追悼・山本文緒さん
山本文緒さんが2021年10月13日に58歳で亡くなられました。心よりご冥福をお祈りいたします。
1962年、横浜市生まれ。神奈川大学卒業後、会社勤務を経て、1988年にジュニア小説の作家としてデビュー。恋愛小説の名手として知られ、99年に吉川英治新人文学賞を受けた『恋愛中毒』はテレビドラマにもなった。乳がんの手術の後、何をするのも面倒になった女性の屈折した心理を描いた表題作など、現代女性の生きづらさをつづった『プラナリア』で2001年に直木賞を受賞。40代でうつ病を患い、執筆を中断していたが、2007年に闘病生活を振り返ったエッセー『再婚生活』を出版し、話題となった。昨年出版した『自転しながら公転する』が今年の中央公論文芸賞に決まり、今月22日に贈賞式が予定されていた。
10月13日、すい臓がんのため58歳で死去。