「弁当忘れても、傘忘れるな」という言葉を聞いたことがありますか?・・・これは、金沢をはじめとする北陸地方で昔から伝わる言葉です。晴れていると思っていても、突然土砂降りや雷雨になることもある・・・という、この地域ならではの気候風土が生んだ言い伝えで「とにかく傘だけは持っていけ」という先人からの教えです(ちなみに金沢市内では、観光客が急な雨で困らないよう、傘の無料貸出サービスをしているそうです)。
元日の地震の後、この季節の能登地方は毎年のことながら荒れた天気が多く、冷たい雨や降り続く雪の中を泥まみれになって、救護活動にあたっておられる警察や消防、自衛隊、医療関係者の方々の映像を見ると、収まらない余震が続く中での活動に頭が下がる思いです。また、寒さ厳しいこの季節に被災された方々が、依然として電気・水道・通信環境が整わない不自由な避難生活を送っておられることを心配しています。少しでもお身体を労わってお過ごし下さい。
年末に石川県の親戚が送ってくれたお餅があまりにも美味しくて、1度につき2個と決めているのに、ついあと少し・・・とオーブントースターに入れてしまいます。子どもの頃は草餅がこの世で一番美味しいと思っていましたが、豆餅やきび餅の素朴な魅力に気づき、(もう20年以上前からとっくに大人なのに)「大人になったなぁ、私・・・」と食べるたびに思っています。美味しいものがいっぱいある石川県、一日も早く穏やかな暮らしが戻ってきますように。
・『心の傷を癒すということ』安克昌/著・・・間もなく、1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災から29年目を迎えます。元日の能登半島地震と同じ真冬の大地震だった阪神淡路大震災のことを、この頃よく思い出しています。この本は、自らも被災しながら被災者の心のケアに奔走した精神科医による本です。NHKでドラマ化され、後に劇場版も制作されたので、ご存じの方も多いかもしれません。「心の傷を癒すということ」は精神医学や心理学に任せてすむことではない。社会のあり方として、今を生きる私たち全員に問われていることなのである・・・」。作中にこんな言葉があったことを今でもよく覚えています。29年が経とうとする今でも変わらない思いが詰まった大切な言葉として、当館では所蔵のない本ですが紹介させて頂きました。
・『工芸王国金沢・能登・加賀への旅(別冊太陽)』・・・九谷焼や輪島塗、金沢箔、加賀友禅など伝統工芸が盛んな石川県。どのページを見ても、うっとり・・・。美味しそうなお寿司の写真も載っています。回らない方の、です。
さて、いよいよ今日はサッカー日本代表、アジアカップ初戦のベトナム戦です。ケガを抱えている選手も多いようですが、もちろん優勝を期待しています。睡眠不足と戦いつつ、応援しています!あ、遠藤選手、日本代表とJ1歴代最多出場記録を持っているのに、会見なしでの引退発表・・・「らしくて」格好良かったです。
・『観察眼』遠藤保仁・今野泰幸/著・・・どの監督からも信頼され、3大会連続でW杯に出場した遠藤選手の言葉からは、サッカーでの「頭の良さ」とはどういうことかを教えられます。「楽しいサッカー人生でした」と話されていましたが、私も遠藤選手のプレーを観ていると、いつも楽しかったです。長い間、ありがとうございました。