永井路子さんが2023年1月27日に97歳で亡くなられました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
永井路子
1925年、東京生まれ。東京女子大を卒業後、小学館に入社し、編集者として働きながら小説を書き始めた。65年、鎌倉三代の時代と人物を連作で描いた『炎環』で直木賞を受賞。同作を含む一連の「鎌倉もの」は、NHK大河ドラマ「草燃える」の原作となった。地道に史料を読み込み、精力的に現地を訪れる執筆スタイルで知られ、『この世をば』などで84年に菊池寛賞、『雲と風と』で88年に吉川英治文学賞を受けた。『北条政子』、大河ドラマ「毛利元就」の原作となった『山霧 毛利元就の妻』など、歴史上の人物の妻を取り上げて女性の生き方に新たな光をあてた「女性史もの」に定評があり、エッセー『歴史をさわがせた女たち』シリーズはベストセラーになった。晩年は史伝に軸足を移し、構想から40余年を費やした『岩倉具視』は09年に毎日芸術賞を受けた。1月27日、97歳で死去。