(先週の続きとなります)叔父宅に到着後、久しぶりに会った親戚との再会を喜び、法要も無事に終了。堅苦しい喪服からいつもの服に着替え、会食後は自然と祖母の思い出話となりました。
能登から離れたこの田舎でも今年の元日の地震はひどく揺れたそうですが、生前の祖母は「福井地震は本当に怖かった」とよく話していたそうです。福井地震が発生したのは、昭和23(1948)年6月。私はもちろん、祖母にとって最初の子どもである母もまだ生まれていなかった頃です。第2次世界大戦後に発生した震災としては、東日本大震災、阪神淡路大震災に次ぐ3番目に多い犠牲者を出しており、当時20代前半だった祖母にとっては忘れられない震災体験だったのだろうな、と思います。
他にも、石川県といえば「加能ガニ」や「香箱ガニ」といったカニの美味しさでよく知られている県なのに、祖母は一度カニにあたって以来カニが食べられなくなってしまったことや(他の人が食べているのをジッと見ていたそうですが、羨ましかったのかもしれません)、野菜作り名人だった祖母が作っていたトウモロコシやトマトがとても美味しかったことなどが賑やかに語られました(私の親戚は皆お喋りなのです)。
祖母はコロナ禍真っ只中の時期に亡くなったため、私は田舎での葬儀に参列することができず、いまだに田舎では祖母が変わらず生きているような気持ちが抜けずにいましたが、祖母の思い出話をしているうちに「あー、おばあちゃんは本当に亡くなっていたんだな・・・」と実感させられました。私は「砂糖を丸めてハチミツを掛けたような」と形容されるほど、祖父母からはたいそう甘やかされた孫なので寂しさを感じます。特にこのような賑やかな場では、祖母がいたらどんなに喜んだかなぁ・・・と思います。
その後、レンタカーを再び運転して小松駅に戻り、予定通りの復路で帰宅しましたが、早起きや2回の乗り換え、そして慣れないレンタカー運転の緊張でやはり疲れていたんでしょうね・・・帰宅してから「しまった!応援消費しようと思っていたのに、お土産あまり買わなかった!!」と激しく後悔しました。うーん、次の機会があれば、石川県をもっとちゃんと応援したいものです。
・『令和6年能登半島地震 特別報道写真集 2024.1.1』北國新聞社/編集・・・今年1月1日に発生した能登半島地震の全貌をとらえた写真集です。震災から間もなく5か月となります。間もなく北陸にも夏がやって来ますが、暑さ厳しくなりますのでお身体大切にお過ごしください。
・『おばあちゃんすごい!』中川ひろたか/文・村上康成/絵・・・けん玉、お手玉、折り紙、あやとり・・・なんでも上手なおばあちゃんが登場する絵本です。私の祖母もとても器用な人で、子どもの頃に手作りの浴衣を送ってもらった思い出があります・・・私には遺伝しなかったようなので、甚だ残念です。
うっかり書き忘れるところでした。コーナー9「めぐりあひて、古典」は明日で終了予定です。大河ドラマにちなんだコーナーは毎年恒例となっていますが、今回は私が平安時代、そして古典文学の知識が乏しくて、制作にとても苦労したことを今でもたまに思い出します。ま、そのおかげで大河ドラマ「光る君へ」を濃く楽しめているので、これも役得なのかもしれません。コーナー9「めぐりあひて、古典」、本当に多くのご利用を頂きまして、ありがとうございました。次回のコーナーもどうぞ宜しくお願い致します。大河ドラマ特集、もちろん来年も制作予定です。次は江戸時代ですね。