2022年05月08日の図書館だより

2022年05月08日(日)

まずは一週間前のお詫びを。先週日曜日の「図書館だより」に「天王川公園の藤の見ごろもそろそろ終盤」と書いたのですが、日曜日に近くで用事があったので藤棚の下を歩いたところ、大雨の影響か藤の花はほとんど茶色くなっていました。つまり、先週の日曜日の時点で藤の見ごろはとっくに終わっていた、ということです。スイマセン・・・。先週放送されていた東海テレビ「ONE」の津島特集での藤棚も、(少し前の撮影なのに)ピークは過ぎていたので、今年の藤はそれだけ早かった、ということなのでしょう。ほかにも、(既に訂正しましたが)先週の「図書館だより」にはビックリするような誤字もありましたので(★さんに教えて頂くまで全く気付かなかった!)、こちらも重ねてお詫び申し上げます。今後の「図書館だより」と、現在制作真っ只中の次回コーナー展示原稿ではミスがないように、十分に気を引き締めたいと思います。先週は他にもミスを連発してしまい、反省しきりです。「ゴールデンウイークぼけ」だったのかもしれません。図書館は関係ないんですけどね、ゴールデンウイーク・・・。

さて、本題を。5月1日、サッカーのイビチャ・オシム日本代表・元監督が80歳で亡くなられたと報じられました。

オシム監督が指揮を執っていた頃の日本代表は今考えても、とても魅力的なサッカーをしていたと思います。「if」の話はあまり好きではないのですが、サッカーファンなら、もしもあのまま「オシム・ジャパン」が続いていたら・・・と、考えたことがない人はいないでしょう。「考えて走るサッカー」をはじめとするオシム語録がとても有名ですが、個人的にはどの指導者よりもサッカーへの熱い情熱を持つ(時には通訳の方が泣いてしまうくらい)指導者、という逸話がオシム監督らしいと思います。心よりお悔やみ申し上げます。たくさんの教えと愛をありがとうございました。

それにしても、オシム監督ほど「戦争」というものに翻弄されたサッカーの監督はいないだろうと思います。今年はワールドカップがある年ですが、ウクライナ代表の選手、そしてロシア代表の選手のことを思うと、何ともやり切れない気持ちになります。サッカー選手が現役の選手でいられる時間はとても短く、最盛期が過ぎてしばらく経ってから、「あ、あの頃がキャリアハイだったのか」と気付かされることが殆どです。短い全盛期の時間を戦争で失うのは、想像できないほど辛いことと思います。一日も早く、平和にサッカーを楽しむことができる世の中となりますように、と願わずにはいられません。

あ、グランパス、今ひとつですね・・・。こちらは奮起を期待しています。

『オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える』木村元彦/著・・・オシム監督の歩みや考え方が最もわかりやすく書かれているのがこの本かな、と思います。2006年の課題図書に選ばれ、当時話題となりました。
『オシムからの旅』木村元彦/著・・・同じく、木村元彦さんの著作。紛争とスポーツの関係について中学生向けに丁寧に書かれた児童書です。元・グランパス監督でオシム監督の教え子ストイコビッチ選手ももちろん登場します。
『地図と写真で見る東京オリンピック1964』ブルーガイド編集部/編・・・実は、1964年の東京オリンピックにサッカー・ユーゴスラビア代表として来日していたことでも知られるオシム監督。自転車を借りてサイクリングに出掛け、もぎたての梨を農家の方にご馳走になったり、婚約者(のちの奥さま、アシマ夫人)に日本人形をお土産で買ったりと、東京オリンピックには素敵な思い出がたくさんあるそうです。当時のオリンピックは大らかで少し羨ましくなりますね。
・『イビチャ・オシム日本サッカーに告ぐ(Sports Graphic Number PLUS)』文藝春秋 ・・・こちらは私が持っている本(当館では所蔵していません)。雑誌「ナンバー」連載の記事をまとめて単行本にしたものです。久しぶりに読み返してみようかな、と思っています。

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