先月28日、音楽家の坂本龍一さんが亡くなりました。
長い間ガンを患っていることも存じ上げていたし、昨年末に「これが最後になるかもしれない」と自身が話されていた配信ライブも視聴していたのですが、1月に高橋幸宏さんが亡くなられたばかりなのに・・・、と本当に驚きました。とても悲しいです。
音楽はすごく好きなのですが、あまり詳しくはないので間違っていたらゴメンなさい・・・の話ですが、私が若かった頃、ダウンタウンの番組や教育テレビ(現在のEテレ)の夜遅めの枠に坂本さんがよく出演されていました。その当時、既に「世界のサカモト」として名声を博していたにも関わらず、楽しそうに「アホアホマン」のコントを演じる姿や、教育テレビの番組で誰に対しても誠実で丁寧に話しかける姿に、「こんなに格好いい大人がいるんだな・・・」と憧れていました。
ここ数年はCDを直接プレイヤーから聴く機会はなくなり、PCやスマホを経由してヘッドホン、もしくはスピーカーで音楽を聴く形になっていますが、当時はまだ私の部屋にCDコンポがあり、CDを買うとすぐにプレイヤーにかけて音楽を楽しんでいました。訃報を聞き、久しぶりに坂本さんの作品を聴きたくなったので、収納を探してみると、かなりの枚数のCDが見つかりました。あ、このジャケットのデザインは覚えているなぁ・・・とか、これは昔友人から借りたら気に入ったので自分でも買った作品だな・・・とか、CDの冒頭に咳払いが入っていることが許せない、と早世した従姉妹が怒っていたライブ盤だな・・・とか、懐かしい思い出で胸がいっぱいになりました。
教授(と呼びかけるのは本当に畏れ多いのですが)、たくさんの作品をありがとうございました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
愛知県図書館では「追悼 坂本龍一展」を開催しているそうですね。当館でも追悼特集を組みたかったのですが、残念ながら特集を組むことができる数の資料を所蔵していなかったので、今回は見送ることとなりました。年末の追悼特集では作品をご紹介できるかと思いますので、その日まで頑張って腕を磨いておきます。
・『友よ、また逢おう』坂本龍一/著・村上龍/著・・・出版されたのは1992年ですが、(私の記憶違いでなければ)当時私がよく買っていた雑誌「月刊カドカワ」に連載されていた往復書簡をまとめた本。この時期の坂本さんはニューヨークに拠点にし、まさに「世界のサカモト」として制作を続けていた頃だったかと思います。
・『ラストエンペラー1』~『ラストエンペラー3』・・・この作品で坂本さんアメリカ・アカデミー賞オリジナル作曲賞を受賞。また、甘粕正彦役として出演もされています。個人的には、ボウイファンなので「戦メリ」派だったりしますが・・・。
・『ザ★ベストNHKみんなのうた』・・・私と同世代の方ならご存知かもしれませんが、「コンピューターおばあちゃん」という当時「みんなのうた」でよく流れていたこの曲は坂本さんが編曲を担当されています。坂本さんの自由な仕事ぶりはこんな作品からも窺えるかな、と思います。