそうですね。私も何度かうっかり巻き込まれてしまった記憶があるのですが、今日は「津島山車からくり・車切披露」の開催に伴い、市内で交通規制が行われます。市内あちこちの道が渋滞する可能性が高いので、お気を付け下さい。

さて、10月になりましたね。今年の10月は空前の値上げラッシュ!9月の2倍超ともいわれる2911品目の食品、特にチョコレート菓子やペットボトル、ハム・ソーセージ類は大幅な値上げだそうです。原料価格も輸送費も上がっているから仕方ないのですが・・・うーん、厳しいですよね。

この10月の値上げで一番ビックリしたのが、郵便料金。はがきが85円、封書が110円。何と3割の値上げです。しかし、消費税率の引き上げを除くと30年ぶりの値上げと聞くと、30年も健気に頑張ってくれていたんだな・・・とも思えます。人件費や燃料費の上昇以上に、郵便物の減少が最大の理由といわれていますね。また、今回の値上げでさらに郵便物の減少が加速し、近い将来の再値上げの可能性も指摘されています。確かに、はがき1枚でこのお値段では年賀状を出すのも躊躇してしまいますよね・・・。

私が子どもの頃は、平成元年の消費税導入まで長く続いた、はがき40円、封書60円の時代でした。当時は筆まめな祖父が健在で、学校が終わって家に帰ると祖父からのはがきがよく郵便受けに入っていて、おやつを食べながら読んだ記憶があります。内容は祖父の近況を中心とした、とりとめのないものばかりでしたが、小さな文字で隙間なく書かれたはがきは小学生の私にとって読みごたえたっぷり。当時、祖父がハマっていたゲートボールの話や雪国の暮らし、そして祖母をはじめとする家族・親類の暮らしや祖父の仕事まで、多岐にわたるものでした。自宅の建て替えや、母の断捨離の失敗(!)などがあり、手元に残る祖父のはがきは随分と減ってしまいましたが、今でも「はがき」というものに対して、メールやSNSにはない温かさや親しみを感じているのは、間違いなく祖父の存在があったからでしょう。

祖父ほどではありませんが、私もわりと手紙が好きで今でも気が向くと友人に送ったりします。ということで、コレクターではないのですが、自宅には切手のストックがたくさん。中でも62円切手は何故かたくさんあり、いつも1円切手を何枚も貼って使っていますが、もはや宛名面に切手を貼るスペースはありません。これから先、こんなビミョーな金額の切手たちはどうやって消費していったら良いのでしょうか?ベストアンサーを求めたいです。

『津島秋まつり 山車祭と石採祭』黒田剛司・荻野悦司/著・・・ということで、「津島秋まつり」にちなんだ本です。津島に関する資料で貸出可能な本は「ふじいろ文庫」にまとめて所蔵しています。気になる方は図書館スタッフにお声がけ下さい。ここ数週間、夕方ウォーキングをしていると太鼓や笛の練習をしている音色が聴こえてきて、涼やかな気分になりました。ようやく秋ですね。
『眠る盃』向田邦子/著・・・「はがき」を扱ったものとして最も有名なエッセイといえば、この本に収録されている「字のない葉書」かと思います。疎開した小さな妹さんとお父さんの戦中のエピソードを綴った話です。2019年には、角田光代さんと西加奈子さんによる絵本「字のないはがき」も出版されています。来年は戦後80年にあたるため、このあたりも視野に入れて来年度のコーナーの計画も少しずつ進めていたりします。
『100円たんけん』中川ひろたか/ぶん・岡本よしろう/え・・・100円あったら何が買える?・・・と、100円で買えるものを比べる楽しい絵本です。ここのところ物価高が続いているので、100円で買えるものの量も減ってきているような気がして、切ないですね・・・。
『ゆうびんの父』門井慶喜/著・・・1円切手の顔、そして郵便制度の祖として知られる前島密を主人公にした小説です。私が出す手紙やはがきは古い切手を消費するため前島密の顔だらけ、だったりします。

ページの最初に戻る