少し前の休日、コロナ禍を挟んで5年ぶりに「たじみ陶器まつり」へ出掛けてきました。
久しぶりの多治見は、駅前に大きな商業施設(中にはホテルまであるそうです)が新しく出来ていたり、オリベストリートにオシャレな複合施設が出来ていたり・・・、と「消滅可能性自治体(また書いてしまった)」で暮らす私には眩しいほど、キラキラと輝いていました。
「たじみ陶器まつり」も以前はオリベストリートにずらりとテントが並んでいたような記憶があるのですが、今回は歩いて行ける範囲内にいくつかの会場を設けて、会場を巡る方式になっていて、お散歩する気分で町を巡ることができ、とても楽しかったです。陶器のお店の方とお喋りするのも久しぶりでしたが、あー、やっぱり「陶器まつり」は楽しいなぁ・・・としみじみ思いました。ちょっと値引きしてもらえたり、ね。
陶器だけでなく、昔からお世話になっている商店街のお店でも買い物を楽しみ、さてそろそろ駅へ向かうか・・・と、歩き出したところで、天気予報どおりにポツリポツリと雨が降ってきたので、トートバッグから折り畳み傘を出して広げ、駅へ向かって歩き始めました。駅に到着し、折り畳み傘をカバンに戻そうとしたところで・・・「な、ないっ!」。そうです、「折り畳み傘の袋」がカバンを探しても見つかりません。「えー、どこかで落としたのかな??」。一瞬戻って探そうかと思いましたが、雨も降ってきたし、電車の時間も気になるところ。小さな落とし物を探して町を歩く余裕はなかったので、そのまま電車に乗りました。
うーん、どうしたものか・・・。さんざん迷いましたが、ひとまず傘をさして歩き始めたお店に問い合わせメールを送り、いつもお世話になっている商店街のお店にも相談のメールを送り・・・と、思いつく限りの問い合わせをさせて頂き、とても親切な対応をして頂いたものの・・・見つからず(大変お騒がせしました!)。
「あーあ、傘わりと最近買ったばかりなんだよなー」と思いつつ、折り畳み傘を購入した某アウトドアメーカーMのオンラインショップで試しに「傘」と入力して検索してみると・・・驚くほどの種類と色の「折り畳み傘の袋」が売られていました。「折り畳み傘の袋」だけを失くしてしまう人って、沢山いるのでしょうか?「良かった、私だけじゃないんだなー」となぜか安心しつつ、早速なるべくよく似た色と形の「折り畳み傘の袋」を選んで、ポチリと注文。現在は、真新しい「折り畳み傘の袋」が最初からこの傘を入れていましたよ、と言いたげに折り畳み傘を収納してくれています。便利な世の中ですが、落とし物には気を付けなきゃ!
・『傘の自由化は可能か』大崎 善生/著・・・傘の話で長々と書いてしまったので、「傘」にちなんだ本を一冊。自由な傘を駅やコンビニに置いておき、使いたい人が使いたい時に使用できるシステムは可能か?・・・小説『パイロットフィッシュ』で語られていた主人公の夢が表題となったエッセイです。小説の中では「そんなことしたら、みんな家に持って帰ってしまうだけだ」と飲み屋のマスターは答えますが、その後実際に試行されたエピソードがエッセイで書かれています。さて、結果はどうなったでしょうか?・・・大崎さんは、昨年将棋の藤井聡太さんの王位就任式で、病気のため声帯を摘出したため、夫人である高橋和さんが代読された19分間の「声なき祝辞」が大きな話題となりました。私も読みましたが、グッとくるのを堪えることが難しい、大変心のこもった祝辞でした。ネットでも全文を読むことができるかと思いますので、私の拙い文章で興味をお持ち頂いた方は是非。